夢の言葉と失われた追想【続編④】

☆リサーナ☆

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第6章(3)ユイside

3-4

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ヴァロンさんは夢の配達人。
夢の配達人は、絶対に人を殺めたりしないと聞いていた。刃物や拳銃は、まず人間相手に使ったりしないと……。

何より私の知るヴァロンさんは、絶対に人を痛め付ける事なんてしない。
例えどんな状況下にあってもそんな事をしない。
勝手かも知れないが、理想かも知れないが、私はそう思っていたから……。


そんな私の心に、アランは更に揺さぶりをかける様に言った。


「ヴァロンにとったら、今更人1人殺してもどうって事ないさ。
……アイツはすでに、人殺し。だからな」

「!……え?」

「殺してるんだよ、子供の頃に」

「っ……う、嘘。そんなの嘘よッ!」

私を動揺させようとする作戦だと思った。
その手には乗らないとキッと見つめると、さっきまで笑っていたアランから笑みが消えていて……。
私を見つめるその瞳は、一見冷めているのに、奥深くには怒りが込もった様な……眼光。


「アイツが忘れても、私は忘れはしない。
アイツがいなければ、誰も傷付かずに……。死なずにすんだんだッ……」

最初見た時とは、まるで別人の様にそう言い放つアランを見て……。スッと私の心は真っ白になる。

この人は、嘘を吐いていない。

勿論、ヴァロンさんが人を殺めたなんて思えない。
でも、今自分の目の前にいるアランは偽りではないと……。感じてしまった。


「っ……」

何故?
何故、この人の言葉を偽りだと言い切れないのっ……?

拳銃を持つ手から少し力が抜けて、私を真っ直ぐ見つめるアランの瞳をこれ以上見ていられなくて……。
フッと、思わず目を逸らした瞬間。


「……甘いな」

「!ッ……きゃあっ!!」

しまった!と、ハッとした時には遅くて……。
一瞬の隙を突いたアランに私は拳銃を持つ手を取られると、その手を背中に回されて押さえ付けられていた。
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