【TS転生】どうやら異世界に転生したらしい

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武術大会?それ即ち、俺TUEEEEの独壇場

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ハイメタル烈斧、魔剣アバルキリ、ファイア・オブ・フェルラ。フローズンブレードソード、神剣シリーズやドラゴンシリーズ。

なんかやたら中二病な名だたる武器の中でなぜそれ(暗器)を手にしたんだフロヒオン。

今日は秋の大運動会ならぬ秋の大武術大会。まぁ男達が得物持って戦うってことだろう。

そんな中でフロヒオンはなぜか暗器を片手に構えていた。
やたら長い手裏剣を優雅に持つ王子様にコンスタンティナはドン引きだ。

だいいち暗器は試合の武器には適していないのではなかろうか。しかしフロヒオン様は龍の息吹を吹き付けるように右に構えた暗器にぶわりと目に見える程の魔力を込めた。
なんならその魔力だけの方が見た感じ良さげなのは一体何故だろう。
オーラを放つ暗器とか、めっちゃ殺意しか感じない。

殺す気満々の武術大会。おかしいだろ!

思わず口調も成也モードだ。

最近口調がおかしいものだからお母様に『作法の先生をまたお呼びしなくては』なんて言われている…
あ、今は関係ないですわね。オホホ

今日の初戦でフロヒオンが戦う対戦相手はなんとあの隣国の聖騎士ダヴィデだった。

「・・・フロヒオン様─えー」

対戦相手がダヴィデなのがいけなかったの?
構えをした二人が向き合って、開始早々フロヒオンがダヴィデを暗器で串刺しにしている。
会場内は女性達の悲鳴に包まれた。魔力を使い強化したらしい暗器はその長さをフロヒオンの身長程に伸ばしている─


瞬殺で終わらせたらしい戦いの勝敗云々よりも私はダヴィデの傷の具合の方が気になって仕方なかった。
なんせ隣国の公爵家の次男である。外交問題にはならなくても逆恨みされたらたまらない。

そんな事を考えていたから、私の視線が全く目の前の男に向かなくても致し方ないことだと思うの。

「・・・わかったよ。ほら、ヒール!まったくコンスタンティナはなぜ俺じゃなくてほかのヤツばっか見るかな」

一瞬で救護隊に抱えられて退場していたダヴィデの傷を癒したチート野郎はやれやれと言ってコンスタンティナの腕を引いて自分の腕の中に囲いこもうとして来いる。
お前良く元親友の男だったやつなんかを抱きしめられるな。と思わず感心してしまった。
いや、感心してる場合じゃない!

「ちょ?!な、なにしてるの!?離してよ!それに、見たくて見てるわけじゃないから!フロヒオン様が騎士道に反すること無く!カッコ良く勝ってくれてたら問題は無かったんだからね!」

「へぇー・・・」

言ってしまった後に後悔した。見上げたやつの目が中二病を患っていた。

後悔先に立たずとはよく言ったものだ。

「つまり、何かな?コンスタンティナ的には俺の活躍が騎士道に反する行いでカッコよくなかったと。つまりはそう言うわけだね?」
「…え、いや。何もそこまでは言って無いですわ?」
「なら、次の試合からはきちんとコンスタンティナの言うところの騎士道を全うする。全力の俺で勝つよ。」

サッと跪き騎士の礼をしたフロヒオンはかっこよかった。

さっきまでの暗殺部隊に入るつもりかお前。と言うような暗器の存在も霞むくらいカッコいい。
フロヒオンの口が何かを紡ぐとコンスタンティナ頭はぼんやりとしだす。

イケメンすぎるのも考えものだ。
フロヒオンがコンスタンティナの手を取り指先に口付けた瞬間、拒絶反応の様に令嬢達が叫んでいる。

『キーは誓いの言葉』と言う意味不明な言葉がコンスタンティナの頭の中をリフレインする。

「───君に誓おう」

ん?

ヤバイ、聞いてなかった!

あれ?私まさか立ったまま寝てた?いやそんなはずは………
まぁ、アレだわ。頭ん中ヤバイくせにイケメンすぎるフロヒオン様の顔が悪いんだわ!

きっと私、フロヒオン様のお顔に見とれていたんだ……恥ずかしいヤツだわ。

でもフロヒオン様の顔に見とれてました!なんて言えるはずも無く。

「えっと、はい。あの…ありがとうございます?」

しどろもどろなコンスタンティナの返事にフロヒオンは目を細めて頷いた。

「必ずだぞ」

ニヤリとした笑みだった。
フロヒオンのその笑みに令嬢達が先程とは違う種類の悲鳴を上げている。

え?なにが?


それからのフロヒオンはまさに、俺TUEEEE状態だった。
なるほど、これがチート全開かと感心してしまうくらい凄かった。

いかにも全力で戦ってますとばかりにフロヒオンが放つ攻撃はどれもド派手だ。

しかし、やっぱりコンスタンティナとしては引っかかる部分があり首を傾げてしまう。

暗器の次は魔剣…

なぜそのチョイスなの?

清廉な神剣シリーズやドラゴンシリーズの名だたる名剣をガン無視で手にしたのは禍々しい魔剣。それに自分の血を注ぎ魔力全開で対戦相手を斬り倒していくフロヒオン。

もはやドン引きだ。派手な攻撃の連発に観客席は大興奮。
観客席と貴賓席の防御を担当しているらしい魔術師団の人達が泡を食って人集めをして数十人体制で防御を張ってらっしゃる。

やりすぎだろ?馬鹿なの?

でも、フロヒオンの一振にみんなが見惚れていた。

美しい魔力の波動を纏う魔剣は怪しげな紫に輝いていたし、斬り倒した相手は意識を刈り取られて行くから死屍累々の屍を量産する悪の親玉みたいになっていたけど。
この競技場の観客全てが、フロヒオンの戦いに魅入っていた。
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