婚約破棄されたけど、執事から求婚がありました!~この執事、実は他国の王子様なんです~

ルイス

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3話 グイード・サローナ その1

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「申し訳ありませんでした、お嬢様……」

「謝らないでしよ、余計に悲しくなるでしょ……」

「も、申し訳ありません……!」


「だ、だから、謝らないでってば……!」


「あ、し、失礼しました……!」


 私の屋敷の庭での壮大なビンタ……流石のミルザも痛そうにしていたけれど、それ以上に私への謝罪で彼は胸がいっぱいなようだった。流石に悪いことをしたわね……。


「ごめんね、ミルザ……大丈夫?」

「はい、お嬢様。私は丈夫さだけが取り柄ですからっ」

「いや……確かに筋肉質だけれど、他にも取り得はあるでしょう?」


 ミルザは執事という立場に重きを置いているのか、自分に対しての評価は低い。低いというより、相当に謙虚というか……。確か彼は、剣術に於いても貴族間では並ぶ者が居ない程の使い手のはず。でも、それを誇張することは滅多にない。

「お嬢様……先ほどの婚約破棄の直後ではございますが……」

「どうしたの?」


 そういえば、元々のミルザの用件を聞いていなかったわね。まさか、盗み聞きする為に、庭に来たわけじゃないだろうし……。

「当主様のグイード・サローナ様はお呼びでございました。玄関先でお待ちかと思われます」

「お父様が……?」


 グイード・サローナは私の父であり、サローナ家の現当主になる。玄関先で待ってるってことは、下手したらさっきの婚約破棄の会話、聞かれてたんじゃないの……? 私は文句を言われるのを覚悟でお父様の元に向かうことにした。


 ところで、ミルザはさっき私の傍にずっと居るって言ってくれたわよね……? はあ……ミルザが平民でなければなぁ……。



---------------------------------------------------



「お父様……」

「おお、アーリアか! 先ほど、ジルド殿が来られてな……お前との婚約を解消すると言って来たぞ? 本当なのか?」


 やっぱり、真実は知られてたか……私は黙って頷くしかなかった。サローナ家を発展させる為にお父様は私を育てていた。それは昔から聞いている……私が10代での結婚が出来なかった時も、お父様は非常に落胆されていた。また、罵倒されるのか……私は覚悟を持っていたけれど……。

「心配するな、アーリアよ。ジルド殿の身勝手な婚約破棄など、気にすることはない」

「……はい?」


 今までのお父様とは全く違う優しい言葉……。一体何がどうなっているの? 私は意味がわからなかった。
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