本当に心の闇は消えますか?

星河しょう

文字の大きさ
17 / 25

GW中編〜帰り際〜

しおりを挟む

唯の家でどれくらい経ったのか、分からず、そろそろ帰ろうとなった。もうすぐで母親が帰ってくるらしい。
家政婦さんが言っていた。

「唯様、お母様はもうすぐ帰ってくるとのご連絡です。私が優様をお送り致しますので、少しお留守番してもらっててもよろしいですか?」

「もう、また、私を子供扱いしてる。留守番くらい出来ますよ。でも、送ってもらいたかったから、お願いしてもいい。」

「承知致しました。私はお車のご用意を致します、優様、外でお待ちしておりますので。」

「あ、ありがとうございます。」

俺は、いきなりのことに戸惑いそうになったが、送っていただけるならと思い、お言葉に甘えることにした。

「優くん、今日はほんとにありがとうね。」
「こちらこそ、ほんとに楽しかった。あと、ほんとにその服、似合ってるよ。」
「何?いきなり。でも、ありがとう、優くんも似合ってるよ。明日、学校行こうと思うんだけど、来る?」
「いいよ、行くよ。」
「ありがとう、じゃあ、また明日。」
「また明日。」

そういうと、俺は、家を出た。
その前には、車があり、家政婦さんが運転席にいた。僕は、後部座席に乗る。
「優様の家のお近くまでお送り致します、どちらでしょうか?」
「隣りの駅の近くなので、隣りの駅のロータリーで降ろしていただければ。」
「承知致しました。」

30分くらいで、駅に着いた。家政婦さんにお礼を言うと、そのまま去って行った。
俺は駅から家まで、15分くらい歩く時間があった。その間、家政婦さんが教えてくれたことを思い出していた。

「優様、私から、優様にお礼を言わせてください。ありがとうございます。」
「いや、いきなりどうされたんですか?」
「唯様は、家でずっと暗い顔されてました。というより、無理矢理、笑顔を作っていた感じでした。それが優様と出会い変わっていったのです。」
「そうだったんですか?」
俺は聞き返してしまった。
「はい、ですので、今日の唯様は、今まで見たことないお顔をされていました。優様が唯様を大切にしてくださっているのだと感じました。」
「ありがとうございます。」
素直にお礼を言った。

「唯様は、いじめを経験し、次第に学校に行かなくなりました。高校1年生のときは、上手く人と関わりを持てなくなっていました。唯様の心のどこかに、まだ何かあるかもしれません。これは、私からのお願いでもあります。申し訳ないのですが、唯様を助けてあげてください。唯様をどうか大切にしてください。お願いしてもよろしいでしょうか。」
俺は、迷わず答えた。
「はい、家政婦さん、あなたに誓って、大切にさせていただきます。傷つけたりしません。」
「ありがとうございます。唯様のわがままに付き合ってあげてください。」
「わがままだなんて思ったことありません。僕は唯さんと一緒に、これから色々勉強させてもらいます。」
「ありがとうございます。」

これが、会話だった。
俺は、唯の何になれるのか、考えた。
明日、学校で何か掴めれたらと思う。
そう、思い、俺は家へと着いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

降る雪は沈む蒼の心を優しく包む〜冴えない根暗な陰キャぼっちの成り上がりリア充化プロジェクト〜

朔月カイト
恋愛
三年前に起きたある事件により心に大きな傷を負って、家族と近しい者以外には心を閉ざしてしまい、周りから遠ざけられるようになってしまった緋本蒼介。 高校二年生になってもそれは変わらず、ひっそりと陰に潜む様にして生活していた蒼介だが、ネット上で知り合ったある人物とオフ会をする事になり、その出会いが、彼の暗い高校生活を一変させる転機となる。 果たして彼は、見事に成り上がって立派なリア充になる事が出来るのか──。 冴えない根暗な陰キャぼっちのサクセスストーリー。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...