夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

☆リサーナ☆

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第14章(6)アカリside

6-5

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***

あれから1週間が過ぎた。

今日はアラン様が言っていた企画案採用の結果が出る日で、『夜仕事が終わったら連絡をする』と言われていた。
時刻は21時過ぎ。まだ連絡はない。


「悪役のままで……居てよ」

いつもみたいに強引で、嫌味で、意地悪なアラン様だったらキッパリと拒絶出来たのに……。
私に褒美を欲しいと言った時のアラン様を思い出すと、今も胸が痛い。
三年前に聞いてしまった彼の生い立ちを知っているから余計に……。


誰かに、褒めてほしいーー。

子供の時そんな想いを口に出来なくて、背伸びをして、そのまま大人になってしまったあの表情は……ヴァロンにとてもよく似ていた。

「もうっ……。大体、何で私なのよ。あの人が頼めば、もっと良い女の人がご褒美なんていくらでもくれるじゃないッ」

そうボヤきながらも、本当はもう分かっていた。
アラン様のキスも、意地悪も、何度も自分の元へ通ってくれる事も、私から褒美が欲しい意味も……。


ーーでも、そうだと認めたくない。
それに、私が好きなのはこの世界にたった一人だ。あの人以外、愛せない。


ヴァロンを取り戻したいと焦る気持ち、お祖父様の事での不安……。色々と重なってたくさん悩んでしまったが、迷った末に強く想ったのはやはり愛おしい人の事。

本当のアラン様を目の前にしたあの時は拒絶出来なかったが、この1週間の間に気持ちの整理がついた。キッパリと言おう。

"どんな結果でも、貴方にお弁当は作れない。
もう、来ないで。連絡して来ないで下さい。"
って……。


ごめんね、ヴァロン。
私が愛してるのは、貴方だけだよ。

ピリリリリーーッ……!!

「!!っ……」

愛おしい人を思い浮かべて、心の中で謝った直後。ずっと握りしめていたポケ殿が手の中で鳴った。
着信相手は、もちろんアラン様。

深呼吸をして、ゆっくりと電話に出た。

「はい、もしも……」

『ーーアカリ様!兄上がそっちに行っていないか?!』

「!っ……はい?」

もしもし、を遮られて、しかも勢いよく続くアラン様の予想外の言葉に、私は一瞬何を言われているのか分からなかった。
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