19 / 32
実戦あるのみ!
しおりを挟む
「明日からダンジョンに潜っての実戦だ!くぅー!やっと俺も鈍った身体を動かせる!」
やる気漲る顔で教官のマッシモさんが言った。
どうもこの養成所。この国の第二王子が冒険者になった事で多額の寄付を頂いた事により創立したものらしい。
試験的に三カ国に創立しており、その中で一番生徒が少ないのがこのトレランス王国の王都ジャストゥにある冒険者ギルド協会養成所だとかでトレランス王国の各ギルド支部のマスター達はピリピリしているそうだ。
この養成所の三カ国合同修了試験の試合開催地は三カ国で持ち回りとなって行なわれおり、今期はこのトレランス王国の闘技場が試合会場になっているから余計にピリピリしているらしい。
今のところ、トレランスは良くて二位、ほぼほぼ最下位と言う成績なのだそうだ。
放浪癖のある第二王子は既にこの国にはいない為、養成所はギルド協会が全て管理している。
今期でまだ7期目。その年その年で人数も職業も違う為にカリキュラムは大まかな部分以外は教官任せ。
前半は剣と体術。後半はダンジョンで実戦しつつ、魔法の訓練と大まかなカリキュラムは決まっている。
なので明日からはダンジョンに潜って実戦しつつ、魔法の訓練が開始される事になっている。
剣術の訓練はダントツで私、次席がガイ君。カルヴァン君は僅差でガイ君とは競り負けとなった。
まぁ、それでも養成所の生徒達はこれからが期待できる成長途中のお子様で、ひょっ子である。
まだまだ魔物に対する知識も足りてないし、技術も足りないので調子に乗って無茶をしない様に次はダンジョンで自分達がまだまだ未熟だと実感させる事から始めるらしい。
体術の方はミミちゃん以外は割と早い段階で課題をクリア出来たから次は魔法の訓練をまじえつつ、と言う説明を受け、いよいよ明日からは魔法かぁー!と浮かれた翌朝。
いよいよ魔法の訓練が始まる。このダンジョンで。
「今回は俺と俺の知り合いの高ランク冒険者達、それから中堅の冒険者パーティと合同で、ダンジョンの十から十五階層まで行けそうだったら行くぞー!」
ダンジョンに潜るのは数組の冒険者パーティで組んで潜るのが基本だ。下層じゃなくても高ランクの魔物や群れを成す魔物が居たりするからだ。
「…ダンジョン初心者に十五階層って…無茶苦茶だよ。」
ユージン君が弱々しい声で目を潤ませる。そんなユージン君を狐娘のカルテイラが「私、ユージン守る」と健気に手を握っている。
あー、春だね~
「ちっ、ミミ。お前は俺が守ってやるから。そんな顔するな」
「…ガイ君!はいです」
ピトッとくっ付いたミミちゃんにデレデレになるガイ君。
くっそ暑っついな~
………みんな、いつの間にかカップルになっていやがった。
カルテイラちゃんとユージン君。
何となくカルテイラちゃんに押される、流される、そしていつの間にか公認カップルとして今に至るユージン君。
『きっといつの間にか流されるままに結婚している』
に、私のへそくり(金貨一枚)を賭けてもいい!
そして、ガイ君とミミちゃんは、あのエタンに何度か頭を鷲掴みされる事、数回目に看病するミミちゃんはガイ君のカッコ良さに気が付いたらしい。
え?頭鷲掴みにされて半泣きで屍になってただけじゃん?
「ガイ君がかっこいい??本当に?!ミミちゃん正気?」
と何回もミミちゃんには質問したのだけど、ミミちゃんはその都度可愛く「ハイです!」と答えた。
私のカッコイイの基準がエタンなもんだからどう見てもカッコ良く見えないんだよね……
でも、当人同士は幸せそうだ。良きかな良きかな。
はぁ、私にもいつかカッコイイ彼氏できるかなぁ?
ザクザクと歩く私のリュックには女将に貰った非常食と、可愛い下着と寝巻きと寝袋に紅茶が二リットルくらい入ってる水筒とお菓子のセット。
更に肩についた髪を縛るリボンやらクシに石鹸と洗髪剤。
それから、生理用品。
ダンジョンに行く場合、数日は戻れないだろうとマッシモさんが言っていた。
実は、最近、お胸が育って来た。そうなると自然と初潮が来て。私もついに見た目も中身も女の子になりました!
だと言うのに、なぜか養成所のメンバーやマッシモさんには気付かれていない。
流石にダンジョンに行く前に意を決してマッシモさんには打ち明けた!色々不都合や不具合が出るかもだし。
今更すぎて恥ずかしかったけど。
そんな訳で、マッシモさんの目付きが『マジか?おっちゃんをからかっただけだったり?』とチラチラともの言いたげに見てくるのだ。
失礼な!
