夢の言葉と失われた追想【続編④】

☆リサーナ☆

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第10章(3)アカリside

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【アラン別荘/アカリの部屋】

「っ……ゃ、……やめてッ!」

ベッドの上に倒されて身を起こそうとした私を、アラン様が押さえ付けて見降ろしていた。

その瞳からは、もう恐怖なんか感じない。
ただ、哀しくて、寂しくて、泣いてる子供のようで……。
見た瞬間、私は”似ている”と感じた。


お母さんの為に必死で、お父さんに愛されたくて。
一生懸命に自分の居場所を創って、本当の自分を隠して……。生きてきたんだ。

アラン様の瞳は、ヴァロンと同じだった。


ご両親の悲しい過去が拭われ切れず時だけが過ぎて、今二人の兄弟が同じ哀しみで苦しんで泣いている。

絶対に、ヴァロンとアラン様は解り合える筈だと思った。

話し合ってほしい。
けれど。そんな私の気持ちは、哀しみが溢れたアラン様には届かない。

アラン様は片手の人差し指と中指を私のブラウスの襟に掛けると、思いっきり引っ張ってビリッ!と引き裂いた。


「!ッ……」

ボタンが飛び散って、露わになってしまう下着姿の胸元。
咄嗟に隠そうと動く私の身体を、アラン様は両肩を掴むようにして抑えながら破れたブラウスをずり下ろし、露わになった素肌に口付けてくる。


「!っ……や。ゃ、だッ……!」

ゾクッと身体が震える。
力で敵う筈ないと分かっていても、抵抗する事を止められない。

私がこのまま思うがままにされてしまったら、ヴァロンとアラン様は永遠に和解する事なんて出来なくなってしまう。
それどころか、今以上に啀み合う結果になるだろう。

それに……。


「っ……お願ッ。……や、めてッ!」

ジワジワと涙が滲んでくる。

ヴァロン以外の男性の手が、唇が、舌が、自分に触れてくるという事に耐え切れない。
心も身体も、力一杯”違う!”、”嫌だ!”と叫んでいた。
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