34 / 70
3年目は…!?
ホワイトベリル領へ。
しおりを挟む
今日から数日間ホワイトベリル領にいくことになっているわたしは馬車に荷物を詰め込んでいた。
今回はそんな大人数で行くつもりはなく、エルダとフィリベールを連れていく予定だ。昨日までいい大人が俺も行くと騒いでいたが…
何とか言い負かした。
ずっと「どうしてフィリベールを連れていくんだ?フィリベールのことが好きなのか!?」って騒いでいたけど、何故そこでフィリベールが出てくるのか…
もしかしてフィリベールが私を選んだことに嫉妬しているということなのだろうか。「側近を取りやがって!!!」的な。
もしそれなら何故フィリベールに直接言わなかったのか、謎すぎる。
ある程度馬車に詰め込み終わると、こちらに向かって走ってくる子供たちを手を広げて迎え入れた。
「カイくーん!アルくーん!!スゥちゃーん!!」
「「ままぁ!!またでかけるのぉ?」」
「まんまっ!で?」
ドスンドスンと勢いよくしがみついてくる3人を抱きとめる。
「いつもごめんね。寂しい思いをさせて…。すぐ帰ってくるから、お祖母様と一緒に待っていてね?」
「うん。ばぁばとまってるからおしごとがんばってね。」
「がんばって。」
「て!!」
こうやって見ると双子でも性格が全然違う。カイトスの方が、話すし人見知りもしないし、外で遊んでいる方が好きで活発な男の子という感じだ。逆に、アルナイルは外で遊ぶのも嫌いじゃないが、どちらかというと本をゆっくり読んでいたいタイプで、人見知りが激しかったりする。そして、お祖母様大好きっこだ。
ステラは好奇心旺盛で、なんでも口に入れようとしたり、興味がある物に近づいて行こうとしてしまう。
前世でも子供を育ててきたけど、同じように育てても全く違うように育つんだから不思議だ。それがまた子育ての楽しい所なのだけど。
「ありがとう!お土産買ってくるからね!行ってきます。」
3人の頭を撫でると馬車に乗る。お母様と、何故かお父様が子供たちの後ろに立って手を振っている。私がホワイトベリルに行っている間、無理やり休みをもぎ取ってきたそうだ。
皆に手を振ると、ゆっくり馬車が出発した。
ホワイトベリルまでの道は馬車で4日ほどかかる。間に小さい領地がいくつかあって、どこもスフェレライト領の南領地に近い状態だと、フィリベールが教えてくれた。
「フィリベール。スフェレライト領からホワイトベリルの間にある領地の人たちは恐らく…この間の国王陛下との謁見来ていた領地よね。」
「えぇ、そうですね。」
馬車で通っていて思っていたが、やはりこの間の謁見の時は南領と同じような状態で急いで改善していかなければならない領地が集まっていたようだ。あとは、南領地とは違うけど何かしら問題がある領地…というところだろう。
「そう。できればフィリベールからホワイトベリルまでの間にある領地と契約を結びたいのよ。それがこれからの計画にとても大事なことになるわ。契約の内容はこれから考えるけど、こちらが出せるのは土壌改良の仕方と、流通経路の確保といったところかしら。」
スフェレライト領からホワイトベリル領までの道に機関車が通るようになれば、流通経路が確保できるようになる。それに土壌改良法を人を派遣して伝えることができれば収穫率アップも見えてくるだろう。
「ただね…この間私が伝えた成果を笑った人や馬鹿にした人たちには絶対渡したくない情報なの。どうかしら…この間の領地にそんな領主がいたりする?」
私が覚えてるのはブヒブヒうるさかったマラカイト子爵とその仲間たちといったところだ。マラカイト子爵家と繋がりがあるのは…恐らくスフェレライト領とフローライト領の間にある北側の領地ではないかと思うのだど。
「そうですね…私が覚えている限りはなかったと思います。それにこの辺りは元々土地がやせている関係でお互いの領地で助け合っているんですよ。辛い時を知っているからこそ、笑ったりしないですし、できることは何だってやるというような精神的に強い方々が多いです。」
見た感じ、男爵領や子爵領、大きくても伯爵領くらいの領地の大きさしかないし皆が皆、家のように王宮で働いているわけではないから収入に差があったりもするのだろう。前世で食べるものがない時に周りの人と助け合ったのと似ているかもしれない。
「そう。精神的にも強くて、周りの領地と助け合えるのであれば、きっと領民のことを大切に考えられるいい領主たちばかりだと思うわ。フィリベールこの辺の領地の領主たちを一度スフェレライト領に招待したいのだけど、可能かしら?できれば内密にね。オディロンたちに見つかると厄介だから。」
「承知いたしました。ホワイトベリルから戻り次第、話を進めましょう。その前にまずはホワイトベリル領で商談ですね。今回は父上も帰ってきていると聞いておりますから。」
