夢の言葉と失われた追想【続編④】

☆リサーナ☆

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第11章(2)ヴァロンside

2-1

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〈回想〉
【ヴァロン5歳/田舎町】

「ねぇ、いっしょにあそぼ?」

町の片隅に設置されていた、公園というには小さすぎる場所。
そこには、数少ない自分と同じ歳くらいの子供達がいつも遊んでいた。

友達がほしかった。
だから、勇気を出して毎日、何度も声をかけた。

……でも、返事は決まって同じ。


「おまえとあそぶわけないじゃん!」

「くんなよ!へんないろがうつるだろ!」

みんなとは違う、色素の薄い俺の容姿を見て騒いで、逃げていく。
時には親が出て来て「うちの子に近付くな!」とか、「娼婦の子だから」とか散々言われた。


そんな俺の遊び相手は、いつも絵本だった。
父さんが描いてくれた手作りの絵本。
数冊しかなかったけど、毎日毎日最初から最後まで読んで、また読み直して……。
ページが擦り切れてボロボロになっても、大切に大切に、文章を暗記してしまうくらい読んでいた。


【自宅】

俺には、大体1日の流れが決まっていた。

朝起きて朝食をすませると勉強。
昼食をすませて、また勉強。
母さんが与えた分の課題が終わったら、夕方は自由時間。
その自由時間に母さんが答え合わせをして、夕飯をすませると……。


「もうっ!また間違ってる!
何度言ったら分かるのッ……!!」

「っ……ごめんなさい」

×(バツ)の付いた問題集が、椅子に座っている俺の目の前の机に飛んでくる。

母さんは、完璧しか許してくれなかった。
10問あって、その問題が10問正解でなければ納得してくれない。
少しの妥協も、認めてくれなかった。


「左手は使っちゃダメよ!
右手でしっかり持ちなさい!」

「はいっ……」

俺は利き手ではない右手で鉛筆を持つと、手の震えを抑えながら間違えた箇所の問題を再び解いていく。
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