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※今作は既存作『追想』の続きにあたります。
続きとは言いますが収録できなかったぶんの掲載です。
CDアルバムでいうボーナストラックみたいなものです。
文字数 7,638
最終更新日 2025.11.26
登録日 2025.11.26
3年ほど前に書いた作品の供養です。
あまり褒められたものではありませんが、僕の中で執筆というのは娯楽というよりも延命処置のような節がありました。自身の中で渦巻く希死念慮や喪失感、鬱憤を文字に起こし、出てくる登場人物に代弁させるような、稚拙で悲壮に満ちたものだったと思います。
そんな僕が唯一、そんな恣意的思考を抜いて書くことのできた長編小説の過去作がこちらになります。多分、当時ハマっていたライトノベルに感化されたことで綺麗な話をかけたのではないかなと思っています。
文字数 100,117
最終更新日 2025.11.25
登録日 2025.11.23
5年くらい前の夏に書いた作品の供養です。
当時は心中って行為にそこはかとなく純愛を感じていました。
年上で自分よりも世界を知っていそうな女性に手を引かれ、
そこから悪行の味を覚えたかったのかもしれません。
だいぶ治安の悪い話の気もします。
まぁ、ご愛嬌ってことで。
文字数 15,128
最終更新日 2025.11.23
登録日 2025.11.23
拝啓。
僕があなたを思い出していたのは、
懐かしむ思いゆえではなかったようです。
あなたを忘れたくないという、
不忘とは名ばかりの弱さに
僕は固執していただけでした。
僕はそれを、追想と呼びます。
だけど本当は、そう呼ぶことで
自分を保っているだけなのかもしれません。
敬具。
※本作『追想』は短編集でありますが構成の都合上、
順に従って読んでいただくことを推奨しております。
予めご了承ください。
文字数 54,131
最終更新日 2025.11.14
登録日 2025.10.16
拝啓
先日書いた短編集で僕の全てを書き尽くしたと思っていたのですが、どうやらそれは間違っていたようです。腹の底、胸の奥というよりは心の底の方に、なにか残滓のようなものが眠っているのです。また、心の底という表現をしましたが、この違和感の所在地は心臓ではなく、脳のことを指しています。
僕はあの短編集に人生を詰めたつもりでした。余すことなく、残すことなく注ぎ切るように書いたのです。だと言うのにどうしたわけか、僕の身体には不明瞭ななにかが残っていました。空っぽになった心を逆さにひっくり返してみますがもちろんなにも落ちてきません。残っていること、なにかがそこで息を潜めていることは確実なのに、見ることもできなければ触れることもできないのです。
僕はずっとそれについて考え、この正体不明に対して悩みました。悩みに悩み、そしてようやくあることに気がついたのです。
僕には、僕という心を収容する身体が残っていました。僕の身体が心を収容する容器だったからこそ、僕が空白という見えない概念を持ち得ていたのです。この作られた空白、喪失こそが抱えていた残滓の正体でした。
先生は、この人のためなら死んでもいいと思ったことはありますか。僕はありません。僕にはそんなロマンチックなクライマックスなんて似合わないと思います。誰かのために死ぬと言うよりは、誰かを失った喪失感に押し潰されて自死を選ぶという方が僕らしいでしょうか。終わり方に正解がないからこそ、僕たちは惑い、そこに善悪や是非を付与するのかもしれません。
人生の価値は終わり方だとどこかの誰かが言っていました。ならばそれが自死であったとしても、誰かを想う結果なのであれば許されるような気すらします。そんな正当化された希死念慮を込めて、僕はこの小説をしたためました。
先生もいつか、誰かを想い、人生を揺さぶられる日が来るんでしょうか。僕はそんな日がずっと来ないことを願う反面、僕がその理由になれたら嬉しいと思ってしまう、そんな二面性を孕んだ恣意を抱えています。
敬具
文字数 5,965
最終更新日 2025.11.04
登録日 2025.11.04
僕の趣味や嗜好を込めた短編集です。
春が来ると見せかけて、
冬が来るような作品たちです。
文字数 36,256
最終更新日 2025.11.03
登録日 2025.11.03
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