自殺したがりの青年は異世界に転生させられた

白猫

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第一章 死にたがりの青年

初めまして、兄さん

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突然ですが神様、これは一体、どういうことでしょうか。
「トト!俺の弟よ!会うのは初めてだが、俺はお前の兄さんだぞぉ!!」
「ぶっ!…………ど、どういうこと!父さん!母さん!」
「あ、あはは。ごめんねぇトトちゃん」
「言うの忘れてたー」
「え、ちょっとアッシュさん!結構大事なことですよ!これは!」
(シントさんの言う通りだよ!)
いきなり知らない男が家に入ってきた上に、俺に抱きついてきたのだ。それに、俺は兄の存在すら知らない。聞いたことがない!
「トト、落ち着いて聞いてくれ。実はお前には5歳上の兄がいるんだ!」
「いや!もっと早く言えよ!」
本人がいる前でそんなこと聞かれても落ち着いてられるか!なんでいつもいつもこんな目に遭うだよ!
というか、兄さんがいるって言われても今更すぎだ!
ずっと知らない兄さん?らしい人の存在が突然現れて名前も言わずに抱きつかれたらどうよ!気持ち悪い上に殴りたくなるわ!
「いや~、ひさしぶりの故郷で弟に初めて会う喜びでつい。ごめんなトト。」
「で?あんたは誰」
「あんたって……まぁ、会ったことが一度もなかったもんなぁ。うん。俺はキノ。お前の実の兄だ。」
まぁ、父さんも母さんも本当だって言っているので認めようと思う。でも
「父さんがずっと俺に言わなかった上に忘れてこの六年ずっと一人息子だと思っていた俺は、なんだったんでしょうねぇ」
「ほ、本当にごめんって。言おう言おうって思っているうちに忘れてたんだから」
「それ、反省してないよね。ただの言い訳だよね?」
地味に怒ってます。
父さんは母さんの背中に隠れていった。
後で罰ゲームしよう。
「まぁまぁ、これで、本当に兄だと認めんだろ?」
「はい。まぁ。いいです。」
「良かったぁ。それじゃ、キノ兄さんって」
「言いません。さすがに四年もあったこと無かったから今更言えません。キノさんって呼びます」
「え~!!……でも、うん。確かに……そう……だね」
落ち込んでいる。というか、この四年間何やっていたんだろう。シントさんなら分かるかな?
後で聞いてみよう。
「まぁ、話は終わったのでまずは昼ごはんにしよう」
「おお!トトが作るのか?」
「うん。そうだよ」
うちの両親は料理はそこそこ出来るが味に関しては物足りないんだ。だから、俺が料理を作っている。前世では一人暮らしでよく料理していたから腕は落ちていない。
「早く食ってみてぇなぁ!」
「トトくん、俺も手伝うよ。」
「シントさん。いつもありがとうございます。そしたら…そうですね、じゃがいもと玉ねぎと肉を切ってください」
「分かった」
シントさんはこのように初めてあった時からよく手伝ってもらってる。そのせいか、シントさんは料理にハマってしまったそうだ。そしてだんだん、俺よりも料理が上手くなっていく。なんだか知らないが俺は負けたくない。
「……また、上げましたね」
「そうですか?ちょっと味付けを変えたんですけど。美味しい?」
「はい。とても美味しいです。トトくんは王都に店を出しても良いくらいですよ。そうだ、俺もちょっと作ってみたんですが、味を確かめてくれませんか?」
「いいですよ」
シントさんが出してきたのはこの前教えた焼き鳥……をちょっとアレンジしたような料理だった。
俺は一口食べてみる。
「っっっっ!!うんっま!」
めちゃくちゃ美味しい。特に肉のやわらかさが丁度よく噛みやすい!それと白いタレ!マヨネーズかなにかかなと思ったけど絶対に違う!
「このタレもしかして」
「はい、こいミルクとチーズを混ぜ俺の特性薬草を入れてみたんです。あと、特製薬草は秘密です」
「えー!!教えてもいいじゃないですか!俺だってこの間教えたじゃないですか!」
そうだ、この間、カレーの隠し味を教えたのだ。シントさんがど~しても知りたいと強く迫ってくるから。
なのに、何故シントさんは教えてくれないのだ!
「うっ、それは、そうですが………やっぱり駄目です。すみません」
そう言われると可愛い犬を叱ってるみたいだ。俺は仕方ないので特製薬草のことは諦めた。
「……ちぇ。今回だけは見逃しますよ。でも、今度は教えてくださいね。違う料理の隠し味!もし、また秘密とか言ったらもう二度とほかの料理の隠し味を教えませんから!」
「わ、分かった」
よし!これで、お互い情報交換出来る!


「なんか、輪に入れないね」
「そうねぇ、シントさんとトトちゃん、料理のことになると何故か勝負するのよねえ」
「でも、シントと仲良いのはいい事だよ」
「「うんうん」」
「あのシントが料理にハマるとは思はなかったけど」
「「それな」」
トトとシントの料理話についていけないトトの家族であった。

今日も、家族と平和に暮らしてます。
「それで!……」
「なるほど。」
(((早く昼ごはん、食べたいなぁ)))
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