夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

☆リサーナ☆

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第14章(6)アカリside

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けれど、私は知ってしまう。
本当のアラン様と、その想いに……。


……そして。
そのうちアラン様は、時々マオさんの事を話してくれるようになった。
マオさんが最近仕事に精を出している事と、新しいカフェの企画案にどちらが採用されるか勝負をしているという事を……。

すると、ずっとずっと気を付けていたのに……。
マオさんが元気に頑張っている話を聞けて、安心して嬉しくて、私は思わず気が緩んで微笑ってしまった。

その時ーー。

「……お前の気持ちは分かってる。オレよりも兄上に、頑張ってほしいのだろうな」

アラン様がポツリと呟いた。
その呟きに「え?」っと目を向けると、アラン様がじっと私を見つめていた。
ドクンッと鼓動が響いて、心がザワつき始める。

「!っ……あ、当たり前です!
私はいつだって、ヴァロンのっ……、マオさんの味方ですから!」

見つめられて、動揺して、ついついキツい口調でそう言い放ってしまう。

だって、困る。
そんな優しさの中に悲しみが込もった瞳に見つめられたら、アラン様を嫌な人だと思えなくなる。


お祖父様の秘書さんが持ってきた私への求婚を申し込んでいる人達のリストの中にあった、アラン様の名前。
あれを見た瞬間、信じられなくて腹が立った。

私をからかっているの?
またシャルマ様の企てに加勢して、私を利用するつもり?
私と愛する人をまた引き裂くつもり?

……そう、思っていた。
あの時のキスも、ポケ電に勝手に番号を登録した事も。こうして私の元へ通うのも、全部全部悪い企みだと思ってた。


ーーううん。そう、思いたかった。
それなのに……。

「応援してくれなんて言わない。
だが、もしオレが兄上に勝ったら……褒美をくれないか?」

「!……え?」

「お前からの褒美が欲しい」

「っ……なんで私がッ!
大体あなたが喜ぶような物、私が用意出来る訳ないでしょうっ?」

私の願いも虚しく、アラン様はどんどんと私の心の中に踏み込んでくる。


「……弁当を作ってくれ」

「!っ……はい?」

「オレの為だけに、弁当を作ってほしい」

その願いに、胸が締め付けられる。
アラン様は、まるで子供みたいに私にそう強請った。


ーーっ、何よ。
今まで強引に、ズケズケと人の気持ちに踏み込んで来たのに……。
何で、そんな優しい表情と声で、そんな事言うの?

……
…………。
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