髪が伸びてかなり女の子っぽくなったのに!
たぶん…
しばらく魔物には遭遇すること無く二階層に到着。
「よーし、ここが合流地点だ。冒険者のパーティと俺の知り合いが二人来る事になってる。みんな揃うまで少しの間待機だ。」
ダンジョン入口よりもこの二階層の方が広いし明るい為、待ち合わせ場所をここにしたらしい。
石造りの見晴らしの良い広場なのでチラホラ待ち合わせ中の人の姿はあったけどダンジョン内は、移動石で一度足を踏み入れた場所になら移動が自由な為、めぼしい魔物も宝も刈り取られたこの階層に来る人は少ない。
「おぅ、ここだ」
教官のマッシモさんが奥に居た人達に手を振った。そしてマッシモさんは私に合図する様に目配せをする。
「クリス」
私は頷いて、早速とばかりに習得したばかりの魔法を発動させた。
《鑑定眼》
スキルがあっても使い方がイマイチ不明だった鑑定眼。実際はスイッチを入れる様な感じで一度脳内で詠唱すると簡単に鑑定出来るようになった。
「よぅ、マッシモ。今年も教官か?」
見えた…
『疾風の鎌鼬(かまいたち)』これは称号かな?
カマイタチかぁ。鼬(いたち)種の上位種だ。
赤茶色のもじゃもじゃ頭のこの人がこの『至宝のグローリー』のリーダーらしい。ちゃんとリーダーと言う文字がその人の側に浮かんで見えた。変な感じだ。手を伸ばしてもその文字には触れないし、透けていったりもしない。
「いつまでだっけ?今度のトーナメントには出ねぇの?」
『狂刃の蝙蝠』コウモリさんだ。紫の髪にギザギザの牙、ちょっとチャラい系の男の人なんだけど。戦闘狂なんじゃないの?って感じの称号だな。
私の鑑定だと魔力量とかは見えないんだよね…それに種族もスキルも見えない。鑑定ってこんな感じだっけ?これじゃ、どのくらい強いかわからないよ!
「いいじゃん、あんた教官とか似合ってるよ。ゆくゆくはギルドマスターになるんだしさ」
『盗賊、金猫』金髪に緑の目をした美人さん金色の猫さんって珍しい!
「…………ども」
この人だけ称号が目を凝らさないでもハッキリ見えるから魔力量がたぶん少ないんだと思う。
『豪の斧使い』巨体の黒髪に熊の耳の口数の少ない男の人だ。
「はぁ、悪いねマッシモさん。うちのがうるさくて」
『暗躍の夜叉』濡れ羽色の黒髪に黒い瞳。妖艶な美女。かなり必死に見なきゃ見えないー!
『癒しの尻尾』
見るからに巨乳なうさぎさん。
黒い胸を強調したドレスアーマー姿のうさぎ獣人はひたすら「見つけたわ!私の運命のダーリン!」と興奮していた。
ヒィヒィ言いながら私は《鑑定眼》を閉じた。
そんな私の様子に気付いたマッシモさんが呆れ顔で私の頭を叩く。
「初っ端から飛ばすな!随分ずーっと集中してたみたいだなぁ。もしかしてあいつら全員鑑定したのか?」
「はい。ダメでしたか?」
覗き見なんてやっぱダメだったかも…
「いや、鑑定試して見ろって言ったのは俺だし、あいつらにもそれは伝えてある。そうじゃなくてだな?鑑定って使うとスゲぇー、魔力持ってかれちまうだろ?最初の頃は人に見せてもいいやって称号ぐれぇしか見えねえし。鑑定眼は使う回数を上げて行けば少しずつ精度が上がる。だから、最初は気になった所や気になった人物だけ、ピンポイントで軽く鑑定するんだ。」
「え?そーなんですか?」
それ知らなかった!なるほど、マッシモさんが実戦あるのみ!って言ってたのって何となくわかったかも。
「もう一回、ダメですか?」
うずうずしてチラチラと見ると「良いわよ!魔力無くなったらマッシモに抱っこで連れていかせるから」うふふっ、と猫さんがウインクした。
「まぁ、そうだな。じゃ、彼でやってみろ」
そう言ってマッシモさんがニヤリと笑って指した先に居たのは………
「はい?」
──────☆
すいません。至宝のグローリーのメンバー、うさぎ獣人の記述がすっぽ抜けていました。
先程気付き貼り付けました!
