4 / 4
【覚醒】闘う力
しおりを挟む
俺はさっきまで、戦っていた敵の事を
思い出していた。
あんなのがまだ他にもいるのなら⋯⋯
皆で、一緒に脱出しそれぞれの家に無事に
帰れるのか?
いや、
そもそも俺達の家は、家族は
無事なんだろうか?
もし、他にもこんな事が起きていたら⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。
いや、よそう⋯
まずは生き残る事を考えよう!
そんな俺の心を読んでか、フィロスが
話しかけてくる。
「ヌシよ
心配事が尽きぬようだが、
まずは自分が生き残る事を考えよ」
「そのためには、
まず武器を手に入れるのだ」
「ぶ、武器?
でも武器になりそうなものなんか⋯⋯」
「先ほどのような魔力を使った攻撃は
魔物相手に効果的だが、慣れないうちは
消耗がはげしい⋯⋯
しかし、武器があれば魔力を抑えて
戦うことができよう」
ま、魔力?俺にそんな力が⋯?
「お、俺に魔力なんてものがあったのか?」
「魔力なぞという言葉は分かりやすく
伝えるための方便だ 気でも、オーラでも
魔力でもよい⋯⋯肝心なのは
それがどういうモノであるかを知る事だ
本来、生きとし生けるものは皆もっておる
しかし、その使い方を知らぬだけよ」
「お前達人間に関わらず、全ての生き物が
持っている魔力【エネルギー】は強大だ
先程はお前が本来持つ力を一点に集中させ
そのエネルギーを我が雷に変換し、
ヌシが自らの意思で敵を撃ったのだ。
しかし、
ヌシの力が予想より遥かに強くての⋯⋯
長い年月を経て
消耗しきっておった我が身には堪えたのよ」
「解るか?ヌシよ」
「ヌシの身体と魔力、
そしてそれを操る強靭な
意志が力を一つにし敵を砕いたのだ」
「でも⋯⋯、」
「戦うったって、武器なんか
使ったことないし⋯⋯
まして戦ったことなんか⋯⋯」
「皆を守るのだろう?」
「!」
「無論、無理に戦う必要はない
しかし、避けられない事もあろう
こちらに戦う意志がないからといって
相手が引いてくれるわけではないぞ!
忘れるな!奴らは魔物だ!
話が通じる相手ではないのだ」
「わかるよ、わかるけど⋯⋯
武器って言っても、、、」
「なに、武器と言ってもそんな大仰な
物でなくとも構わん
その辺に落ちとる棒でも何でもな。」
「いくらなんでもそれは⋯
それにそんなんじゃ、あんな奴等に
通じないと思うよ?」
「魔力を直接相手にぶつけるには
それを操るスキルがいる それにのヌシよ」
「さっきは消耗が激しく
少しの間立つことも出来なかったであろう?」
「あ、ああ」
「それは、ヌシの不慣れもあるが
何も持たぬ無手の状態で、
身体のエネルギー、即ち魔力のみで
攻撃したからだ」
「スキルがあれば、魔力を抑え効果的な
攻撃をすることも出来るが、それは
炎や風など自然界にある事象を操る
ということで得られる事だからだ」
「詳しい話は、今後の為にも後で
聞かせてやろう
それよりも今は、まず生き残ることだ」
「わ、わかったよフィロス」
俺は辺りを見回すと、上手い具合に
建物の残骸から金属の棒を見つけた
「これでいいか?
でも、その⋯こんな棒切があったとして
どうすれば⋯⋯
これで殴りかかるのか?
⋯⋯いや、無理だって⋯⋯⋯⋯」
「ふむ、それで良い
そうすると我もこの形ではいかんな」
「ヌシよ⋯⋯利き手で我を持つがいい」
「こ、こうか?」
俺は右手にフィロスを持つと、
OKの合図をした。
よし、むっ⋯⋯!
フィロスが短く気合の言葉を発すると
彼の本体が光りだし、その形状が変化
していく⋯⋯!
光が消えると、そこには俺の右手を
覆うようなガントレットが現れた!
