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第2章 七魔編-七魔団vsBOX・FORCE-
[第35話:Solvere mysterium.Datum missionem.]
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「…かなり前に1度しか聞いたことなくて忘れていたが、
俺の母方の家系は、"緋我家"だ。」
樫間のその衝撃の言葉が、獅蘭と樫間の2人を真実に近づけた。
「…おいおい、まさかそれって…。」
獅蘭は思わず、咥えていた煙草を落としてしまった。
「…俺の母親の元の名は、緋我 天。
そしてその妹に当たるのが、緋我 司乃…。」
そこまで言うと、樫間は大きなため息をして続けた。
「…何故、これまで気が付かなかったのか…。
その2人にはもう1人、"姉弟"がいる。
…彼の名は、昇。
…初代第1部隊"リコリス"の隊長、緋我 昇だ。」
樫間が2年前、戦場の狭間で出会い、窮地の樫間に力を与えた恩人。
そして、初代"第1部隊"隊長として、NAMELESSから世間を守って散っていった戦士。
その人物は、樫間自身の叔父であった。
「…なるほどな…漸くお前が置かれた状況と、これまでの経緯に対する動機が分かってきたような気がする…。
でも何故、だとしたら師匠はその事実を隠したまま、樫間を保護したりしたんだ…?」
獅蘭が解こうとした紐は、再び絡まった。
"茨木 鶴実"。彼の行動の真意は、2人にはまだ理解できていないようであった。
「…"悪魔の力"の元へ導いたのは、鶴実さんだ。
…だとしたら、パンダの裏で糸を引いているのは彼…。」
樫間がそう言おうとした時、獅蘭が遮るように言った。
「いや、それはあり得ない。」
獅蘭は強い口調でそう言うと、落とした煙草を踏み消した。
2、3回揉み潰すと、その火は完全に鎮火した。
「師匠の目的をハッキリ知っているわけではないが…
師匠が俺を"BOX・FORCE"に引き入れた時から、変わらずに言い続けていることがある。」
そう言うと、暫く椅子に座っていた獅蘭が初めて立ち上がった。
そして、天を見上げて言う。
「…『俺は、身内の敵討ちをせなあかん。
ただ、その為に表に立つことが出来んようになってしもた。
俺の代わりに、俺の目的に付き合ってくれへんか?獅蘭。』ってな。」
そして、獅蘭は樫間の顔を見て続けた。
「…2年もの間、その言葉の意味が俺には分からなかった。
ただ、初めて俺を必要として頼りにしてくれた師匠に応えたい一心で、俺は今ここにいる。
だから今日、お前に会ってこの事を伝えたのは、"honey rabbits"の為ではない。
師匠の目的とお前の目的、それが一致している気がしたから、俺はお前を呼んだ。
…俺は、"honey rabbits"と協力しろとも"BOX・FORCE"と協力しろとも言わない。
俺が"honey rabbits"に協力したのは、"真実"に近づく為の手段に過ぎない。
うちのボスは蒼松 聡悟だ。
俺は俺で、ボスの指示に従いながらこの大きな問題の"真実"に辿り着いてみせる。
…師匠の為に…な。」
獅蘭はそう言うと、廃ビルを立ち去るために出口へ向かった。
「…明日、"honey rabbits"も現場に行くだろう。
恐らく、"BOX・FORCE"も来る。
…但し、そんなことはどうでもいい。
"真実"にたどり着く為、俺は行動していることだけはお前には伝えておこう。
…また何かあれば、その時は言ってやるさ。」
そう言い残して、獅蘭は去っていった。
_
「…あいつに、自由にやらせてやってくれ。
俺たちは俺たちなりに、奴らを止めようぜ。ボス。」
獅蘭は蒼松にそう言うと、耳元の通信機のボタンを押した。
「ジャック、蓮田。ここは"七魔団"と"BOX・FORCE"にやらせておけ。
…その代わり、クリスティーナ・パンダの姿を逃すなよ。」
『…OK。任せてヨ。』
『…了解。任務に集中します。』
2人の応答が、獅蘭と蒼松の耳元に届いた。
樫間は再び、クリスティーナ・パンダ目掛けて急降下した。
(…奴に"白黒境界"を当てて、確実に仕留める…!)
