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最終章 (3)夢の言葉は魔法の呪文
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しおりを挟むな、なに?
何が起こってるの……?
目の前で、すごい取り引きが行われたと思ったら……。一方的に契約を、破棄?!
それはまるで、初めから計算されていたようなヴァロンとシュウさんのやり取りだった。
「……でも、ヴァロン?
今回はすでに契約期間と依頼は終了。
報酬金を受け取らないのは、君の損では?」
何とも言えない雰囲気で騒つく大広間で、今度はシュウさんが質問する。
ーーそうだ。
ヴァロンは契約期間私に付いて、アルバート様の依頼を完璧に熟した。
今契約を破棄しても、彼には何の得にもならない。
なのに、何故?
きっと誰もが頭に浮かんだ疑問。
みんなの視線が、ヴァロンに集まっていた。
「人の夢を叶える。
それが、俺の仕事だろ?
だから俺は、人を泣かせる為に使われた金は欲しくない」
ぶっきらぼうなのに優しいその言葉。
心を打たれない人なんて、きっといなかった。
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