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波打ち際の幽かな戀 ー今なら素直に気持ちを伝えられるのに外伝ー
外伝―5 ナンパ?
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「えっと、これはナンパって言うの?」
「何で疑問形なのかは分からないけれど、第三者から見たらナンパしているように見えるんじゃないのかな?」
「ほんと? それは困ったわ。菊に怒られる」
菊さん? に聞かれていないかと君は周りをきょろきょろと見回した。
何度も言うようだがここは片田舎の海水浴が出来ないような小さな浜辺。地元の人ですら訪れる人は少ないのだ、そうそう人が現れることはない。
透明な人は安心したのか、小さな丘陵を描く胸に手を当てほっと息を吐いた。そして、再び自分へと視線を向ける。
「話しかけてから言うと信じてもらえないかも知れないけれど、私、あなたをナンパしようとしていたわけではないのよ。あ、だからと言ってあなたの容姿が優れていないと言っているわけではないわ。そのタヌキのようなたれ目は中々にかわいらしいと思うわよ?」
「特に聞いてもいないことへのフォローをありがとうございます」
「そんな。お礼を言われることではないわ」
思いっきり皮肉のつもりで言ったのだけれど、照れ隠しなのか頬を両手で隠し視線を砂浜に落としながら返されてしまった。 ……この人は何と言うか、どこか世間知らずと言うか、抜けているところがあるのかもしれない。
だけど、今そんなことを気にしている余裕など僕にはなかった。
ただただ目の前に立つ透明なこの人を、知りたくて仕方がなかったからだ。
「あの、時間があるのなら、このまま僕と話をしてくれないかな?」
「それは良いけれど、やっぱりナンパをしたのはだめ」
「菊さん? が聞いていなくても?」
「だめよ。菊が聞いていなくても神様は知っているから」
信じ深い人なのだろうか。君は頑なに断った。
普通ならここで引いてしまうのだろうけれど、
「えっと、じゃあ改めて僕から話しかけてみるというのはどうかな? そうしたら僕がその、ナンパしたことになると思うから」
「なるほど。あなた、頭が良いのね」
手を重ねて僕を君の中にひねくれた気持ちは一切ないのだろう。
その素直さに引け目を感じつつも、僕は改めて君に質問をした。
「何で疑問形なのかは分からないけれど、第三者から見たらナンパしているように見えるんじゃないのかな?」
「ほんと? それは困ったわ。菊に怒られる」
菊さん? に聞かれていないかと君は周りをきょろきょろと見回した。
何度も言うようだがここは片田舎の海水浴が出来ないような小さな浜辺。地元の人ですら訪れる人は少ないのだ、そうそう人が現れることはない。
透明な人は安心したのか、小さな丘陵を描く胸に手を当てほっと息を吐いた。そして、再び自分へと視線を向ける。
「話しかけてから言うと信じてもらえないかも知れないけれど、私、あなたをナンパしようとしていたわけではないのよ。あ、だからと言ってあなたの容姿が優れていないと言っているわけではないわ。そのタヌキのようなたれ目は中々にかわいらしいと思うわよ?」
「特に聞いてもいないことへのフォローをありがとうございます」
「そんな。お礼を言われることではないわ」
思いっきり皮肉のつもりで言ったのだけれど、照れ隠しなのか頬を両手で隠し視線を砂浜に落としながら返されてしまった。 ……この人は何と言うか、どこか世間知らずと言うか、抜けているところがあるのかもしれない。
だけど、今そんなことを気にしている余裕など僕にはなかった。
ただただ目の前に立つ透明なこの人を、知りたくて仕方がなかったからだ。
「あの、時間があるのなら、このまま僕と話をしてくれないかな?」
「それは良いけれど、やっぱりナンパをしたのはだめ」
「菊さん? が聞いていなくても?」
「だめよ。菊が聞いていなくても神様は知っているから」
信じ深い人なのだろうか。君は頑なに断った。
普通ならここで引いてしまうのだろうけれど、
「えっと、じゃあ改めて僕から話しかけてみるというのはどうかな? そうしたら僕がその、ナンパしたことになると思うから」
「なるほど。あなた、頭が良いのね」
手を重ねて僕を君の中にひねくれた気持ちは一切ないのだろう。
その素直さに引け目を感じつつも、僕は改めて君に質問をした。
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