樫間は右腕の白刀に"思い"を乗せて、パンダを狙って振りかぶった。
…しかし、その刀はパンダに当たることはなく防がれた。
パンダの左隣に構えていた男だ。
彼は銃を右手に持ちながら、左手に持つ"白い刀"で樫間の剣を防いだ。
樫間は複数いる同じ姿の人影の中で、彼だということを瞬時に察知した。
「…ちっ…いちいち邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」
樫間の全身を、黒いオーラが包み込んだ。
そのオーラが推進力となり、樫間の押し込むパワーを後押しする。
「…ふっ…樫間 紘紀…。
…先生の"最高実験台"にして"最高失敗作"がこれってことですね。」
その男はそう呟いた。
すると、男の頭上に"天使の輪"が現れる。
神秘的な高音が、それと同時に辺りに響き渡った。
それを引き金にするように、白いローブの人影たちの頭上にそれぞれ"天使の輪"が顕現した。
そして彼らの背中には、以前パンダが見せたものと同じ"天使の羽"も現れた。
「…ふっふっふっ…我々は"七天使"。
この地を統治する、"天使の力"を与えられた選ばれし"神"だ。」
_
七魔編-七魔団vs BOX・FORCE- ~終~
_
次回、七魔編後半戦
-七魔vs七天使-
開幕
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俺の母方の家系は、"緋我家"だ。」
樫間のその衝撃の言葉が、獅蘭と樫間の2人を真実に近づけた。
「…おいおい、まさかそれって…。」
獅蘭は思わず、咥えていた煙草を落としてしまった。
「…俺の母親の元の名は、緋我 天。
そしてその妹に当たるのが、緋我 司乃…。」
そこまで言うと、樫間は大きなため息をして続けた。
「…何故、これまで気が付かなかったのか…。
その2人にはもう1人、"姉弟"がいる。
…彼の名は、昇。
…初代第1部隊"リコリス"の隊長、緋我 昇だ。」
樫間が2年前、戦場の狭間で出会い、窮地の樫間に力を与えた恩人。
そして、初代"第1部隊"隊長として、NAMELESSから世間を守って散っていった戦士。
その人物は、樫間自身の叔父であった。
「…なるほどな…漸くお前が置かれた状況と、これまでの経緯に対する動機が分かってきたような気がする…。
でも何故、だとしたら師匠はその事実を隠したまま、樫間を保護したりしたんだ…?」
獅蘭が解こうとした紐は、再び絡まった。
"茨木 鶴実"。彼の行動の真意は、2人にはまだ理解できていないようであった。
「…"悪魔の力"の元へ導いたのは、鶴実さんだ。
…だとしたら、パンダの裏で糸を引いているのは彼…。」
樫間がそう言おうとした時、獅蘭が遮るように言った。
「いや、それはあり得ない。」
獅蘭は強い口調でそう言うと、落とした煙草を踏み消した。
2、3回揉み潰すと、その火は完全に鎮火した。
「師匠の目的をハッキリ知っているわけではないが…
師匠が俺を"BOX・FORCE"に引き入れた時から、変わらずに言い続けていることがある。」
そう言うと、暫く椅子に座っていた獅蘭が初めて立ち上がった。
そして、天を見上げて言う。
「…『俺は、身内の敵討ちをせなあかん。
ただ、その為に表に立つことが出来んようになってしもた。
俺の代わりに、俺の目的に付き合ってくれへんか?獅蘭。』ってな。」
そして、獅蘭は樫間の顔を見て続けた。
「…2年もの間、その言葉の意味が俺には分からなかった。
ただ、初めて俺を必要として頼りにしてくれた師匠に応えたい一心で、俺は今ここにいる。
だから今日、お前に会ってこの事を伝えたのは、"honey rabbits"の為ではない。
師匠の目的とお前の目的、それが一致している気がしたから、俺はお前を呼んだ。
…俺は、"honey rabbits"と協力しろとも"BOX・FORCE"と協力しろとも言わない。
俺が"honey rabbits"に協力したのは、"真実"に近づく為の手段に過ぎない。
うちのボスは蒼松 聡悟だ。
俺は俺で、ボスの指示に従いながらこの大きな問題の"真実"に辿り着いてみせる。
…師匠の為に…な。」
獅蘭はそう言うと、廃ビルを立ち去るために出口へ向かった。
「…明日、"honey rabbits"も現場に行くだろう。
恐らく、"BOX・FORCE"も来る。
…但し、そんなことはどうでもいい。
"真実"にたどり着く為、俺は行動していることだけはお前には伝えておこう。
…また何かあれば、その時は言ってやるさ。」
そう言い残して、獅蘭は去っていった。
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「…あいつに、自由にやらせてやってくれ。
俺たちは俺たちなりに、奴らを止めようぜ。ボス。」
獅蘭は蒼松にそう言うと、耳元の通信機のボタンを押した。
「ジャック、蓮田。ここは"七魔団"と"BOX・FORCE"にやらせておけ。
…その代わり、クリスティーナ・パンダの姿を逃すなよ。」
『…OK。任せてヨ。』
『…了解。任務に集中します。』
2人の応答が、獅蘭と蒼松の耳元に届いた。
樫間は再び、クリスティーナ・パンダ目掛けて急降下した。
(…奴に"白黒境界"を当てて、確実に仕留める…!)
樫間は右腕の白刀に"思い"を乗せて、パンダを狙って振りかぶった。
…しかし、その刀はパンダに当たることはなく防がれた。
パンダの左隣に構えていた男だ。
彼は銃を右手に持ちながら、左手に持つ"白い刀"で樫間の剣を防いだ。
樫間は複数いる同じ姿の人影の中で、彼だということを瞬時に察知した。
「…ちっ…いちいち邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」
樫間の全身を、黒いオーラが包み込んだ。
そのオーラが推進力となり、樫間の押し込むパワーを後押しする。
「…ふっ…樫間 紘紀…。
…先生の"最高実験台"にして"最高失敗作"がこれってことですね。」
その男はそう呟いた。
すると、男の頭上に"天使の輪"が現れる。
神秘的な高音が、それと同時に辺りに響き渡った。
それを引き金にするように、白いローブの人影たちの頭上にそれぞれ"天使の輪"が顕現した。
そして彼らの背中には、以前パンダが見せたものと同じ"天使の羽"も現れた。
「…ふっふっふっ…我々は"七天使"。
この地を統治する、"天使の力"を与えられた選ばれし"神"だ。」
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次回、七魔編後半戦
-七魔vs七天使-
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