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GW中編〜帰り際〜
しおりを挟む唯の家でどれくらい経ったのか、分からず、そろそろ帰ろうとなった。もうすぐで母親が帰ってくるらしい。
家政婦さんが言っていた。
「唯様、お母様はもうすぐ帰ってくるとのご連絡です。私が優様をお送り致しますので、少しお留守番してもらっててもよろしいですか?」
「もう、また、私を子供扱いしてる。留守番くらい出来ますよ。でも、送ってもらいたかったから、お願いしてもいい。」
「承知致しました。私はお車のご用意を致します、優様、外でお待ちしておりますので。」
「あ、ありがとうございます。」
俺は、いきなりのことに戸惑いそうになったが、送っていただけるならと思い、お言葉に甘えることにした。
「優くん、今日はほんとにありがとうね。」
「こちらこそ、ほんとに楽しかった。あと、ほんとにその服、似合ってるよ。」
「何?いきなり。でも、ありがとう、優くんも似合ってるよ。明日、学校行こうと思うんだけど、来る?」
「いいよ、行くよ。」
「ありがとう、じゃあ、また明日。」
「また明日。」
そういうと、俺は、家を出た。
その前には、車があり、家政婦さんが運転席にいた。僕は、後部座席に乗る。
「優様の家のお近くまでお送り致します、どちらでしょうか?」
「隣りの駅の近くなので、隣りの駅のロータリーで降ろしていただければ。」
「承知致しました。」
30分くらいで、駅に着いた。家政婦さんにお礼を言うと、そのまま去って行った。
俺は駅から家まで、15分くらい歩く時間があった。その間、家政婦さんが教えてくれたことを思い出していた。
「優様、私から、優様にお礼を言わせてください。ありがとうございます。」
「いや、いきなりどうされたんですか?」
「唯様は、家でずっと暗い顔されてました。というより、無理矢理、笑顔を作っていた感じでした。それが優様と出会い変わっていったのです。」
「そうだったんですか?」
俺は聞き返してしまった。
「はい、ですので、今日の唯様は、今まで見たことないお顔をされていました。優様が唯様を大切にしてくださっているのだと感じました。」
「ありがとうございます。」
素直にお礼を言った。
「唯様は、いじめを経験し、次第に学校に行かなくなりました。高校1年生のときは、上手く人と関わりを持てなくなっていました。唯様の心のどこかに、まだ何かあるかもしれません。これは、私からのお願いでもあります。申し訳ないのですが、唯様を助けてあげてください。唯様をどうか大切にしてください。お願いしてもよろしいでしょうか。」
俺は、迷わず答えた。
「はい、家政婦さん、あなたに誓って、大切にさせていただきます。傷つけたりしません。」
「ありがとうございます。唯様のわがままに付き合ってあげてください。」
「わがままだなんて思ったことありません。僕は唯さんと一緒に、これから色々勉強させてもらいます。」
「ありがとうございます。」
これが、会話だった。
俺は、唯の何になれるのか、考えた。
明日、学校で何か掴めれたらと思う。
そう、思い、俺は家へと着いた。
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