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最終章 (1)夢の言葉は魔法の呪文
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しおりを挟む「いえ、彼らしいです。
最後まで、本当に格好良かった」
私達に、これ以上言葉なんていらないよね?
そう心の中で問い掛けながら、バロンとの今までの想い出。
そして、昨日の浜辺での事を思い出した。
『最後まで、見てて?』
『最後まで、共に参ります』
ーー約束したもの。
傍にいられなくても、バロンは必ず見ていてくれる。
「……最後くらい。
私もバロンがドキッとするような、素敵な女性で在りたい」
「……充分、ですよ。アカリ様」
私とローザは顔を見合わせて、微笑った。
この別荘に来た当初の……。
自ら命を絶とうとした弱い私は、もういない。
ちゃんと、立ち向かう。
その先に幸せはあると信じて。
私は自らの運命を、開いてみせる。
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