ステラチック・クロックワイズ

秋音なお

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7話②

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「今日は楽しかったかい?」
「おかげさまでな」
 それはお開きになった後のこと、変人はぼそり聞いてきた。ステラが部屋の外で親に電話をしているから、タイミングを見計らって聞いてきたのかもしれない。
「君が楽しそうでよかったよ」
「……けど、よかったのか。学校でこんなことして。私用になるだろ?」
「細かいことを気にするなよ、少年。大丈夫、僕がちゃんと許可を取ってきたに決まっているじゃないか。それに、もし許可が下りなかったとしても僕はするつもりだったよ」
「全然大丈夫じゃないな」
「ははは、冗談だよ」
 あんたが言うと冗談だとしても冗談として聞こえないんだ。
「にしても、妹も楽しそうでよかった」
「シスコンか」
 あんたはあれか。
 そうやってなにかあれば妹のことを口にしないと死ぬのか?
「シスコンだよ。妹が引くくらいにね」
「……自覚はあったんだな」
「まぁね」
 そういうと彼は、くっと紙コップのコーラを飲み干し、くしゃっと潰してゴミ袋へと投げ捨てた。かさっと小さく音がした。
「……君が羨ましいよ」
「……羨ましい? 俺が?」
「あぁ。君のことが、だよ」
「急にどうした」
「妹に誕生日を祝ってもらえるなんて羨ましいじゃないか。僕なんか今年はプレゼントもなかったんだぞ」
「そ、そうか……」
 相変わらず拗らせているなと思った。
 ……だから、だろうか。
「まぁ、愛されているからな」
 意味のわからない意地悪が口からこぼれた。
 ……が。