(2019/09/09 09:14)
やる気漲る顔で教官のマッシモさんが言った。
どうもこの養成所。この国の第二王子が冒険者になった事で多額の寄付を頂いた事により創立したものらしい。
試験的に三カ国に創立しており、その中で一番生徒が少ないのがこのトレランス王国の王都ジャストゥにある冒険者ギルド協会養成所だとかでトレランス王国の各ギルド支部のマスター達はピリピリしているそうだ。
この養成所の三カ国合同修了試験の試合開催地は三カ国で持ち回りとなって行なわれおり、今期はこのトレランス王国の闘技場が試合会場になっているから余計にピリピリしているらしい。
今のところ、トレランスは良くて二位、ほぼほぼ最下位と言う成績なのだそうだ。
放浪癖のある第二王子は既にこの国にはいない為、養成所はギルド協会が全て管理している。
今期でまだ7期目。その年その年で人数も職業も違う為にカリキュラムは大まかな部分以外は教官任せ。
前半は剣と体術。後半はダンジョンで実戦しつつ、魔法の訓練と大まかなカリキュラムは決まっている。
なので明日からはダンジョンに潜って実戦しつつ、魔法の訓練が開始される事になっている。
剣術の訓練はダントツで私、次席がガイ君。カルヴァン君は僅差でガイ君とは競り負けとなった。
まぁ、それでも養成所の生徒達はこれからが期待できる成長途中のお子様で、ひょっ子である。
まだまだ魔物に対する知識も足りてないし、技術も足りないので調子に乗って無茶をしない様に次はダンジョンで自分達がまだまだ未熟だと実感させる事から始めるらしい。
体術の方はミミちゃん以外は割と早い段階で課題をクリア出来たから次は魔法の訓練をまじえつつ、と言う説明を受け、いよいよ明日からは魔法かぁー!と浮かれた翌朝。
いよいよ魔法の訓練が始まる。このダンジョンで。
「今回は俺と俺の知り合いの高ランク冒険者達、それから中堅の冒険者パーティと合同で、ダンジョンの十から十五階層まで行けそうだったら行くぞー!」
ダンジョンに潜るのは数組の冒険者パーティで組んで潜るのが基本だ。下層じゃなくても高ランクの魔物や群れを成す魔物が居たりするからだ。
「…ダンジョン初心者に十五階層って…無茶苦茶だよ。」
ユージン君が弱々しい声で目を潤ませる。そんなユージン君を狐娘のカルテイラが「私、ユージン守る」と健気に手を握っている。
あー、春だね~
「ちっ、ミミ。お前は俺が守ってやるから。そんな顔するな」
「…ガイ君!はいです」
ピトッとくっ付いたミミちゃんにデレデレになるガイ君。
くっそ暑っついな~
………みんな、いつの間にかカップルになっていやがった。
カルテイラちゃんとユージン君。
何となくカルテイラちゃんに押される、流される、そしていつの間にか公認カップルとして今に至るユージン君。
『きっといつの間にか流されるままに結婚している』
に、私のへそくり(金貨一枚)を賭けてもいい!
そして、ガイ君とミミちゃんは、あのエタンに何度か頭を鷲掴みされる事、数回目に看病するミミちゃんはガイ君のカッコ良さに気が付いたらしい。
え?頭鷲掴みにされて半泣きで屍になってただけじゃん?
「ガイ君がかっこいい??本当に?!ミミちゃん正気?」
と何回もミミちゃんには質問したのだけど、ミミちゃんはその都度可愛く「ハイです!」と答えた。
私のカッコイイの基準がエタンなもんだからどう見てもカッコ良く見えないんだよね……
でも、当人同士は幸せそうだ。良きかな良きかな。
はぁ、私にもいつかカッコイイ彼氏できるかなぁ?
ザクザクと歩く私のリュックには女将に貰った非常食と、可愛い下着と寝巻きと寝袋に紅茶が二リットルくらい入ってる水筒とお菓子のセット。
更に肩についた髪を縛るリボンやらクシに石鹸と洗髪剤。
それから、生理用品。
ダンジョンに行く場合、数日は戻れないだろうとマッシモさんが言っていた。
実は、最近、お胸が育って来た。そうなると自然と初潮が来て。私もついに見た目も中身も女の子になりました!
だと言うのに、なぜか養成所のメンバーやマッシモさんには気付かれていない。
流石にダンジョンに行く前に意を決してマッシモさんには打ち明けた!色々不都合や不具合が出るかもだし。
今更すぎて恥ずかしかったけど。
そんな訳で、マッシモさんの目付きが『マジか?おっちゃんをからかっただけだったり?』とチラチラともの言いたげに見てくるのだ。
失礼な!
髪が伸びてかなり女の子っぽくなったのに!
