異世界に召喚された失格勇者はコンバットスーツで無双します ~いきなり俺を殺そうとした国王! てめえは許さねぇ!!~

三原みぱぱ

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第47話 異世界の王との面会

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「おい、これはどういうことだ?」
「え!? マモルくんが喜ぶかなって、この日のために練習したんだよ。だめだった?」

 俺とノアール、メイは、クリスによって縛り上げられた。
 亀甲縛りで。
 いや、確かに江戸時代には囚人を縛るのに使われた縛り方だが、豊満な胸を持つメイの姿はどう見てもSMプレイじゃないか。
 おいおい、なんで、うっとりと紅葉した表情してんの? 親子で桃色吐息までして。
 そんなノアールとメイを見て、俺は思わず前屈みになる。

「ほら、そろそろ王都の入口だよ。静かにして」

 クリスは馬車の御者席からそう言うと、アイレが三人に猿ぐつわを付けた。
 バララム達が国境近くで大軍を展開しているため、王都全体がぴりぴりとした空気に包まれている。
 石畳の大通りを武器商人が、忙しそうに行き来していた。
 そんな中、アイレ達が作戦会議から、素直に王国側のいたため、拍子抜けするくらい顔パスで王宮までやって来ることが出来た。

「風の王女アイレが、王に面会を望みます。裏切り者の偽勇者一味を捕らえて来ました」

 王宮の門番にそう告げると、驚いたように屈強な門番は俺たちがいる荷台をのぞき込むと、槍の柄で俺達の顔をあげさせた。人相書きが出回っているのか、俺の顔を確認すると、門番は慌てて奥へと報告に行った。
 そして、たいしたチェックもなく、俺たちは王の前に並べられた。
 そこは、初めて勇者として集められ、殺されそうなった広間だった。俺が開けた穴は真新しいレンガで補修されていた。
 そこには王だけでなく、多くの人間が集まっていた。それは俺のためではなく、侵攻中の魔王軍に対してどう対処するか集まっているようだった。

「流石、風の勇者とアイレだ。他の勇者達がことごとく、逃がしたコイツを捕まえるとは」

 相変わらずむかつく顔をしている王は、満足そうに言った。
 逃がした? まるで、俺があいつらから逃げたかの言い方だな。あいつら、もしかして、俺を追い詰めたがギリギリの所で逃げたとか報告してるのか? ふざけた奴らだが、まあ、コイツがその報告を真に受けて油断してくれているようだから助かる。無能な仲間は有能な外敵よりも恐ろしいと言うこと、身を持って味わってもらおう。
 王は俺をじろじろ見た後、クリスに尋ねた。

「ところで、コイツは大丈夫なのか? 急にあの変な鎧姿にならないのか?」
「大丈夫です。あの姿には呪文が必要です。そのため、猿ぐつわをしております。それに鎧姿になったとしても、ボクがいれば問題ありません」
「そ、そうか。頼りにしているぞ」

 実際、CBSを装着するには、俺がナビちゃんに指示をしなければならない。
 そのため『蒸着』と叫ぶ必要があった。

「さあ、さっさとこの裏切りどもを処分した後、勇者は前線へと向かえ。魔王軍の大軍が国境付近に来ている」
「分かりました。それで、他の勇者ももう向かっているのですか?」
「今、国境に行っているのは水の勇者だけだ。光と火の勇者は行方不明だ。土は……」

 光は異世界に行ってしまっため、誰もその行方を知らないだろう。しかし、火の奴も行方不明か。まあ、想定内だな。
 王が魔王軍の話を持ち出してきた場合、俺は一つ提案をして欲しいとアイレに頼んでいた。

「ここに来るまでに魔王軍から、こちらが条件を飲めば攻撃を止めると言われております」

 アイレの不意な報告に国王は不安を隠せないまま尋ねた。

「何だ、その条件は?」
「国王の交代です」
「貴様! ワシに変わって国王の座を狙っていたのか! まさか、姿を隠していたのは魔王軍と通じていたのか!?」

 国王は顔を真っ赤にして、アイレを指さして、まくし立てる。
 それを冷静な顔で、受け流すアイレ。

「いいえ、魔王軍が指定してきた新国王は、私ではありません」
「では、だれだ?」
「ノアールです。あなたが殺そうとしている闇の王女ノアールです」
「……ノ、ノアールだと! コイツは魔族との混血ではないか!!!」
「だからです。魔族と人間の混血だからこそ、魔王軍が指定したのです」
「だめだ、だめだ、ノアールに王座を渡すくらいなら、滅びを選ぶ!」

 やはり、最後の無血開城の条件も飲む気はないか。頃合いだな。
 俺は頭の中でナビちゃんに話しかけた。

『蒸着!』
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