「うん。君は愛されているよ」

 彼はそれを即肯定した。冗談だと言う暇もなかった。
 最早、言い出した俺の方がその言葉に動揺している。
「君は妹に愛されている」
 そして彼はそれが冗談ではない、と断言するかのようにもう一度言った。
 面白くないジョークだと思った。
「……それは、誕生日プレゼントが無かったことへの腹いせか?」
「そこまで僕は性格が悪くないよ」
「シスコン」
「シスコンでも現実は見ているよ」
「あんな本を読んでおきながらよくそんなことが言えるな」
「なにを言っているんだい。あれは本、フィクションじゃないか。真に受けるわけがない。さすがにそこまで盲目じゃないよ」
 第一、妹が困るじゃないか、と続けて彼は小さく息を吐いた。
 ため息に見えた。
「君が僕の妹のことをどんなふうに思っているのか知らないけれど、妹は君のことを気に入っているよ。……多分、異性として」
「……なわけ」
 好かれる要素なんてない、と一瞥する。
 そんなのはどうせ、妹に気に入られたように見える俺に対してあんたが勝手に思っていることじゃないか。本人に聞いたわけでもないくせに。あんたの中の妬みだとかが招いたものだろ。
「どうして君はそうも消極的なんだい?」
「自己肯定感が低いのは知ってるだろ」
「低すぎるよ、君は」
 真面目な声だった。彼の顔から表情が消えている。
「プレゼント、開けてみたらいい」
「は? なんでだよ」
「いいから。開けてみたらわかる」
「開けるは開けるが、別にあんたの前じゃなくてもいいだろ」
「君があまりにも自己肯定感が低いからだよ。こうでもしないと、君はちゃんとわからないだろうから」
「強引だな」
「君だって強引なくらいに消極的だよ」
「……まぁ、それはそうだな」
 圧に押された俺は言われたようにステラから貰った小箱を開けた。綺麗なラッピングの中には、スノードームが入っていた。透明な丸いガラスの中にはサンタの格好をした小さなぴょん丸くんがプレゼントが入っているであろう白い袋を背負っている。傾けることで底に溜まっていた雪を模した白い粒子が中を揺蕩う。
 それと一緒に丸い文字の並ぶメッセージカードが入っていた。
「……これのどこにあんたの言う愛されているっていうものが示唆されているんだ?」
「君は本当に鈍感だし馬鹿だね」
「は?」
「君が言ったんだろう? 前に妹から好きなものはなにかって聞かれた時に、強いて言えばこれだって」
「え? ……あぁ、まぁ言ったが……」
 確かに言った。だけどあれは……。
「それに、それは今妹が一番欲しがっていたものだ」
「……あ?」
「でも、少年が気に入りそうなぴょん丸くんのグッズはこれしかないから、って自分の分は買わずに君の分だけ買ったんだよ」
「……ステラ、が?」
 どういうことなのか頭の中が整理できない。
 なにを言うべきか、どう答えるのが正解なのか。
「最初、僕は君の分を買うと自分の分を買うのに手持ちが足りないのかと思ってね、だったら妹の分は僕が買うよって言ったら、そうじゃないし大丈夫って断固拒否されちゃって。なんでも、これは君の手元にあるから意味があるんだってさ。そんなことを言われちゃったら、僕も従うしかないだろう?」
 そう言うと俺に向かって笑ってみせるが、とても笑っているようには見えなかった。顔の表面に「僕は今、笑っています」と書かれているような変な表情だった。
「……俺は俺の気持ちがわからない」
 なにかを言う踏ん切りに、俺は彼を踏襲して手元のコーラを飲み干すと、同じように紙コップを握りつぶして捨てた。
「……俺は、あんたらの言うような好きとかそういうものがよくわからない。俺はあまりにも人と関わらなすぎた。だから、言葉にすることもできない。ただ、ステラのことは大事に思っている、つもりではいる」
 初めてのことばかりで脳はとっくにキャパシティを超えている。
 この感情は一体なんなのだろうか。
 自覚しないように自制していたものが、恋なんてものなのだろうか。
「……少年にしては、素直に言えた方だと思うよ」
「……嫌い、とかじゃない、本当に。上手く言えないけど、これからも一緒にいたい人だと、そう思っている。でも、これが恋なのかはわからない。一緒にいたい、というものがどういう意味でなのかは、俺もまだわからない、から」
「こうしたい、あぁしたい。或いは、こうしてほしい、みたいなのはあるかい?」
「……こうしてほしい、か」
 してほしいこと、逆にしたいこと。
 考えてみたらステラに対し、俺からなにかを求めたことはなかった。
 いつもステラが起点で、俺はそれを受け取るばかり。
 能動的なステラと、受動的な俺。
「……そういうのは、無いかもしれない」
 無欲なわけではない。今が具体的に浮かばないだけで、してほしいことというのは将来的に出てくるのかもしれない。
 ……俺が今、欲しいものは。
「……悔しいけれど、俺もあんたと一緒だよ。ステラが笑っていたらそれでいい。満足だ。強いて求めるとすれば、笑ってくれること、だな」
 あの楽しそうで見ている人間すらも温かく包むような笑顔があればそれで良かった。あれに勝るものは無い。その笑顔が見たくて、俺はいくつもの時間を過ごしていたのだから。
「それを恋って呼ぶんだよ、少年」
 わかっているじゃないか、と口角を上げると彼は俺の右肩を軽く二回叩いた。
「まずは自分の気持ちを整理するところからだね」
 ほら見たまえ、と彼が窓の向こうを指さした。
 彼に並ぶように窓の外を見ると、藍色の空をなにかが霞めるように漂っている。
 粉雪がひらひらと舞っていた。