「フィロス⋯⋯これ⋯」
「よし、これでその棒を持ってみよ」
「あ、ああ」
「その棒に力を込めるように意識を
集中させてみよ」
「わかった!さっきの要領だな!」
「そういうことだ!」
「むっ!」と、⋯⋯手に持った金属の棒が
青白い光に覆われていく
スゲェ レーザー◯レードみたいだ!
「わかるか?媒体があればそこに力を
込めればよいのだ
消耗も抑えられるしな」
「確かにこれなら⋯!
でも、これを振るうのは俺なんだろ?
何度も言うけど、俺にそんな技術ないし
せいぜい、中学の時剣道をやってたくらい
だよ」
「ほう?剣の心得があるのか?」
「まあな、コレでも初段なんだぜ」
「初段とは⋯?」
「ああ、ええと あれだ!
レベルってやつか?」
「う~む 要するにそのスキルの
習熟度のようなものか?」
「そう、そんな感じ」
「おい!さっきから何一人で
喋ってんだよ」
勇斗が怪訝な顔でこっちを見ている
他のみんなも不思議そうに見てるようだ
くっ!皆の視線がイタイ
「なに⋯⋯ヌシと皆で生き残る為の
話をしていたのよ」
「「「「「!」」」」」
な、フィロス!言葉が!?
「フィロス!お前喋れたのか?」
「ヌシと彼らが話してるのを聞いて
覚えたのだ 重要な話だ
言葉で話せば皆にも伝わろう」
これまで俺とフィロスは心の中で
話している感じだったが、急に言葉で
話すなんて⋯⋯!
でも、今更か⋯⋯
俺は心底おどろいていたが、何だがそれも
不思議となれてきた。短期間の間にいろいろ
有りすぎた事で、思考がマヒしたようだ。
よし、皆にも伝わるようにこれからの話を
しよう⋯⋯よいか?ヌシよ
「あ、ああ、頼むよ」
フィロスが話を始める。
正直俺も混乱してるし、何が何やら、
何故こうなったかなど説明を求めたかったが、
フィロスは今起こってることを受け止め、
まずはどうするか?
ということに焦点を絞って話を進めている。
そうだ、まずは生き残らないと
現実を受け止めて、対応しなければ
死につながる⋯⋯ここは今、そういう
ところなんだ。
話が一段落し、皆の顔を見渡すと
誰も彼もショックを隠しきれない
様子だった。⋯⋯無理も無い。
「急にそんな事いわれても⋯⋯
わかんないよぉ⋯⋯怖いよ⋯⋯助けてよぉ」
「夢華、大丈夫だ!お前は俺が守る!」
勇斗は弱々しく自分の胸で泣き崩れる
夢華を励ますように両の腕で
そのか細い肩を抱き寄せた。
「さて、今の情況はこんなところか⋯」
「そして、脱出するためには
ここにいるヌシ⋯レン一人では無理だ」
「ここにいる皆にも、力を貸してもらう」
「は?フィ、フィロス⋯
そりゃいきなり過ぎるよ
俺もそうだけど、皆だって普通の
高校生なんたぞ」
「うむ、だからここにいる皆にも
ヌシのように力に目覚めてもらうしか
あるまい?」
「そ、そんな⋯⋯だって
俺は状況が許さなかったけど
皆を巻き込むなんて⋯⋯⋯⋯嫌だよ」
「レン」、「レン君」「⋯⋯⋯。」
皆、どうすればいいかわからない
というように押し黙った。
重い空気ご流れていたが⋯⋯⋯。
不意に、沈黙を破るように凛とした
声が響く!
「あたし、やるわ!」
綾桜が力強く応える!