フィリベールが指を指す方を見ると、ホワイトベリル領が見えてきていた。
「そうね。気を引き締めていきましょう。なんて言ったって相手はあの宰相なのだから!」
今回はそんな大人数で行くつもりはなく、エルダとフィリベールを連れていく予定だ。昨日までいい大人が俺も行くと騒いでいたが…
何とか言い負かした。
ずっと「どうしてフィリベールを連れていくんだ?フィリベールのことが好きなのか!?」って騒いでいたけど、何故そこでフィリベールが出てくるのか…
もしかしてフィリベールが私を選んだことに嫉妬しているということなのだろうか。「側近を取りやがって!!!」的な。
もしそれなら何故フィリベールに直接言わなかったのか、謎すぎる。
ある程度馬車に詰め込み終わると、こちらに向かって走ってくる子供たちを手を広げて迎え入れた。
「カイくーん!アルくーん!!スゥちゃーん!!」
「「ままぁ!!またでかけるのぉ?」」
「まんまっ!で?」
ドスンドスンと勢いよくしがみついてくる3人を抱きとめる。
「いつもごめんね。寂しい思いをさせて…。すぐ帰ってくるから、お祖母様と一緒に待っていてね?」
「うん。ばぁばとまってるからおしごとがんばってね。」
「がんばって。」
「て!!」
こうやって見ると双子でも性格が全然違う。カイトスの方が、話すし人見知りもしないし、外で遊んでいる方が好きで活発な男の子という感じだ。逆に、アルナイルは外で遊ぶのも嫌いじゃないが、どちらかというと本をゆっくり読んでいたいタイプで、人見知りが激しかったりする。そして、お祖母様大好きっこだ。
ステラは好奇心旺盛で、なんでも口に入れようとしたり、興味がある物に近づいて行こうとしてしまう。
前世でも子供を育ててきたけど、同じように育てても全く違うように育つんだから不思議だ。それがまた子育ての楽しい所なのだけど。
「ありがとう!お土産買ってくるからね!行ってきます。」
3人の頭を撫でると馬車に乗る。お母様と、何故かお父様が子供たちの後ろに立って手を振っている。私がホワイトベリルに行っている間、無理やり休みをもぎ取ってきたそうだ。
皆に手を振ると、ゆっくり馬車が出発した。
ホワイトベリルまでの道は馬車で4日ほどかかる。間に小さい領地がいくつかあって、どこもスフェレライト領の南領地に近い状態だと、フィリベールが教えてくれた。
「フィリベール。スフェレライト領からホワイトベリルの間にある領地の人たちは恐らく…この間の国王陛下との謁見来ていた領地よね。」
「えぇ、そうですね。」
馬車で通っていて思っていたが、やはりこの間の謁見の時は南領と同じような状態で急いで改善していかなければならない領地が集まっていたようだ。あとは、南領地とは違うけど何かしら問題がある領地…というところだろう。
「そう。できればフィリベールからホワイトベリルまでの間にある領地と契約を結びたいのよ。それがこれからの計画にとても大事なことになるわ。契約の内容はこれから考えるけど、こちらが出せるのは土壌改良の仕方と、流通経路の確保といったところかしら。」
スフェレライト領からホワイトベリル領までの道に機関車が通るようになれば、流通経路が確保できるようになる。それに土壌改良法を人を派遣して伝えることができれば収穫率アップも見えてくるだろう。
「ただね…この間私が伝えた成果を笑った人や馬鹿にした人たちには絶対渡したくない情報なの。どうかしら…この間の領地にそんな領主がいたりする?」
私が覚えてるのはブヒブヒうるさかったマラカイト子爵とその仲間たちといったところだ。マラカイト子爵家と繋がりがあるのは…恐らくスフェレライト領とフローライト領の間にある北側の領地ではないかと思うのだど。
「そうですね…私が覚えている限りはなかったと思います。それにこの辺りは元々土地がやせている関係でお互いの領地で助け合っているんですよ。辛い時を知っているからこそ、笑ったりしないですし、できることは何だってやるというような精神的に強い方々が多いです。」
見た感じ、男爵領や子爵領、大きくても伯爵領くらいの領地の大きさしかないし皆が皆、家のように王宮で働いているわけではないから収入に差があったりもするのだろう。前世で食べるものがない時に周りの人と助け合ったのと似ているかもしれない。
「そう。精神的にも強くて、周りの領地と助け合えるのであれば、きっと領民のことを大切に考えられるいい領主たちばかりだと思うわ。フィリベールこの辺の領地の領主たちを一度スフェレライト領に招待したいのだけど、可能かしら?できれば内密にね。オディロンたちに見つかると厄介だから。」
