夢を見るメモ帳

間広 雪

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二章 夢の世界

夢の中では

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けいちゃん、、けいちゃん、、、もう!けいちゃん!!土曜日だからって寝すぎ!!
圭吾「っっっ!!」
僕はたまらず飛び起きた、なぜなら聞こえてきた声は、、、
圭吾「、、、緑?」
緑「??そうよ?なーに?けいちゃん寝ぼけてるの?それとも恋人の声忘れちゃっ、!!わ!!」
僕はたまらず緑を抱きしめた、緑!緑だ!緑が起きて、喋っている!!約1年ぶりの緑の声だ
緑「もう、けいちゃんどうしたの?よしよーし」
僕は泣いていた、そんな僕を緑は優しく抱きしめ返して、頭を撫でてくれた

情けない、あれから10分ぐらいずっと泣いていた
圭吾「、、、、」
緑「けいちゃん、落ち着いた?」
圭吾「はい、落ち着きました」
緑「ん、よかったです、、、んふふ」
圭吾「なんだよ、、」
緑「いや、けいちゃんが泣いたのなんていつぶりかな~」
そんなの緑が事故にあった時だよ、、、
これ、あのメモがホントだったってことか
夢を見るメモ帳、、緑がいる夢を見ることが出来る
という事はここにいる緑は僕が作り出した夢?って事?本物じゃないって事?、、、
それでもいいや、緑とこうして話ができ、触れ合えるなら

圭吾「緑!」
緑「は、はい!」
圭吾「出かけよう!」
緑「急ね~、、んー何処に連れていってくれるの?」
圭吾「、、、どこに行こうか?」
緑「もう、けいちゃんらしいね、適当に行こっか!デートよデート!いくわよ!着いてきなさい!」
僕は彼女に引っ張られ、至る所に連れていかれた、彼女が行きたかったカフェ、彼女と過ごした公園など、沢山沢山、遊んで、喋りたかったことを喋った
僕の家に戻った時
夜22時を回った、そろそろ帰らないとな~彼女が言う
圭吾「もう、そんな時間、、か」
緑「そうよーけいちゃん、私を夜遅くまで独占してどうするつもりなの~」
圭吾「いや、それは、、」
緑「ん~?」
緑の期待の視線が、、、

リリリリリリ

目覚めるとそこに、緑はいなかった
やっぱり夢、だったのか
目覚ましの音で起きてしまった、でもこれでハッキリした、このメモ帳だ
枕の下に敷いていたメモは無くなっていた、、、でも
圭吾「本物だ、このメモ帳の力は本物だこれを使えば、緑に会える」
もう一度使おう、もう一度寝よう
あ、0時にならないと使えないのか

リリリリリリ

うるさいな、、あ!!10時過ぎてる!?
やばい!青と約束してるのに
僕は急いで身支度を整える、結局出れたのは10時45分頃だ、、
扉を開けると青がいた、、、とても不機嫌な、青さんが、、
圭吾「あ、あの、、、青、、さん、その、おはようございます」
青「、、、圭吾さん、挨拶よりも先に何か言うことがあるのでは無いでしょうか?」
圭吾「はい、申し訳ございませんでした」
僕は綺麗な90度お辞儀を決めた
彼女の視線が痛い、、そういえば夢の中で緑が連れていってくれたカフェのパンケーキがすごく美味しかったな、、、
圭吾「あの、青さん、、もし良かったらですが、病院の帰りに、パンケーキをご馳走させて貰えないでしょうか?」
!!青の目が開いた、、ように見えた
青さん実はかなりの甘党なのだ
青「、、、そんな事で1時間程度待たされた私の期限が治るとでも、、、おかわりあり、、、それで手を打ってあげましょう」
圭吾「おかわり、、」
青「文句ありますか?」
圭吾「ありません」
その後2人で病院を訪れ、緑のお見舞いをし、青の胃袋にびっくりした、幼馴染でも知らない事があるもんだなと思う一日だった
圭吾「、、あんなに食べるんだ、、そう言えば夢の中で緑も同じぐらい食べてたな、同じもの食べてたな、兄弟だし好物も似るのかな、今度聞いてみよう」
さぁ、程よい眠気だ、、今日もメモ帳を使って
緑に会いに行こう

圭吾「よし、来た」
日曜日、同じ日の夢の中に来る感じか、、緑に会いに行こう

緑の家のインターフォンを押す
圭吾「、、、」
出ない、会えるんじゃなかったのかよ、、
圭吾「とりあえず連絡してみるか」
プルルルル
緑「もしもし、けいちゃん?どうしたの?」
圭吾「あ、いやどこにいるかなって」
緑「、、、けいちゃん昨日のこと覚えてないの?」
圭吾「昨日、、俺何かした?」
昨日は、、その、しようとした事?あ、その時に目が覚めたんだった
緑「何もしてくれないから、怒ってるんですけど、、、」
圭吾「、、その、、なんて言うか、、ごめんなさい」
緑「、、、今度パンケーキ奢ってね」
圭吾「おかわりはあり?」
緑「え?なんでわかったの?私が言うこと」
圭吾「いや、何となく?」
緑「さすが、私の彼氏くん~じゃあお昼に駅前で集合ね」
圭吾「了解、てか今どこいるの?」
緑「いま?青とお買い物してるよ、そうだ!青も連れていくから、奢り4倍ね!」
圭吾「、、、」
絶句とはこの事なんだな

この後、山のパンケーキが消えていくのが見えて、奢りは6倍だった

リリリリリリ
圭吾「、、、んっっ」
あの後3人で話して、そのまま目が覚めた
緑といると楽しいな、、、時間がすぐ過ぎてしまう
また会いたいな、、、
僕はそれから、毎日夢の中で緑に会いに行った
毎日毎日、やがてメモ帳が半分に減ってしまっまた
未だに、緑は夢の中じゃないと起きない
僕は、、、夢の中に没頭した
緑のお見舞いをサボってしまった、青にも心配された、でも戻れない、夢の中の緑に会いたいから

圭吾さん、圭吾さん、、起きてください、圭吾さん
圭吾「、、、青、おはよう、あれ?なんでお僕の部屋に?」
青「おばあさまが入れてくれました」
圭吾「そう、、緑は?」
青「え、、、圭吾さん?何言ってるんですか、、、お姉ちゃんは、病院じゃ無いですか、、」
圭吾「っっっそうだったね、ごめん寝ぼけてたよ」
青「圭吾さん、最近体調悪そうですけど大丈夫ですか?」
圭吾「うん、大丈夫、じゃあ俺寝るから」
青「、、、ええ?え?なんでですか?圭吾さん、今から学校ですよ?」
圭吾「??あそっか今は現実か」
青「現実?どう言うこと?」
、、、夢と、現実がわからなくなってきた
青「圭吾さん、やっぱりおかしいですよ、、病院行きましょう?」
圭吾「病院か、、言っても緑は起きて無いじゃん」
青「、、、何それ、、、人が心配しているのに、お姉ちゃんが起きない事なんて!!そんなの
私もわかってる!なのに圭吾さんまでおかしくなって、もういいです!!」

バタン

怒って行ってしまった、、今のは僕が悪い、どうしてしまったんだ僕は
今日は学校を休んでしまおうか、、、いや緑に会いに行こう、、どっちの緑に、、、
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