「レン君、さっきはホントにありがとう
あの時、あたし あぁここで死ぬんだ
もう、パパにもママにも会えないんだ
そう思ったら力が抜けて、
立てなくなっちゃって⋯⋯
どうしたらいいかわからなくて
涙が出ちゃったの」
先ほどの事を思い出しているのだろう
綾桜の綺麗な顔が僅かに歪み、
微かに震えているようだ⋯しかし、
「あたしね、もしかしたら
死んでたかもしれないって考えたら
もう一度、さっきみたいな事が
起きるのなら、次は立ち向かおうって
思ったの!」
「何もできないで、死ぬなんていや!」
「それに、レン君に
助けてもらったんだもん
今度はアタシが力にならなきゃって!」
そう言うと綾桜は目に涙を浮かべつつも
精一杯の笑顔を見せる。
綾桜⋯⋯⋯⋯ありがとう
俺はなんともいえない気持ちになって
名乗りを上げてくれた綾桜に、
心から感謝した。
「俺もやるぜ!」勇斗だ
「綾桜に先を越されちゃったけどよ
俺も同じ気持ちだぜ!
だから⋯俺も、やるぜ 夢華を⋯⋯
夢華や俺のオヤジ、
お袋も守りてーんだ!」
勇斗⋯⋯⋯ありがとう
「そうだよな
一緒に無事に帰って、
またバカやったり
下らないことで笑い合ったりしてーよ」
「ありがとう勇斗」
「おう!」
こんな時、こいつはほんとに頼もしい奴だ
悪友だが、信頼できる仲間
勇斗はそういう奴なんだ
他にも見渡せば、夢華も亮太も聖羅も
皆、力強く頷いた
みんな⋯⋯
絶対、絶対無事に帰ろうな!
「よし!OKだフィロス!」
「うむ、覚悟はいいようだな
皆、いい目をしている⋯⋯死ぬなよ」
「ヌシよ、ヌシも今一度
自身の力を見つめ返してみよ
されば、先程は漠然としていた自身の
力が見えてこよう⋯⋯
力とは何なのかがな!」
「ああ!わかった
この力、自分のものにしてみせる!」
「ふっ、その意気だ!」
「では、始めよう!」
「「「「「「 ! 」」」」」」
俺達は力強く頷く!
「これから我が施すのは
各々が持つ力を目覚めさせる
きっかけに過ぎん
それは、お前達が元々持っている力なのだ
ただそれをお前達は認識しておらんのだ」
「お前達は何故生きている?
お前達の心臓は何故動いている?
お前達が寝ているとき、心臓も寝るのか?
そうではあるまい?」
「お前達の身体は自身が認識せずとも
生きる、、、生命活動を行っておる」
「それはお前達が元々持っている能力であり
意識せずとも働く物なのだ」
「魔力も同じだ 元々持っておるもので
お前達にもふとしたことで、何故か
気づくことはないか?
予感として何かを感じ取ったり、
夢でみる、予知夢のような事が、、」
「それはお前達人間が言う、第六感と
言われる物だろう⋯
それを強く意識してみよ⋯⋯
物を見たり、触ったり、臭いを感じたり
味わったり、聞いたりすることと同じことだ
意識するのだ!」
「それぞれの感覚も、意識することで
より強く感じる事ができるであろう?
同じ様に己の持つ能力として認識し
高めるのだ!」
「己の持つ可能性を信じよ
心をひらけ 自分の力とは何なのだ
自分が思い描く力とは?
己の持つ 力 とは!」
「俺の⋯⋯俺の力
俺の中に眠る力 大地のように力強く
敵を砕く強い力⋯⋯⋯俺の、
大事な人を守る力⋯⋯
俺の⋯⋯大事な夢華を
大事な仲間を守るために⋯⋯
この身体で盾となり、
この拳で敵を粉砕する雄々しい力!」
「私が思い描く力⋯⋯誰かを守る力
力とはなに?⋯⋯⋯敵をたおすため?
ううん 私は⋯⋯大切な人を⋯守りたい
誰かを守る力
どんなことからも⋯⋯⋯⋯⋯
私にそんな力があるのなら⋯⋯⋯
誰かを⋯⋯大切な人を⋯場所を
守るための力⋯⋯⋯
そんな力が⋯⋯ほしい!
それが私の思い⋯⋯私の望む力⋯⋯」
「超能力⋯⋯⋯超能力ってものに
僕は憧れていた。
人の心を読んだり、未来を予言したり
中でも僕が凄い!って思ったのは
手を触れずに物を動かしたり、
スプーンを飴のように曲げてしまったり、
まさに、超能力とは?って感じの能力
それが欲しい!
