聖女の紋章 転生？少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です！

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その日の夕食は、試験のお疲れ様会です。

王都のお屋敷で働く料理人や使用人のみんなが腕によりをかけて作ってくれた料理をみんなで食べるのです。
そして引率した大人の人にはお酒もふるわれます。

｢｢｢おおおお！！！｣｣｣

受験者と引率者が料理を見て大きな歓声が上がりました。

そして、みんなそれぞれワイワイと料理に舌鼓を打っています。
王都では、海の幸も市場で販売しているため、お酒好きな大人達はお魚のお料理ばかり食べています。
一人を抜かして･･･
お母様は、屋台のオークの串焼きをあれほど食べたのに、今もむしゃむしゃとオーク肉を食べています。

私は、そんなお母様をみて
（もう、お母様ったら･･･。きっとみんなはこんなお母様をみても知らない振りをしてくれる。皆様本当にありがとう）

お母様はそんな娘の気持ちを知ってか知らずか

｢エルーシアちゃん。ここに美味しいオーク肉があるわ。パン粉をつけて油で揚げているのよ。とても美味しいんだから！｣

お口のまわりにパン粉をつけて私に話しかけてきます。

それを見た、メリアは
｢奥様　口　パン粉　沢山　これで　拭く｣
と言ってナプキンを渡しました。

お母様は一瞬｢はっ！｣という顔をしていましたが、口のまわりを拭くと今度はオーク肉のステーキを食べ始めました。

私はそんなお母様から離れてお祖父様とお祖母様のところへ移動しました。

｢じぃじ。ばぁば。今日はこんなに素敵な食事会をしてくれてありがとう！｣
私は感謝の気持ちを言葉にしました。

｢｢ほほほ。エルーシアちゃん。このくらい大丈夫じゃ。逆に試験の終わった昨夜に出来なくてもうしわけない｣｣

｢いいえ。今日の王様との打ち合わせのためですよね。子供の私でもわかります｣

｢そうか。ここの広い孫娘に感謝じゃな。ヒーナ商会をはじめ、多くの商会が儲けているからな。領民に還元しなければ公爵家のなにはじることになるからな。
ところで、エルーシアちゃん。男の子達がエルーシアちゃんの後ろに並んでいるのだが相手にしなくてもいいのか？｣

｢学校行事のお食事会でも、みんなこうやってならんで私に感謝の気持ちを伝えてくるのです。私だけでは、対応できないのでメリアも対応してくれています｣
（私に男子が並ぶのがそんなに珍しいことなのかな。でもお祖父様とお祖母様お二人ともきょとんとしています･･･）

｢そうか、そうか、あははは｣
｢そうなのね。おほほほほ｣

お祖父様とお祖母様は私に温かい目を向けて笑いはじめました。
私何かしたかしら？

いつもは、串焼きなどの食べ物を私に渡してくれていましたが、今日は沢山のお花をもらいました。

食いしん坊から卒業かな？

私たちはもう一泊してから、領地に帰ります。