80 / 85
第2章:七魔編-七魔vs七天使-
[第36話:Diabolus et Angelus]
しおりを挟む
「…ふっふっふっ…我々は"七天使"。
この地を統治する、"天使の力"を与えられた選ばれし"神"だ。」
神秘的な高音と同時に、白いローブの人影たちの頭上に"天使の輪"が顕現した。
そして彼らの背中には、以前パンダが見せたものと同じ"天使の羽"も現れた。
「…"七天使"…だと…!?」
樫間が衝撃を受けたのも束の間、白いローブの男は右手の銃をクルッと宙に放ると、再び右手で指を鳴らした。
またも、樫間たちを無音の衝撃波が襲う。
「…何なんだっ!?この攻撃はっ!」
樫間が衝撃波から身を守る為、両手を防ぐようにして構えた。
その時…
「…"神炎"っ!」
白いローブの男は、樫間目掛けて飛び上がった。
その左手の剣は、"炎"に包まれながら真っ直ぐ樫間に向けられている。
"炎"が、みるみるうちにその"ローブ"を燃やしていく。
「…ちっ、小賢しいっ!」
樫間は、その熱気から敵の襲撃を察知して、咄嗟に"悪魔の双剣"を構えた。
「…"魔双斬"っ!」
暗黒のオーラを纏った"悪魔の双剣"が、"天使の剣"を間一髪で防いだ。
その剣を握る男の姿は、西洋系の金髪美青年で
その装いはまるで"貴族"と言い表すのに相応しい格好であった。
その目は、左右非対称の輝きで樫間を睨みつけている。
「…終わりだよ、"七魔団"。そして、樫間 紘紀…っ!」
「…貴様…何者だっ!」
天使の美青年は樫間に叫びながら、その剣を強く押し込んだ。
負けじとその剣を防ぐ樫間は、目の前に現れた異様な姿の青年に向かってそう言った。
「…我が名は、アーサー…。
アーサー・オリエルド。
"七天使"が1人、"純潔"を以て悪魔を処す者。」
アーサーと名乗るその男は、再び握った右手の銃を樫間に向けた。
「…"神光"。」
その銃口は、眩しいほどの光りに包まれた。
そして、一閃の光の弾丸が樫間に向かって放たれる。
樫間は咄嗟に、2つの剣を軸にしながら身体を横に移動させて、その弾線を回避した。
(…何なんだ…、この力…。)
かつての"自然エネルギー"とは違う。
樫間は、その違和感を抱きながらアーサーの姿を追った。
「…ふっ…"悪魔の力"…。ふざけた能力だ全く。」
アーサーはそう呟くと、今度は左手の剣に光を灯しながら樫間に向かって突っ込んだ。
樫間は、向かい来るアーサーの剣を"黒刀"で受け止めた。
その"黒刀"からは、僅かに暗黒のオーラが滲み出ていた…。
樫間は"白黒境界"を発動させる事で、相手の速度を遅らせ確実に仕留める策を瞬時に決行した。
「…"白黒境界"…。」
「…効かねぇなぁ!」
樫間が"白黒境界"を発動しようと、その名を呟いたのと同時に、アーサーは樫間の行為を嘲笑うかのようにそう叫んだ。
「…"天使の力"は、"悪魔"を総裁する為の力なのさ!」
アーサーの身体から、白銀に輝くオーラが噴出した。
"悪魔"と対になる"天使"。
その力の未知さに、樫間は思うように攻める事が出来ずにいる。
(…どうする…こいつを対処する最適解…。)
樫間はアーサーを視線に捉えながら、その脳内で様々なシュミレーションを試みた。
その時、地上から叫び声が聞こえた。
「…樫間っっっっ!!!!」
声の主はチャンであった。
アーサーに集中している樫間を狙い、"七天使"の装束の1人が樫間を攻撃しようとしていた。
その声によってなのか、樫間を襲撃する"七天使"の人影を咄嗟に阻止した者が現れた。
"七天使"が突き出した剣の先に鎖が絡まり、その進撃を阻まれていた。
「…鈍ったか、樫間 紘紀。戦士たる者、いつ何時敵の襲撃に備えておけ。」
その剣を阻止したのは、"BOX・FORCE"のスミレ・エレーナであった。
ヌンチャク状の武器である"猫乃牙"の繋ぎ目の鎖で、その剣はしっかり固定されている。
「…スミレ…エレーナ…。」
樫間は驚きと感謝と感情の入り混じったようなハッキリしない声でその名を呟いた。
樫間には、一度自らの刃を向けた相手に助けられた事が上手く受け入れられていないようであった。
「…久しぶりね。」
その時、"七天使"の装束の人物がそう呟いた。
その声は女性の声で、スミレに対してそう言っていた。
「…っ….!まさかっ!」
スミレはその声に、あからさまに動揺していた。
"猫乃牙"を持つ右手を勢いよく引いて相手との距離を詰めると、左手で"七天使"の装束に隠れたその人物のフードを勢いよく剥いだ。
…スミレは、その相手の顔に衝撃を受けた…。
「…何年振りかしら?お姉ちゃん?」
そう言う彼女の顔は、どこかスミレに雰囲気が似ていた。
「…シホ…まさか…!?」
スミレが、今までにない程に動揺していた。
"七天使"の装束の彼女の名は、シホ・エレーナ。
スミレの実妹であった…。
「…お姉ちゃん…まさかまだ軍人気取り?