それが僕にとっての力!」
「力⋯⋯わかんない⋯⋯わかんないよ⋯⋯
でも、でも! 小さい頃、魔法使いに
憧れてた そう、ほうきで空を飛んだり
色んな物を魔法でポンッて出したり
でも、力ってそういうことじゃないよね
勇斗君、夢華を守るって言ったくれた
そんな勇斗君の力になりたい⋯⋯
私にも何かできるのかな?
何も出来ないかもしれないけど
頑張ってって応援するだけじゃダメかな⋯
こんな夢華でも、誰かを守ったり
出来るのかな⋯⋯」
「アタシはさっき一度死んだんだ
ううん 死ぬ所をレン君に助けられた
アタシも、アタシも誰かを助けたい
あの時、
アタシの中で何かが変わったんだ!
アタシも誰かの力になれるのなら⋯
力になりたい、アタシの中にそんな力が
あるなら⋯⋯
それを使えるようになりたい!
お願い!目覚めて! アタシの中の力!」
「俺は、」
「俺は⋯⋯⋯何を思う
フィロスはさっき俺の中の力を "光"
だと、、、光の力と言った
それは何でだ?
さっき敵の前に立ったとき、相手が闇の
力のようなものに覆われてると感じたから
闇に対抗するには⋯⋯って漠然と考えた
そんな気がする」
「でも、それって偶然なのか?
俺が光の力を持っていたことで!
そう認識できたのか?⋯⋯⋯わからない」
「わからない⋯⋯でも!」
「俺は⋯アイツらを許せない
俺達に危害を加え、
俺達の大師な物を壊そうとする奴等が!」
「奴等が闇なら!
俺が光となって、闇を打ち払ってやる!」
⋯⋯⋯⋯「どうやら、わかったようだな」
「力とは何なのか
己の持つ力を認識できたか」
俺達は力強く頷く⋯⋯⋯⋯⋯
今なら解る
自分の持つ力を認識した、今なら⋯⋯
俺達は⋯⋯⋯⋯⋯今、覚醒したんだ!
思い出していた。
あんなのがまだ他にもいるのなら⋯⋯
皆で、一緒に脱出しそれぞれの家に無事に
帰れるのか?
いや、
そもそも俺達の家は、家族は
無事なんだろうか?
もし、他にもこんな事が起きていたら⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。
いや、よそう⋯
まずは生き残る事を考えよう!
そんな俺の心を読んでか、フィロスが
話しかけてくる。
「ヌシよ
心配事が尽きぬようだが、
まずは自分が生き残る事を考えよ」
「そのためには、
まず武器を手に入れるのだ」
「ぶ、武器?
でも武器になりそうなものなんか⋯⋯」
「先ほどのような魔力を使った攻撃は
魔物相手に効果的だが、慣れないうちは
消耗がはげしい⋯⋯
しかし、武器があれば魔力を抑えて
戦うことができよう」
ま、魔力?俺にそんな力が⋯?
「お、俺に魔力なんてものがあったのか?」
「魔力なぞという言葉は分かりやすく
伝えるための方便だ 気でも、オーラでも
魔力でもよい⋯⋯肝心なのは
それがどういうモノであるかを知る事だ
本来、生きとし生けるものは皆もっておる
しかし、その使い方を知らぬだけよ」
「お前達人間に関わらず、全ての生き物が
持っている魔力【エネルギー】は強大だ
先程はお前が本来持つ力を一点に集中させ
そのエネルギーを我が雷に変換し、
ヌシが自らの意思で敵を撃ったのだ。
しかし、
ヌシの力が予想より遥かに強くての⋯⋯
長い年月を経て
消耗しきっておった我が身には堪えたのよ」
「解るか?ヌシよ」
「ヌシの身体と魔力、
そしてそれを操る強靭な
意志が力を一つにし敵を砕いたのだ」
「でも⋯⋯、」
「戦うったって、武器なんか
使ったことないし⋯⋯
まして戦ったことなんか⋯⋯」
「皆を守るのだろう?」
「!」
「無論、無理に戦う必要はない
しかし、避けられない事もあろう
こちらに戦う意志がないからといって
相手が引いてくれるわけではないぞ!
