僕の可愛いアルファ君。/俺のイケてるオメガ様。

スメラギ

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俺のイケてるオメガ様。

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 残念な事に雅輝は俺を『運命のつがい』だと認識しない。考えてみれば当たり前である。一度、番ったオメガは噛み跡を残したアルファのフェロモンにしか反応しない…が、それも一昔前の話である…。
 神無月産の特効薬は酷く優秀で、解消されたオメガが、再び番えるようになるのだ…
 恐らくソレは特効薬とかは関係ないのだろうが…相手を見つける前に発狂もしくは短命となりこの世を去る…。
 ソレが無くなった今、新たな出会いを見つける事ができるのだ。

 もし、雅輝が俺と番ってくれたなら…今度は俺のフェロモンにしか反応しなくなる。
 そう考えると興奮してくるがー…現実はそう甘くは無い…。

 そのもどかしい気持ちを誤魔化すように俺は仕事の合間に雅輝の元『つがい』を探してみる事にした…。
 雅輝が大変な思いをしている時にのうのうと幸せを享受していたら…などと思うと、心底いただけない…。

 ドス黒い感情が腹の底から湧いてくるようだった…。



 営業の仕事を請け負い、外回りをして帰宅したとある日・・・・に第一の事件は起こった。
 ちなみにその日は急な雨でずぶ濡れになり、隆は居らず、ちゃんと子会社へ出社していた日でもあった…。

 ずぶ濡れになった俺が玄関を入り、施錠ができたのを確認して振り返るのと、雅輝が脱衣室から出てくるのは殆ど同時だった。
 しかも、上半身裸で適当にゴシゴシとタオルで頭を拭いているというオマケ付きである。

 「あれ?千歳…ずぶ濡れだね。」
 「あ、う、うん。急に降り始めたからな…」
 「浴室あいたから入ると良いよ着替えは乾燥機に入ってるから」
 「あ、ごめん。洗ってくれたのか?」
 「気にしなくて良いよ。ついでだし。」

 と普通に会話をしているように思えるだろう…しかし、俺の心は荒れている。俺の目は雅輝の胸…双方に付いた頂きに釘付けである。
 美味しそうな赤い果実がついているのだ…血行がよくなっているからさらに美味しそうに見える。

 今すぐ吸い付いてムニムニしたいくらいだ…。

 乱れそうになる息をなんとか誤魔化し、雅輝に怪しまれないようにそそくさと脱衣室へ入った俺は直ぐに後悔した。

 雅輝の匂いが充満しているのだ…。

 しかも、先程の光景も脳内を掠め…、下を見れば頭をもたげた自身のモノ…。

 「マジか…」

 取り敢えず、浴室へ入ってしまおうと服を脱ぎ、ドラム式洗濯機の扉を開くと、雅輝の服が入っている…。意図せずゴクリと喉が鳴った…。

 挙動不審もいいところで…、キョロキョロと周りを見渡す…当たり前だが、俺しかいない。
 そして、再びまた雅輝の服を見る。十中八九、脱ぎたてである。俺は何回か唾液を飲み下して、ソレに手を伸ばした…。

 
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