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PP3 配属の朝
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配属日の朝、俺たちは各中隊に向かう準備を終え、やることがなくなったため待機という名の休憩をしていた。
マッキー達は部屋で携帯のアプリゲームをやって騒いでいた。まぁ、今や誰でも知っているキャラクターを引っ張って飛ばすゲームだ。俺と松木は戦闘服にジャージという「ジャー戦」になり喫煙所に行った。
俺と松木は高校卒業後進学もせず、かといって就職もせず、いわゆるフリーターだったためマッキーたちより2つ年上だ。自衛隊に入隊してくる人の年齢はまちまちで、1番年上は27歳の大西だった。年上なだけあって落ち着いていていつもリーダー役だった。本人は「フラフラしてて気づいたらこんな歳になってたわ」などど言っていたが、俺からすればこんなできる人が今頃だったらバリバリ稼いでそうな気もしない。年齢の差はあるが、入隊したら一律同期であり上も下もない。皆同じなのだ。中には「俺は年上だから敬語を使え」と吠えていた奴がいたが、途中で辞めてしまった。結局自衛隊も外の世界も変わらない、輪に入れない奴、秩序を乱す奴は消えていくのだ。
「どうした尊?」
「いや、この半年間を思い出してただけ」
「今さら寂しくなってきたか?」
松木がニヤニヤと笑いながら言ってきた。
「まぁ、寂しいっちゃぁ、寂しいかな」
「マッキーがいれば大丈夫でしょ。ゴリ川の筋肉なら逆に先輩シメれそうだけどな」
「いやいや、高校生じゃないんだからシメる、シメないとかじゃないだろ」
「いや~、実際わからんよ。だってあっちは殴ってきたりするんでしょ? こっちもやっても良いでしょ。目には目を、歯には歯を」
だからその暴力思考はどこから来るんだ? 松木は高校生の頃は荒れていた。毎日バイクに乗り、喧嘩に明け暮れていた。
「毎日ボロボロになって疲れ果てたあとベットの上で吸う一本が最高なんだよ」
といつも言っていた。
なぜか高木は覚えていないようだが実は僕と高木は同じ高校の卒業生だ。もちろん同級生だ・・・・・・僕の記憶が正しければ、高木はこれでもか!!って言うくらいおとなしい子で途中から学校にあまり来ていなかった気がする。いわゆる不登校だった。卒業ギリギリの出席日数で卒業した。その後の行方は知らなかったが、まさかここで会うとは。
・・・・・・。
「どこでデビューしようと思ったんだよ!! そしてデビューの仕方完全に間違ってるから!!」
と、いつ言おうか迷っている間に半年経ってしまいもう言えない。むしろこいつは俺のこと覚えてないのか? 俺も目立つ方では無かったにしろ卒業式とか名前呼ばれてたし、漢字はいまいちだが響きだけだったら「カムロ」でかっこいいから「おっ? こんな奴いたんだ」とか思わなかったのか?
全てを心の中にそっとしまい、俺は高木の話を途中で遮って生活隊舎に戻った。
「あっ、おい待てよ~」
聞こえない振りをして隊舎に戻るとマッキーが出発準備していた。俺に向かい手を回して細川が合図する。
「集合か。」
ぼそりと俺は言い、高木に向かって同じ手信号をした。
マッキー達は部屋で携帯のアプリゲームをやって騒いでいた。まぁ、今や誰でも知っているキャラクターを引っ張って飛ばすゲームだ。俺と松木は戦闘服にジャージという「ジャー戦」になり喫煙所に行った。
俺と松木は高校卒業後進学もせず、かといって就職もせず、いわゆるフリーターだったためマッキーたちより2つ年上だ。自衛隊に入隊してくる人の年齢はまちまちで、1番年上は27歳の大西だった。年上なだけあって落ち着いていていつもリーダー役だった。本人は「フラフラしてて気づいたらこんな歳になってたわ」などど言っていたが、俺からすればこんなできる人が今頃だったらバリバリ稼いでそうな気もしない。年齢の差はあるが、入隊したら一律同期であり上も下もない。皆同じなのだ。中には「俺は年上だから敬語を使え」と吠えていた奴がいたが、途中で辞めてしまった。結局自衛隊も外の世界も変わらない、輪に入れない奴、秩序を乱す奴は消えていくのだ。
「どうした尊?」
「いや、この半年間を思い出してただけ」
「今さら寂しくなってきたか?」
松木がニヤニヤと笑いながら言ってきた。
「まぁ、寂しいっちゃぁ、寂しいかな」
「マッキーがいれば大丈夫でしょ。ゴリ川の筋肉なら逆に先輩シメれそうだけどな」
「いやいや、高校生じゃないんだからシメる、シメないとかじゃないだろ」
「いや~、実際わからんよ。だってあっちは殴ってきたりするんでしょ? こっちもやっても良いでしょ。目には目を、歯には歯を」
だからその暴力思考はどこから来るんだ? 松木は高校生の頃は荒れていた。毎日バイクに乗り、喧嘩に明け暮れていた。
「毎日ボロボロになって疲れ果てたあとベットの上で吸う一本が最高なんだよ」
といつも言っていた。
なぜか高木は覚えていないようだが実は僕と高木は同じ高校の卒業生だ。もちろん同級生だ・・・・・・僕の記憶が正しければ、高木はこれでもか!!って言うくらいおとなしい子で途中から学校にあまり来ていなかった気がする。いわゆる不登校だった。卒業ギリギリの出席日数で卒業した。その後の行方は知らなかったが、まさかここで会うとは。
・・・・・・。
「どこでデビューしようと思ったんだよ!! そしてデビューの仕方完全に間違ってるから!!」
と、いつ言おうか迷っている間に半年経ってしまいもう言えない。むしろこいつは俺のこと覚えてないのか? 俺も目立つ方では無かったにしろ卒業式とか名前呼ばれてたし、漢字はいまいちだが響きだけだったら「カムロ」でかっこいいから「おっ? こんな奴いたんだ」とか思わなかったのか?
全てを心の中にそっとしまい、俺は高木の話を途中で遮って生活隊舎に戻った。
「あっ、おい待てよ~」
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