夢の言葉と失われた追想【続編④】

☆リサーナ☆

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第9章(2)ヴァロンside

2-4

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……。
ああ、そっか。
俺はずっと子供の時、聞いてほしかったんだ。

”どうしたの?”
”何かあったの?”……って。

嘘吐きの俺を、見抜いてほしかった。


そして……。

”大丈夫だよ”……って。

本当の俺を知っても、嫌わないでほしかった。
もう、大切な人が離れていくのは嫌だった。

……。

「……大丈夫だよ」

アカリが、身体を少し離して俺の眼鏡を外すと……。そう言って、微笑んだ。


「シュウさんも、みんなも、ヴァロンを嫌いになったりしない。
私とヒナタは、ずっとヴァロンの傍にいるよ」

優しい言葉を掛けながら、俺を自分の胸に抱き寄せて、子供をあやすように頭を撫でてくれる。

彼女のその言葉と行動は、間違いなく今俺が1番ほしかったもので……。
失いかけた大切なものを、もう一度信じる強さをアカリがくれた。


あの時に崩れ落ちた積み木(大切なもの)を、アカリが一緒に拾ってくれて……。
また俺の芯になって、支えてくれるんだ。


「一緒に、帰ろう?
私、ここでちゃんと待ってるから……。
ヴァロンのお仕事が終わったら、一緒に帰ろうよ」

もう帰る場所なんてないと思っていた俺に、アカリが言った。

”一緒に帰ろう。”
やっぱり、彼女は俺にとっての明るい里。
アカリが居る場所が、俺の帰る場所だ。


「……うん。
一緒に、帰ろう。俺、頑張るから」

彼女の身体をギュッと抱き返して、心の中で誓う。
アカリを取り戻して、必ずみんなの元へ戻る。
失いかけた大切なもの、この手で全部取り戻すと。

そして……。


「過去の記憶とも、ちゃんと向き合おうと思う。たくさん迷惑かけて、心配かけるかも知れない。
それでも、俺の傍に……居てくれるか?」

暖かい彼女の鼓動を聴きながら、俺は問い掛けた。
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