 ☆ ☆ ☆ ☆


「……もしもし、先輩?」
 少し眠そうな掠れた声がスマホ越しに聞こえた。
「悪い、寝てるところを起こしてしまったか」
「さすがに起きてます。……あんまり頭が働いていないだけで」
「それは本当に起きているのか……?」
 翌日、土曜日の午前十時。学校も休みということで俺はステラに電話をかけていた。昨日貰ったスノードームのことに対し、改めてお礼を言うためである。別に次に会った時でもいいのかもしれないが、それだとどうしても遅いような気がした。
「あ、そうだ先輩、聞いてください」
「ん?」
「昨日サンタさんが来たんです」
「……は?」
 一体なにを言っているんだ。
「あれ? 先輩、サンタさん知らないです?」
「いや、さすがに知っているが」
 その、サンタさんが来るっていうのはなんだ?
「さっき起きたんですけど、枕元にプレゼントがあったんです」
「あ、あぁ、なるほど……」
「今年はさすがに高校生なのでもう貰えないかと思っていたんですけど、サンタさんは来てくれたみたいで。おかげで朝から幸せです」
「よ、よかったじゃないか」
 はいっ、と答える声が明るい。
 幼子のような返事の仕方に、余程嬉しかったんだろうなと思った。
 ……が、ちょっと待て。
 ……もしかしてサンタさん信じてる?
「……でもどうしてでしょう。今年もサンタさんは来てくれたのに、私にしかプレゼントをくれなかったみたいなんです。兄さんもそんなものは置いてなかったって言うし……。大人になったら貰えなくなるんでしょうか」
 がっつり信じてた。ってか、ステラの家族、サンタガチ勢すぎるだろ。
 ステラもステラでちょっと純粋すぎないか?
「さ、さぁ。どう、だろうな…………」
 そんな淡い夢を壊さぬよう、曖昧な返事だけ残した。
「ところで、先輩はどうしたんですか?」
「え? あ、あぁ、昨日のスノードーム、ちゃんとお礼が言えていないと思って」
 サンタのエピソードが強くて本題を忘れそうだった。
「そんなかしこまらなくてもいいんですよ? ……でも、わざわざありがとうございます。気に入ってもらえました?」
「あぁ。ありがとな。俺の部屋、こういう雑貨なんてなかったから本棚のところに置かせてもらったよ」
「それならよかったです。先輩の好み、全然わからないから悩んじゃって」
「あんまり話すことなかったもんな」
「無難に小説って選択肢もあったんですけど、プレゼントに本っていうのはなんか違うなぁって思ってやめました」
「まぁ、こういうのは好みがあるからな」
 兄さんに聞いても全く参考にならなかったので、と容易に想像のつく愚痴をこぼしたステラに俺は苦笑を漏らす。俺はそれなりにジャンルを問わずに読む雑食系だったが、気に入った本しか家には置かない趣味だった。後で読み返さない本は置いてても意味がないと思っている。そういう意味でもスノードームという選択肢はベストだったかもしれない。スノードームは今、本棚の上から二段目、部屋のどこからでも目に入る位置に飾ってある。
「……でもよかったのか?」
「え? なにがです?」
「あ、いや、なんでもない……」
「んぅ……?」
 これ、ステラが欲しいものなんじゃなかったのか、という内緒の事実を口から出してしまいそうになり慌てて誤魔化す。これはあの変人との内緒の話だったのだから。
「そういえば先輩」
「ん?」
「私たち、今日の電話が初めての電話ですね」
「……確かにそうだな」
 連絡先は前から知っていたというのにどうしてか通話はしたことがなかった。大体はメッセージのやり取りで済ませていた。今日だってお礼くらいメッセージで済ませたってよかったのかもしれないが、それでは足りないと思った。
「初めての電話がクリスマスの朝だなんて、なんだかロマンチックですね。リア充の人たちみたいです」
「……そうかもな」
 変なこと言うなよ、という強がりを口にすると、冗談ですよ、というずるい言葉が返ってくる。

『君は妹に愛されている』

 昨日の変人の言葉が頭から離れない。
 なんて無責任なことを言ってくれたんだと思う。
 魔法の言葉というよりは呪い寄りの言葉だと思った。
 ステラの言葉を嫌になるほど見つめ、深読みしてしまう。

『下線部Aのセリフを言った登場人物の気持ちを述べよ』

 そんな問題のようだった。実際に問題になったところで答えはわからないままだし、わかったとしても答えを書く勇気もないが。
「……ねぇ、せんぱ、い」
「……なんだよ」
 猫撫で声のような甘い響きをする声に心臓が煩くなる。
「……時間、まだありますか?」
「……あると言えば、あるが」
「わがまま、いいですか?」
「あぁ」
「……もう少し、こんなふうに話しててもいいですか?」
 焦らすような話し方にこの猫撫で声はずるいと思った。
「……別に、ステラがそうしたいなら」
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
 素直になれない自分の方がずるいと思いながら、俺はステラの声に耳を傾ける。
 外はまた、雪が降っていた。
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