たぶん…
しばらく魔物には遭遇すること無く二階層に到着。
「よーし、ここが合流地点だ。冒険者のパーティと俺の知り合いが二人来る事になってる。みんな揃うまで少しの間待機だ。」
ダンジョン入口よりもこの二階層の方が広いし明るい為、待ち合わせ場所をここにしたらしい。
石造りの見晴らしの良い広場なのでチラホラ待ち合わせ中の人の姿はあったけどダンジョン内は、移動石で一度足を踏み入れた場所になら移動が自由な為、めぼしい魔物も宝も刈り取られたこの階層に来る人は少ない。
「おぅ、ここだ」
教官のマッシモさんが奥に居た人達に手を振った。そしてマッシモさんは私に合図する様に目配せをする。
「クリス」
私は頷いて、早速とばかりに習得したばかりの魔法を発動させた。
《鑑定眼》
スキルがあっても使い方がイマイチ不明だった鑑定眼。実際はスイッチを入れる様な感じで一度脳内で詠唱すると簡単に鑑定出来るようになった。
「よぅ、マッシモ。今年も教官か?」
見えた…
『疾風の鎌鼬(かまいたち)』これは称号かな?
カマイタチかぁ。鼬(いたち)種の上位種だ。
赤茶色のもじゃもじゃ頭のこの人がこの『至宝のグローリー』のリーダーらしい。ちゃんとリーダーと言う文字がその人の側に浮かんで見えた。変な感じだ。手を伸ばしてもその文字には触れないし、透けていったりもしない。
「いつまでだっけ?今度のトーナメントには出ねぇの?」
『狂刃の蝙蝠』コウモリさんだ。紫の髪にギザギザの牙、ちょっとチャラい系の男の人なんだけど。戦闘狂なんじゃないの?って感じの称号だな。
私の鑑定だと魔力量とかは見えないんだよね…それに種族もスキルも見えない。鑑定ってこんな感じだっけ?これじゃ、どのくらい強いかわからないよ!
「いいじゃん、あんた教官とか似合ってるよ。ゆくゆくはギルドマスターになるんだしさ」
『盗賊、金猫』金髪に緑の目をした美人さん金色の猫さんって珍しい!
「…………ども」
この人だけ称号が目を凝らさないでもハッキリ見えるから魔力量がたぶん少ないんだと思う。
『豪の斧使い』巨体の黒髪に熊の耳の口数の少ない男の人だ。
「はぁ、悪いねマッシモさん。うちのがうるさくて」
『暗躍の夜叉』濡れ羽色の黒髪に黒い瞳。妖艶な美女。かなり必死に見なきゃ見えないー!
『癒しの尻尾』
見るからに巨乳なうさぎさん。
黒い胸を強調したドレスアーマー姿のうさぎ獣人はひたすら「見つけたわ!私の運命のダーリン!」と興奮していた。
ヒィヒィ言いながら私は《鑑定眼》を閉じた。
そんな私の様子に気付いたマッシモさんが呆れ顔で私の頭を叩く。
「初っ端から飛ばすな!随分ずーっと集中してたみたいだなぁ。もしかしてあいつら全員鑑定したのか?」
「はい。ダメでしたか?」
覗き見なんてやっぱダメだったかも…
「いや、鑑定試して見ろって言ったのは俺だし、あいつらにもそれは伝えてある。そうじゃなくてだな?鑑定って使うとスゲぇー、魔力持ってかれちまうだろ?最初の頃は人に見せてもいいやって称号ぐれぇしか見えねえし。鑑定眼は使う回数を上げて行けば少しずつ精度が上がる。だから、最初は気になった所や気になった人物だけ、ピンポイントで軽く鑑定するんだ。」
「え?そーなんですか?」
それ知らなかった!なるほど、マッシモさんが実戦あるのみ!って言ってたのって何となくわかったかも。
「もう一回、ダメですか?」
うずうずしてチラチラと見ると「良いわよ!魔力無くなったらマッシモに抱っこで連れていかせるから」うふふっ、と猫さんがウインクした。
「まぁ、そうだな。じゃ、彼でやってみろ」
そう言ってマッシモさんがニヤリと笑って指した先に居たのは………
「はい?」
──────☆
すいません。至宝のグローリーのメンバー、うさぎ獣人の記述がすっぽ抜けていました。
先程気付き貼り付けました!
(2019/09/09 09:14)
20
あなたにおすすめの小説
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。
【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜
雨香
恋愛
★新作ホットランキングありがとうございます!
眷属神の花嫁〜四当主の花嫁争奪譚〜をどうぞよろしくお願いします!
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。
彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。
自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。
「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」
異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。
異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。
二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました
三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。
優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。
優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。
そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。
絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。
そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる