夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

☆リサーナ☆

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第12章(1)ギャランside

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***

あれはもう、40年程前。
そう、30歳になりたての頃ーー。


「ッーー……。
あー……完全に、しくった……」

ある田舎町の小さな診療所のベッドの上で目を覚ましたワシは、すぐに何故自分がその場にいるのか察して己の失敗を嘆いた。
思わず自らの顔を覆った両手を退けて、天井を見上げていた目線を少しずつ下げていくと、固定されて包帯をグルグルと撒かれた右脚が映る。

それは、仕事中の事故じゃった。
何でも屋としての任務を完了し、「さて引き上げるか」とアジトに戻ろうとした矢先。任務場所だった背後の土砂崩れに巻き込まれ、ワシはそのまま気を失っていたのだ。

ーーマズい。
自分が何日眠っていたのか、全く分からない。任務が完了した、という報告を親分ボスにしていなければ、他のメンバーみんなが自分の今の状況を知っているのかさえ分からない。


この頃のワシはある何でも屋に属していて、親分《ボス》を中心に約30名ほどの仲間がいた。
任務はそのメンバーでそれぞれが役割を果たしていて、きっとみんな自分の任務が完了したという報告を待っているに違いなかった。


物心ついた時には両親と呼べる者がいなかったワシにとって、何でも屋のみんなは初めて家族のような”仲間”と呼べる存在。

『オマエ、なかなか良い腕と逃げ足を持ってるな!オレの元に来い!しっかり鍛えてやる!』

12歳の時。盗みを働いたワシを捕まえた親分ボスが、そう言って笑った。
褒めてもらえた。親に捨てられ、ゴミクズのように生きていたワシがやっと得た居場所じゃった。

帰りたいーー。
みんなに迷惑をかけないよう、早く集合場所に戻らなくてはーー。

そう思って上半身をベッドから起こそうとした時……。

「あーーーっ!!」

「っ?!」

狭い病室に響く女の……いや、子供の声?
何事かと声の方に顔を向けると、その声の主はダッとワシの方に駆け寄って来て、ずいっと顔を寄せて来た。
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