夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

☆リサーナ☆

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第14章(5)アランside

5-2

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***

そして、今ーー。
最近少しずつだが、会話も出来るようになってきた。
兄上が仕事にも、徐々に進歩を見せてきた。

「ならば、ライバルですね」

「選ばれるといいですね。私か、兄上の企画案が」

そう言ったら、兄上が少し微笑ってくれた。
これをキッカケに、前みたいにまた笑い合える日が来ると……思っていた。


それなのに……。
企画案結果発表の日。

「いいな、アラン。お前がその企画案の通りに進めろ」

社長室に戻った私に、シャルマ会長が残酷な事を告げる。

「っ……ですが、ッ……この企画案を考えたのは兄上ではないですか!」

おかしいとは思っていた。
私にだって、自分の企画案と兄上の企画案を見比べて、自分の方が劣っている事はすぐに分かっていた。

それでも、シャルマ会長なりに……。祖父なりの考えがあり、私の企画案が採用されたのだと、信じたかった。

「あいつには無理だ。
その企画案をそのまま形にする力はない」

……けど、違う。
祖父が考えていたのは、兄上を徹底的に叩き潰す酷い仕打ち。


「アラン、お前だってそう思っているだろう?
それに……あいつとあいつの母親がいなければ、お前の母親が死ぬ事もなかった。
あいつ等がお前と母親と父親の幸せを奪ったのだからな」

「っ……それは、……ッ」

ーー確かに、昔はそう思っていた。
けど、今はもう私はそんな事は思っていない。

そう言いたいが、これまでずっと祖父の下で動いてきた"幼い私"が染み付いていて、なかなか抜け出せない。
……それに。

「仕事などあいつには必要ない。
私があいつに期待しているのは、ミネア嬢との件だけだ」

「あいつはただの種馬同然。
さっさとミネア嬢との間に世継ぎを設けて、その絆を確かにしてもらえば……用無しだ」

そう言って笑う祖父の表情が、笑っているのにとても冷たくて……。どんなに必死になって自分の意志を伝えても、この人の考えや想いは変わらないと、感じた。

それと同時に、不思議に思う。
何故祖父は、ここまで兄上を嫌うのか……と。
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