忘れるな!奴らは魔物だ!
話が通じる相手ではないのだ」
「わかるよ、わかるけど⋯⋯
武器って言っても、、、」
「なに、武器と言ってもそんな大仰な
物でなくとも構わん
その辺に落ちとる棒でも何でもな。」
「いくらなんでもそれは⋯
それにそんなんじゃ、あんな奴等に
通じないと思うよ?」
「魔力を直接相手にぶつけるには
それを操るスキルがいる それにのヌシよ」
「さっきは消耗が激しく
少しの間立つことも出来なかったであろう?」
「あ、ああ」
「それは、ヌシの不慣れもあるが
何も持たぬ無手の状態で、
身体のエネルギー、即ち魔力のみで
攻撃したからだ」
「スキルがあれば、魔力を抑え効果的な
攻撃をすることも出来るが、それは
炎や風など自然界にある事象を操る
ということで得られる事だからだ」
「詳しい話は、今後の為にも後で
聞かせてやろう
それよりも今は、まず生き残ることだ」
「わ、わかったよフィロス」
俺は辺りを見回すと、上手い具合に
建物の残骸から金属の棒を見つけた
「これでいいか?
でも、その⋯こんな棒切があったとして
どうすれば⋯⋯
これで殴りかかるのか?
⋯⋯いや、無理だって⋯⋯⋯⋯」
「ふむ、それで良い
そうすると我もこの形ではいかんな」
「ヌシよ⋯⋯利き手で我を持つがいい」
「こ、こうか?」
俺は右手にフィロスを持つと、
OKの合図をした。
よし、むっ⋯⋯!
フィロスが短く気合の言葉を発すると
彼の本体が光りだし、その形状が変化
していく⋯⋯!
光が消えると、そこには俺の右手を
覆うようなガントレットが現れた!
「フィロス⋯⋯これ⋯」
「よし、これでその棒を持ってみよ」
「あ、ああ」
「その棒に力を込めるように意識を
集中させてみよ」
「わかった!さっきの要領だな!」
「そういうことだ!」
「むっ!」と、⋯⋯手に持った金属の棒が
青白い光に覆われていく
スゲェ レーザー◯レードみたいだ!
「わかるか?媒体があればそこに力を
込めればよいのだ
消耗も抑えられるしな」
「確かにこれなら⋯!
でも、これを振るうのは俺なんだろ?
何度も言うけど、俺にそんな技術ないし
せいぜい、中学の時剣道をやってたくらい
だよ」
「ほう?剣の心得があるのか?」
「まあな、コレでも初段なんだぜ」
「初段とは⋯?」
「ああ、ええと あれだ!
レベルってやつか?」
「う~む 要するにそのスキルの
習熟度のようなものか?」
「そう、そんな感じ」
「おい!さっきから何一人で
喋ってんだよ」
勇斗が怪訝な顔でこっちを見ている
他のみんなも不思議そうに見てるようだ
くっ!皆の視線がイタイ
「なに⋯⋯ヌシと皆で生き残る為の
話をしていたのよ」
「「「「「!」」」」」
な、フィロス!言葉が!?
「フィロス!お前喋れたのか?」
「ヌシと彼らが話してるのを聞いて
覚えたのだ 重要な話だ
言葉で話せば皆にも伝わろう」
これまで俺とフィロスは心の中で
話している感じだったが、急に言葉で
話すなんて⋯⋯!
でも、今更か⋯⋯
俺は心底おどろいていたが、何だがそれも
不思議となれてきた。短期間の間にいろいろ
有りすぎた事で、思考がマヒしたようだ。
よし、皆にも伝わるようにこれからの話を
しよう⋯⋯よいか?ヌシよ
「あ、ああ、頼むよ」
フィロスが話を始める。
正直俺も混乱してるし、何が何やら、
何故こうなったかなど説明を求めたかったが、
フィロスは今起こってることを受け止め、
まずはどうするか?
