夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

☆リサーナ☆

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第12章(6)ギャランside

6-4

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「この子は、ユメの子です」

俺の、子だーー!!

ママ先生の言葉と同時に、ワシはそう感じた。
ベビーベッドで仰向けに寝かされた赤ん坊を一目見て、そう思った。

何故じゃろうな?
赤ん坊の髪の色も、瞳の色も、顔立ちもユメにそっくりで……。奇跡的にワシに少しも似ていないのに、そう感じたんじゃ。

嬉しいのか、悲しいのか、驚いているのか、動揺しているのか……分からない。
込み上げてくる感情から身体が震えて上手く立てず、それでも赤ん坊から目を逸らせなくてベビーベッドの柵に両手を着いて見つめるワシに、ママ先生が話し続ける。

「私達が妊娠に気付いた時、ユメはすでに妊娠六ヶ月でした。
その時は、町の大人達みんなが貴方に怒り、見付け出して責任を取らせようとしました。何も知らないユメに貴方が無理矢理したんだ、と。けれど……」

『ダメ~!!ギャランさんに酷い事しちゃダメ~!!』

ユメが、みんなに言ったそうだ。


『ギャランさんは、寂しいの!それでも頑張ってる強い人なの!
ユメと一緒で……家族がほしいだけなのっ』

土砂崩れに巻き込まれてこの町に運ばれてきて、三日三晩高熱にうなされていたワシを看病してくれたのはユメ。
その時に、意識ないワシが呟いた「母さん」という言葉を……彼女だけが聴いていた。

今もワシの身体に残っている、幼い頃親に受けたであろう虐待の傷痕。
最後の夜に一瞬だけ見た、晒した自分の身体を見て悲しそうにしたユメの表情は……。ワシに襲われそうになって怯えていたのではなく、ワシの”痛み”を理解しての事だった。

『だから、ユメとこの子が家族になってあげるの!帰って来たら、言うの!
『おかえりなさい、もう独りぼっちじゃないよ』って……』

「ーーあの子は、全てを知っていました。貴方の事も、自分が身籠っている事も……。知っていて、隠して、黙っていました。
精一杯恋をして、貴方を愛して、この子を産んだんです」

ッーー……。

言葉が、出ない。
全ての熱が目元に集まって、止めどなく溢れ出す。
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