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第13章(3)アカリside
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しおりを挟むもうっ、やっぱりこの人嫌いッ……。
何でこんな、意地悪ばっかりするの……っ。
精神的に弱っているところに意地悪をされて、また涙がジワジワと滲んできてしまう。悔しくて涙目でキッと睨むと、その視線に気付いたアラン様が私のポケ電を私の頭にコンッと軽く打ち付けて返して来た。
「そんな顔で見るな、ブス」
「なっ……!人の物を勝手に触らないでよッ!」
もう奪われないようにポケ電をサッと両手でしっかり持つと、壊されていないか確認する。すると……。
「俺の番号を入れておいた。いつでもかけてこい」
「!ッ……はぁ?何言ってるのよ!」
アラン様の言葉に、まさか、と確認すると確かにポケ電にはアラン様の番号が追加されていた。
頼んでもいないのに信じられない!こんなのすぐ消去よ!
そう思って指を動かそうとするが、それを遮るのはアラン様の言葉。
「消すなよ。そのうち嫌でも必要になるだろうからな」
「何言ってるのよ!そんな訳ないでしょーー……ッ」
反論の言葉を途中まで言いかけて、私はハッとして辺りをキョロキョロと見渡した。
ついカッとして、口悪く怒鳴ってしまった。こんな所、絶対に大好きな彼には見られたくない。
「……兄上なら先に帰ったぞ」
「えっ?……あ、そ……そう」
そんな私の様子を察したように、アラン様が教えてくれた。
マオさんは先に帰った。
その言葉に残念な気もしたが、道端でこんなにカッカッした自分を見られなかった事に一安心の気持ちの方が大きかった私は安堵のため息をついた。
しかし、それも束の間。
またもやアラン様の言葉が私に意地悪をする。
「ミネア嬢の所へ行ったんだ」
「!……え?」
「今夜はおそらく帰らないんじゃないかな。ミネア嬢お気に入りのホテルで会うと言っていた。
夜に二人きりの密室、しかも婚約者。する事など決まっているだろう」
「ッ……」
一言一言が、私の心にグサグサと突き刺さる。
考えたくもないし、想像したくもないのに……。
俯いて溢れそうな涙を堪えている私の傍らで、そんな私を見たアラン様がハッと口を押さえて自らの失言を心の中で嘆いていた事など気付く訳はなかった。
私がアラン様の優しさに気付くのは、もう少し後の事……。
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