ということに焦点を絞って話を進めている。
そうだ、まずは生き残らないと
現実を受け止めて、対応しなければ
死につながる⋯⋯ここは今、そういう
ところなんだ。
話が一段落し、皆の顔を見渡すと
誰も彼もショックを隠しきれない
様子だった。⋯⋯無理も無い。
「急にそんな事いわれても⋯⋯
わかんないよぉ⋯⋯怖いよ⋯⋯助けてよぉ」
「夢華、大丈夫だ!お前は俺が守る!」
勇斗は弱々しく自分の胸で泣き崩れる
夢華を励ますように両の腕で
そのか細い肩を抱き寄せた。
「さて、今の情況はこんなところか⋯」
「そして、脱出するためには
ここにいるヌシ⋯レン一人では無理だ」
「ここにいる皆にも、力を貸してもらう」
「は?フィ、フィロス⋯
そりゃいきなり過ぎるよ
俺もそうだけど、皆だって普通の
高校生なんたぞ」
「うむ、だからここにいる皆にも
ヌシのように力に目覚めてもらうしか
あるまい?」
「そ、そんな⋯⋯だって
俺は状況が許さなかったけど
皆を巻き込むなんて⋯⋯⋯⋯嫌だよ」
「レン」、「レン君」「⋯⋯⋯。」
皆、どうすればいいかわからない
というように押し黙った。
重い空気ご流れていたが⋯⋯⋯。
不意に、沈黙を破るように凛とした
声が響く!
「あたし、やるわ!」
綾桜が力強く応える!
「レン君、さっきはホントにありがとう
あの時、あたし あぁここで死ぬんだ
もう、パパにもママにも会えないんだ
そう思ったら力が抜けて、
立てなくなっちゃって⋯⋯
どうしたらいいかわからなくて
涙が出ちゃったの」
先ほどの事を思い出しているのだろう
綾桜の綺麗な顔が僅かに歪み、
微かに震えているようだ⋯しかし、
「あたしね、もしかしたら
死んでたかもしれないって考えたら
もう一度、さっきみたいな事が
起きるのなら、次は立ち向かおうって
思ったの!」
「何もできないで、死ぬなんていや!」
「それに、レン君に
助けてもらったんだもん
今度はアタシが力にならなきゃって!」
そう言うと綾桜は目に涙を浮かべつつも
精一杯の笑顔を見せる。
綾桜⋯⋯⋯⋯ありがとう
俺はなんともいえない気持ちになって
名乗りを上げてくれた綾桜に、
心から感謝した。
「俺もやるぜ!」勇斗だ
「綾桜に先を越されちゃったけどよ
俺も同じ気持ちだぜ!
だから⋯俺も、やるぜ 夢華を⋯⋯
夢華や俺のオヤジ、
お袋も守りてーんだ!」
勇斗⋯⋯⋯ありがとう
「そうだよな
一緒に無事に帰って、
またバカやったり
下らないことで笑い合ったりしてーよ」
「ありがとう勇斗」
「おう!」
こんな時、こいつはほんとに頼もしい奴だ
悪友だが、信頼できる仲間
勇斗はそういう奴なんだ
他にも見渡せば、夢華も亮太も聖羅も
皆、力強く頷いた
みんな⋯⋯
絶対、絶対無事に帰ろうな!
「よし!OKだフィロス!」
「うむ、覚悟はいいようだな
皆、いい目をしている⋯⋯死ぬなよ」
「ヌシよ、ヌシも今一度
自身の力を見つめ返してみよ
されば、先程は漠然としていた自身の
力が見えてこよう⋯⋯
力とは何なのかがな!」
「ああ!わかった
この力、自分のものにしてみせる!」
「ふっ、その意気だ!」
「では、始めよう!」
「「「「「「 ! 」」」」」」
俺達は力強く頷く!
「これから我が施すのは
各々が持つ力を目覚めさせる
きっかけに過ぎん
それは、お前達が元々持っている力なのだ
ただそれをお前達は認識しておらんのだ」
「お前達は何故生きている?
お前達の心臓は何故動いている?
お前達が寝ているとき、心臓も寝るのか?
そうではあるまい?」
「お前達の身体は自身が認識せずとも
生きる、、、生命活動を行っておる」
「それはお前達が元々持っている能力であり
意識せずとも働く物なのだ」
「魔力も同じだ 元々持っておるもので
お前達にもふとしたことで、何故か
気づくことはないか?
予感として何かを感じ取ったり、
夢でみる、予知夢のような事が、、」
「それはお前達人間が言う、第六感と
言われる物だろう⋯
それを強く意識してみよ⋯⋯
物を見たり、触ったり、臭いを感じたり
味わったり、聞いたりすることと同じことだ
意識するのだ!」
「それぞれの感覚も、意識することで
より強く感じる事ができるであろう?
同じ様に己の持つ能力として認識し
高めるのだ!」
「己の持つ可能性を信じよ
心をひらけ 自分の力とは何なのだ
自分が思い描く力とは?
己の持つ 力 とは!」
「俺の⋯⋯俺の力
俺の中に眠る力 大地のように力強く
敵を砕く強い力⋯⋯⋯俺の、
大事な人を守る力⋯⋯
俺の⋯⋯大事な夢華を
大事な仲間を守るために⋯⋯
この身体で盾となり、
この拳で敵を粉砕する雄々しい力!」
「私が思い描く力⋯⋯誰かを守る力
力とはなに?⋯⋯⋯敵をたおすため?
ううん 私は⋯⋯大切な人を⋯守りたい
誰かを守る力
どんなことからも⋯⋯⋯⋯⋯
私にそんな力があるのなら⋯⋯⋯
誰かを⋯⋯大切な人を⋯場所を
守るための力⋯⋯⋯
そんな力が⋯⋯ほしい!
それが私の思い⋯⋯私の望む力⋯⋯」
「超能力⋯⋯⋯超能力ってものに
僕は憧れていた。
人の心を読んだり、未来を予言したり
中でも僕が凄い!って思ったのは
手を触れずに物を動かしたり、
スプーンを飴のように曲げてしまったり、
まさに、超能力とは?って感じの能力
それが欲しい!
それが僕にとっての力!」
「力⋯⋯わかんない⋯⋯わかんないよ⋯⋯
でも、でも! 小さい頃、魔法使いに
憧れてた そう、ほうきで空を飛んだり
色んな物を魔法でポンッて出したり
でも、力ってそういうことじゃないよね
勇斗君、夢華を守るって言ったくれた
そんな勇斗君の力になりたい⋯⋯
私にも何かできるのかな?
何も出来ないかもしれないけど
頑張ってって応援するだけじゃダメかな⋯
こんな夢華でも、誰かを守ったり
出来るのかな⋯⋯」
「アタシはさっき一度死んだんだ
ううん 死ぬ所をレン君に助けられた
アタシも、アタシも誰かを助けたい
あの時、
アタシの中で何かが変わったんだ!
アタシも誰かの力になれるのなら⋯
力になりたい、アタシの中にそんな力が
あるなら⋯⋯
それを使えるようになりたい!
お願い!目覚めて! アタシの中の力!」
「俺は、」
「俺は⋯⋯⋯何を思う
フィロスはさっき俺の中の力を "光"
だと、、、光の力と言った
それは何でだ?
さっき敵の前に立ったとき、相手が闇の
力のようなものに覆われてると感じたから
闇に対抗するには⋯⋯って漠然と考えた
そんな気がする」
「でも、それって偶然なのか?
俺が光の力を持っていたことで!
そう認識できたのか?⋯⋯⋯わからない」
「わからない⋯⋯でも!」
「俺は⋯アイツらを許せない
俺達に危害を加え、
俺達の大師な物を壊そうとする奴等が!」
「奴等が闇なら!
俺が光となって、闇を打ち払ってやる!」
⋯⋯⋯⋯「どうやら、わかったようだな」
「力とは何なのか
己の持つ力を認識できたか」
俺達は力強く頷く⋯⋯⋯⋯⋯
今なら解る
自分の持つ力を認識した、今なら⋯⋯
俺達は⋯⋯⋯⋯⋯今、覚醒したんだ!
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる