夢の言葉と失われた追想【続編④】

☆リサーナ☆

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第10章(1)アランside

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「っ……嘘。ヴァロンは絶対にそんな事をしない!きっと、何かの間違いです!!」

絶対。
アカリ様の言葉に、私が振り返ると……。


「証拠はっ?ないんでしょう?
だったら、ちゃんと調べて下さい!!」

そう言う彼女の瞳は真っ直ぐで、少しも揺らいではいない。
私に詰め寄り、誘拐してきた日の震えて怯えていた姿とは全く違っていた。

ヴァロンの事を信用し切っている。
そう伝わってくる想いが、私をイラつかせる。


「黙れッ……!!」

何故、アイツばかりッ!!

そんな感情が溢れて思わず怒鳴る様に言い放つと、私はアカリ様の顎を片手でグッと掴んで見つめた。


「直接手を下してないにしても、アイツが殺したも同然だッ!!
アイツがいなければっ……オレの母親は死なずにすんだんだッ!!」

こんな事を、言うつもりはなかった。


私の言葉に、アカリ様は目を見開いて小さく「え?」と呟いた。
その様子にハッとして、私は彼女から手を放すと、目を逸らす様にそっぽを向く。

余計な事を口走った。
早足でその場を去ろうと足を踏み出すと、「待って!!」っと叫んだアカリ様に両手で腕を掴まれ、引き止められる。


「っ……どういう、事?貴方のお母様が……。
貴方とヴァロンには、一体どんな関係があるの?」

「……」

「お願い!答えてッ……!!」

この私に、ここまで突っ掛かってくる女は初めてだった。

だから、か?
私はゆっくり、顔を合わせないまま口を開いた。


「……。
ヴァロンは私の、腹違いの兄だ」

「!っ……え?」

「ヴァロンの母親は、私の母から父を奪い……。
そして、私の母を自殺に追い込んだんだ」

……。

静まり返る、空間。

何故、ヴァロンの妻なんぞにこんな事を話し始めたのか……。
最初は、分からなかった。

……
…………。
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