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第14章(6)アカリside
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しおりを挟む「あ、兄上って……マオさん?
マオさんがこっちに来る訳……」
『ーー兄上がいなくなったッ!!』
!!ッ……え?
またも私の言葉を食い気味に言い放たれるアラン様の言葉。
訳が分からなくて、頭の中が真っ白だ。
『ポケ電も繋がらない!
何処か心当たりはないかっ……?!』
でも、電話の向こうから聞こえくるアラン様の声。その焦り声が、冗談や私を騙そうとしているとは思えなかった。
さっきまでの悩みや想いが一気に消えて、私の心の中はヴァロン一色に変わる。
「っ……い、いなくなった、って……なに?
何か、あったって……事?っ……。
ねぇっ?!何があったのよーー……」
ドクンッと身体に嫌な音を響き渡らせながら、私はアラン様から事の経緯を聞いた。
ーーごめんね、ヴァロン。
私が馬鹿だったよ。本当に、馬鹿だった。
私ね。お祖父様の事や、今の貴方の事を考えて、ほんの一瞬だけど……もうこの恋をやめようと思ったの。
今の貴方には、ミネアさんがいる。
今の貴方には、新しい仕事と居場所がある。
『アランなら……きっと、幸せにしてくれますよ。
っ……だから、これからは……会う時は、アランを通じて……会いましょう?』
貴方にそう言われて、私なんて、もういらないのかな?って……。
私が貴方に出来る事は、もう何もないのかな?って……。
貴方とこの恋を諦めたら、みんなが幸せになれるのかな?って……思ったよ。
ーーけど。違ったね。
例え全てが丸く収まって、周りのみんなが平和で幸せになれたとしても……。
私にとっては、ヴァロン。
貴方が微笑ってくれていなきゃ、意味がないの。
貴方が心の底から幸せだと思ってくれなきゃ、何の意味もないの。
例え世界中の全ての人を不幸に陥れても、私は……たった1人の貴方の幸せを、願うわ。
何度何度、運命の神に遮られても……。
私はアラン様とのポケ電を切ると、そのまますぐに電話をかけた。
その相手は、レナとレイ。
「レナ、レイ、お願い!すぐに私の家に来てッ……!」
必ず見付ける。
私は何の力も持ってないただの女だけど、貴方だけの明るい里だから……。
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