「承知いたしました。ホワイトベリルから戻り次第、話を進めましょう。その前にまずはホワイトベリル領で商談ですね。今回は父上も帰ってきていると聞いておりますから。」
フィリベールが指を指す方を見ると、ホワイトベリル領が見えてきていた。
「そうね。気を引き締めていきましょう。なんて言ったって相手はあの宰相なのだから!」
679
あなたにおすすめの小説
絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので
ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。
しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。
異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。
異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。
公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。
『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。
更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。
だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。
ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。
モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて――
奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。
異世界、魔法のある世界です。
色々ゆるゆるです。
妃殿下、私の婚約者から手を引いてくれませんか?
ハートリオ
恋愛
茶髪茶目のポッチャリ令嬢ロサ。
イケメン達を翻弄するも無自覚。
ロサには人に言えない、言いたくない秘密があってイケメンどころではないのだ。
そんなロサ、長年の婚約者が婚約を解消しようとしているらしいと聞かされ…
剣、馬車、ドレスのヨーロッパ風異世界です。
御脱字、申し訳ございません。
1話が長めだと思われるかもしれませんが会話が多いので読みやすいのではないかと思います。
楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
婚約破棄されました(効率の悪い労働でした) ― 働いてない? 舞踏会は、充分重労働ですわ! ―
ふわふわ
恋愛
「働いていない?――いいえ、舞踏会も社交も重労働ですわ!」
前世で“働きすぎて壊れた”記憶を持ったまま、
異世界の公爵令嬢ルナ・ルクスとして転生したヒロイン。
生まれながらにして働く必要のない身分。
理想のスローライフが始まる――はずだった。
しかし現実は、
舞踏会、社交、芸術鑑賞、気配り、微笑み、評価、期待。
貴族社会は、想像以上の超・ブラック企業だった。
「ノブレス・オブリージュ?
それ、長時間無償労働の言い換えですわよね?」
働かないために、あえて“何もしない”を選ぶルナ。
倹約を拒み、金を回し、
孤児院さえも「未来への投資」と割り切って運営する。
やがて王都は混乱し、
なぜか彼女の領地だけが安定していく――。
称賛され、基準にされ、
善意を押し付けられ、
正義を振りかざされ、
人格まで語られる。
それでもルナは、動かない。
「期待されなくなった瞬間が、いちばん自由ですわ」
誰とも戦わず、誰も論破せず、
ただ“巻き込まれない”ことを貫いた先に待つのは、
何も起きない、静かで満たされた日常。
これは――
世界を救わない。
誰かに尽くさない。
それでも確かに幸せな、
働かない公爵令嬢の勝利の物語。
「何も起きない毎日こそ、私が選び取った結末ですわ」
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
傷物令嬢は騎士に夢をみるのを諦めました
みん
恋愛
伯爵家の長女シルフィーは、5歳の時に魔力暴走を起こし、その時の記憶を失ってしまっていた。そして、そのせいで魔力も殆ど無くなってしまい、その時についてしまった傷痕が体に残ってしまった。その為、領地に済む祖父母と叔母と一緒に療養を兼ねてそのまま領地で過ごす事にしたのだが…。
ゆるっと設定なので、温かい気持ちで読んでもらえると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる