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やらかしたオメガのお話し…
05
しおりを挟むその後、窘められた燈は肩を竦めて静かになった。そして、部屋の場所は仕事内容を一通り説明してから燈が連れて行ってくれる事になっている。
しかも、殆ど同棲する事になる…。
婚礼まで清らかな身体でいられるのだろうかと不安になってしまう僕だった…。
ちなみに、仕事内容は見た方が早いという事で直接、現場へ行く事になった。
その現場に到着して僕は言葉を失う事になる…。
目の前には男女問わずオメガがアルファに押し倒され…ガラスで仕切られて居るものの…そこかしこで行為が行われている…
「ココヘ連れて来られた『人間』のオメガは大抵、ああなる…。極悪非道の限りを尽くしたオメガが連れて来られる。雪斗お前は特殊であり例外だ…」
そう言って僕にゴム手袋とエプロンを手渡すと、言外に身に着けろと言ってくる…何となくそう読み取った僕はそれらを身に着けた。
それを見届けた泰虎さんは幾つかの掃除道具が乗った台車をこちらへ押しやってきた。その台車を持ったのは燈だった…。
僕の代わりに台車を引いてくれるらしい…。
「お前には何かしらの指示があるまで、情事後の掃除…処理をしてもらう。他にも掃除要員の『鬼』は居るから…範囲はあらかじめ決められている。とは言ってもー…、お前はオメガだし体力が殆ど無いに等しい。情事により汚れたオメガの身体をキレイにする為に浴室へ行く必要はない。汚くなったシーツを剥がして取替式の吸収マットを交換するだけで良い。」
「泰虎ぁ?吸収マット交換って、オメガだし酷なんじゃねーの?」
泰虎さんの言葉に首を傾げながら燈は質問をしている。
「全部ではない。この一画だ。勿論、1日に3回くらいは交換するためにココヘ来なくてはならないがー…、それ以外の時間は自由にしておいて構わない。まぁ…燈から離れないというのが第1条件としてあるが…」
思っていたよりも酷い扱いを受けない内容に目をパチクリしていると、泰虎さんの雰囲気に苦いものを感じた。
「交換する時には燈も手伝う予定ではあるが…恐らく…体力的というよりは精神的にクると思う。一歩間違えれば雪斗…お前自身がそうなっていたかもしれないからな…。」
という言葉の意味をこの時の僕は理解する事ができなかった…。その言葉の意味を理解する事になったのはココヘ来て2日目の時だった…。
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