…私たちは軍人にとってお荷物。もうそんな軍人の真似事、辞めたら?」
シホ・エレーナはそう言って剣を押し込む力を更に強めた。
シホの言葉に動揺しながらも、スミレは引けを取らなかった。
「…お荷物だったら何だって言うんだ。
私は再び、戦う場所を手に入れた。…邪魔をするなぁぁ!!」
スミレの覇気は、"箱装"のオーラとなってシホを圧倒した。
"七天使"との対立は、樫間の目的以上に深く険しい戦いを強いることとなる…。
この地を統治する、"天使の力"を与えられた選ばれし"神"だ。」
神秘的な高音と同時に、白いローブの人影たちの頭上に"天使の輪"が顕現した。
そして彼らの背中には、以前パンダが見せたものと同じ"天使の羽"も現れた。
「…"七天使"…だと…!?」
樫間が衝撃を受けたのも束の間、白いローブの男は右手の銃をクルッと宙に放ると、再び右手で指を鳴らした。
またも、樫間たちを無音の衝撃波が襲う。
「…何なんだっ!?この攻撃はっ!」
樫間が衝撃波から身を守る為、両手を防ぐようにして構えた。
その時…
「…"神炎"っ!」
白いローブの男は、樫間目掛けて飛び上がった。
その左手の剣は、"炎"に包まれながら真っ直ぐ樫間に向けられている。
"炎"が、みるみるうちにその"ローブ"を燃やしていく。
「…ちっ、小賢しいっ!」
樫間は、その熱気から敵の襲撃を察知して、咄嗟に"悪魔の双剣"を構えた。
「…"魔双斬"っ!」
暗黒のオーラを纏った"悪魔の双剣"が、"天使の剣"を間一髪で防いだ。
その剣を握る男の姿は、西洋系の金髪美青年で
その装いはまるで"貴族"と言い表すのに相応しい格好であった。
その目は、左右非対称の輝きで樫間を睨みつけている。
「…終わりだよ、"七魔団"。そして、樫間 紘紀…っ!」
「…貴様…何者だっ!」
天使の美青年は樫間に叫びながら、その剣を強く押し込んだ。
負けじとその剣を防ぐ樫間は、目の前に現れた異様な姿の青年に向かってそう言った。
「…我が名は、アーサー…。
アーサー・オリエルド。
"七天使"が1人、"純潔"を以て悪魔を処す者。」
アーサーと名乗るその男は、再び握った右手の銃を樫間に向けた。
「…"神光"。」
その銃口は、眩しいほどの光りに包まれた。
そして、一閃の光の弾丸が樫間に向かって放たれる。
樫間は咄嗟に、2つの剣を軸にしながら身体を横に移動させて、その弾線を回避した。
(…何なんだ…、この力…。)
かつての"自然エネルギー"とは違う。
樫間は、その違和感を抱きながらアーサーの姿を追った。
「…ふっ…"悪魔の力"…。ふざけた能力だ全く。」
アーサーはそう呟くと、今度は左手の剣に光を灯しながら樫間に向かって突っ込んだ。
樫間は、向かい来るアーサーの剣を"黒刀"で受け止めた。
その"黒刀"からは、僅かに暗黒のオーラが滲み出ていた…。
樫間は"白黒境界"を発動させる事で、相手の速度を遅らせ確実に仕留める策を瞬時に決行した。
「…"白黒境界"…。」
「…効かねぇなぁ!」
樫間が"白黒境界"を発動しようと、その名を呟いたのと同時に、アーサーは樫間の行為を嘲笑うかのようにそう叫んだ。
「…"天使の力"は、"悪魔"を総裁する為の力なのさ!」
アーサーの身体から、白銀に輝くオーラが噴出した。
"悪魔"と対になる"天使"。
その力の未知さに、樫間は思うように攻める事が出来ずにいる。
(…どうする…こいつを対処する最適解…。)
樫間はアーサーを視線に捉えながら、その脳内で様々なシュミレーションを試みた。
その時、地上から叫び声が聞こえた。
「…樫間っっっっ!!!!」
声の主はチャンであった。
アーサーに集中している樫間を狙い、"七天使"の装束の1人が樫間を攻撃しようとしていた。
その声によってなのか、樫間を襲撃する"七天使"の人影を咄嗟に阻止した者が現れた。
"七天使"が突き出した剣の先に鎖が絡まり、その進撃を阻まれていた。
「…鈍ったか、樫間 紘紀。戦士たる者、いつ何時敵の襲撃に備えておけ。」
その剣を阻止したのは、"BOX・FORCE"のスミレ・エレーナであった。
ヌンチャク状の武器である"猫乃牙"の繋ぎ目の鎖で、その剣はしっかり固定されている。
「…スミレ…エレーナ…。」
樫間は驚きと感謝と感情の入り混じったようなハッキリしない声でその名を呟いた。
樫間には、一度自らの刃を向けた相手に助けられた事が上手く受け入れられていないようであった。
「…久しぶりね。」
その時、"七天使"の装束の人物がそう呟いた。
その声は女性の声で、スミレに対してそう言っていた。
「…っ….!まさかっ!」
スミレはその声に、あからさまに動揺していた。
"猫乃牙"を持つ右手を勢いよく引いて相手との距離を詰めると、左手で"七天使"の装束に隠れたその人物のフードを勢いよく剥いだ。
…スミレは、その相手の顔に衝撃を受けた…。
「…何年振りかしら?お姉ちゃん?」
そう言う彼女の顔は、どこかスミレに雰囲気が似ていた。
「…シホ…まさか…!?」
スミレが、今までにない程に動揺していた。
"七天使"の装束の彼女の名は、シホ・エレーナ。
スミレの実妹であった…。
「…お姉ちゃん…まさかまだ軍人気取り?
…私たちは軍人にとってお荷物。もうそんな軍人の真似事、辞めたら?」
シホ・エレーナはそう言って剣を押し込む力を更に強めた。
シホの言葉に動揺しながらも、スミレは引けを取らなかった。
「…お荷物だったら何だって言うんだ。
私は再び、戦う場所を手に入れた。…邪魔をするなぁぁ!!」
スミレの覇気は、"箱装"のオーラとなってシホを圧倒した。
"七天使"との対立は、樫間の目的以上に深く険しい戦いを強いることとなる…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
アラフォーリサの冒険 バズったSNSで退職からリスタート
MisakiNonagase
恋愛
堅実な会社員として働いてきた39歳のリサ。まだまだ現役の母親と二人暮らしで高望みしなければ生活に困ることはなく、それなりに好きなことを楽しんでいた。
周りが結婚したり子育てに追われる様子に焦りがあった時期もあるなか、交際中の彼氏と結婚の話しに発展した際は「この先、母を一人にできない」と心の中引っ掛かり、踏み込めないことが続いてきた。
ある日、うっかりモザイクをかけ忘れインスタグラムに写真を上げたとき、男性から反応が増え、下心と思える内容にも不快はなく、むしろ承認欲求が勝り、気に入った男性とは会い、複数の男性と同時に付き合うことも増え、今を楽しむことにした。
その行動がやがて、ネット界隈で噂となり、会社の同僚達にも伝わり…
リサは退職後、塞ぎ込んでいたが、同じような悩みを抱えていたカナリア(仮名)と話すようになり立ち上がった。ハローワーク経由で職業訓練を受講したり、就活したり、その間知り合ったり仲間と励まし合ったり、生きる活力を取り戻していく…
そして新たな就業先で、メール室に従事する生涯枠採用の翔太という男性と知り合い、リサの人生は変わる…
全20話を予定してます
冴えない建築家いずれ巨匠へと至る
木工槍鉋
ファンタジー
「建築とは、単なる箱を作ることではない。そこに流れる『時』を設計することだ――」
かつてそう語り、伝説の巨匠と呼ばれることになる男も、かつては己の名前に怯えるだけの冴えない二級建築士だった。
安藤研吾、40代。独立したものの仕事はなく、下請けとして「情緒のない真四角な箱」の図面を引き続ける日々。そんな彼が恩師に教えられた座標の先で迷い込んだのは、昭和初期を彷彿とさせる、魔法のない異世界だった。
現代の建築知識、そして一釘一釘を大切にする頑固大工との出会い。 「便利さ」ではなく「住む人の幸せ」を求めて、研吾は廃村に時計台を建て、水路を拓き、人々の暮らしを再生していく。
異世界で「百年の計」を学んだ研吾が現実世界に戻ったとき、その設計は現代の建築界をも揺るがし始める。 これは、一人の男が仕事への誇りを取り戻し、本物の「巨匠」へと駆け上がるまでの、ひたむきな再建の記録。
女神の白刃
玉椿 沢
ファンタジー
どこかの世界の、いつかの時代。
その世界の戦争は、ある遺跡群から出現した剣により、大きく姿を変えた。
女の身体を鞘とする剣は、魔力を収束、発振する兵器。
剣は瞬く間に戦を大戦へ進歩させた。数々の大戦を経た世界は、権威を西の皇帝が、権力を東の大帝が握る世になり、終息した。
大戦より数年後、まだ治まったとはいえない世界で、未だ剣士は剣を求め、奪い合っていた。
魔物が出ようと、町も村も知った事かと剣を求める愚かな世界で、赤茶けた大地を畑や町に、煤けた顔を笑顔に変えたいという脳天気な一団が現れる。
*表紙絵は五月七日ヤマネコさん(@yamanekolynx_2)の作品です*
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる