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12.家庭教師レッスンが始まりました
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心身ともに元気になった!よし!ここからミシェル成長へのステップを踏まないと!
今日の朝食も広いテーブルなのに膝の上に私を乗せているアラン様。
今日もかいがいしくあーんをしてくれている。
まだ恥ずかしさは残るけれど、見守る侍女たちの生暖かい視線も含めて以前よりは慣れてきた・・・気がする。
ん~~~っ 今日もとてもおいしい~!
前世では、病院生活で味気ない食事ばかりだったので、本当に全てが美味しく感じる。
『ミシェルが美味しそうに食べてくれるのを見ているだけで、私も満足にお腹いっぱいになる気がするよ。』
「んむ。だめですよ!アラン様も食べてくれないと私が心配になりますっ はい。あーん。」
少し慣れてきた今では、私からあーんもしちゃうこともある////
だって本当に放っておくとアラン様は私の世話だけで満足してしまうんだもの。
私と出会う前は前世のサプリメント的な総合栄養剤のような食材だけで済ましていたんだとか・・・
『ところでミシェル、私たちの婚姻だが、2か月後を予定しようと思う。』
「へ!?!2か月後ですか????は、早くないですか・・・・?」
前世でも読んでいた異世界転生ものは、早くて婚約から婚姻までだいたい1年というイメージだ。
『帝国での貴族の婚姻の承認者は私だからね。明日にも結びたいところなんだが、貴族院どもの調整に2カ月は必要でね。本当に煩わしい限りだ。いや・・・貴族院自体を始末してもいいな・・・』
言葉にはなかなか棘があるが、はぁっと色気たっぷりに憂いの表情を浮かべながら結構不穏なことを言っている。
「わー!婚約期間も貴重な時間ですし、特別な感じがして大事にしたいですっ」
『ミシェルがそう言うならば・・・・』
控えている侍女アンナのグッジョブというのがにじみでた視線と目が合った。
私の頬を撫でながら宝石のように美しいロイヤルブルーの瞳が私を見つめる。
耳上までの銀髪が動くたびサラリと揺れ、窓からの光を受けるたびにきらめいている。
今日もこの世のものとは思えない美しさだわ・・・アラン様の色気にあてられて真っ赤になっている私がその瞳にうつっている。
『書類上でも早く君を私のものにしたい。』
と頬にあてた手の親指で私の唇をなぞる。
はぁ・・・またいい匂いがする・・・・私も思考がぼんやりなってきて目もとろんとしてしまう・・・・
とアラン様ともっと近づきたい・・・と自然と二人の距離がより近くなり・・・・
「こほん」
アンナの咳払い。
ひゃ!我に返った私はぐいっと姿勢を正した。アンナ正気に戻してくれてありがとう。
アラン様と視線が合うと理性が薄れていく感覚がだんだんと強くなっている気がする・・・・気をつけなきゃ////
『ち。ミシェルに関わると皆主人が誰か分からなくなるようだね。』
アラン様時々口や態度が悪くなるのよね。男性とは思えないくらい芸術のように美しすぎる見た目なのに、なんかそのギャップもかっこいいと思ってしまう私は、もう重症なのかもしれない。
「アラン様、私そろそろ貴族としての必要な学びを始めたいです」
『・・・やはり諦めてなかったんだね。今のままのミシェルで完璧なのに。むしろ私がいなくては困るくらい依存して欲しいんだけどな。』
とアラン様の瞳の奥が少し怪しげに揺らいだ気がする。
「私が何と言われてもいいんです。ですが、そのせいでアラン様の評判まで落とすことになります。アラン様に少しでも相応しくありたい気持ちは変わりません。」
『私にふさわしい者など君以外いないんだが。ミシェルは意外と頑固だからね。ふふ。だが家庭教師は準備しているんだ。さっそくつけよう。』
「ありがとうございます!!」
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さっそく翌日から家庭教師がつけられた。
学ぶ教科はマナー、ダンス・音楽、歴史、算術、魔法学である。
貴族男性はこれに剣術や政治・戦術など学ぶようだが貴族女性にはない。
体が自由になった今世はいろいろ体を動かす体験がしたいので、剣術は実はしたかったので残念・・・・
アラン様におねだりしたら『練習であってもミシェルに剣を向けたやつは許せないと思うから毎回使い捨てになるだろうね』という不穏な発言が出たので却下だ。
マナーはアンナから学べるが、他は家庭教師がつけられた。お察しの通り全員女性教師だ。
算術は前世の算数レベルなので、簡単すぎてむしろ違う公式を提案してみたりして教師を驚かせることもある。
歴史は前世でも読書が趣味(くらいしかすることがない)の私を舐めないでほしい。速読もお手の物なので、どんどん吸収しこれも問題なさそう。
マナー、ダンス・音楽は2カ月後の婚姻式のためにも急ピッチで仕上げないといけない。
剣術は無理だったが実は私は陰ながら筋トレ、ストレッチに励んでいる。だって前世のあこがれだったのだ!体を鍛えることが!
この世界では女性の運動はダンスと散歩くらいなものらしく、線が細い人が多いが、実は私の憧れは前世のアンジェ〇ーナジョリーなのである。
ミシェルはこの世界では色気のあるボディではあるようだが、憧れの姿には程遠く線が細い。
日々の鍛錬は1カ月くらいすると効果が見えてきて、ダンスや歩き方などアンナに褒められえるようにもなってきた。
音楽は楽器と声楽なのだが、楽器は貴族女性は一つでいいので何かできるようにならないといけないらしい。
前世ではキーボードで遊んでいたことがあるのでピアノは何とかそれっぽくはできた。前世の曲を披露してみたので、先生は驚いていたが、この世界の音楽を少しずつ覚えていけば大丈夫そうだ。
歌は前世から好きで、病室なので小声だったがよく歌っていた。ここでは目いっぱい感情を乗せて声を出して歌えるのがすごく気持ちいい。
自由に曲を歌えと言われたので、前世で大好きだったアニメソング「紅〇華」を大熱唱したらこれまた先生は驚き、侍女の双子が泣くという異常事態も発生した。アラン様が聞きつけお披露目したら、金輪際自分以外に聞かせるわけにはいかないと歌のレッスンは終了してしまった。残念だ。
私が一番楽しいのは魔法学だ。乙女ゲームの『PRINCE LOVER』ではミシェルは悪役令嬢として魔法も使って嫌がらせをしていたので、魔力はちゃんとあるはず・・・なのだが、何度やっても全く発現できない・・・魂の変化で何かおかしくなったのかしら・・アラン様に相談したところ、アラン様直々のレッスンをすることになったのだった。
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※いつもご覧くださりありがとうございます!家庭教師目線パート作成予定ですので実は非凡なミシェルの様子をぜひお楽しみに♪
※もう一点宣伝させてください!並行してBLヤンデレストーリーも描き始めましたのでご興味ある方はぜひそちらも見守ってくださいm(_ _)m
今日の朝食も広いテーブルなのに膝の上に私を乗せているアラン様。
今日もかいがいしくあーんをしてくれている。
まだ恥ずかしさは残るけれど、見守る侍女たちの生暖かい視線も含めて以前よりは慣れてきた・・・気がする。
ん~~~っ 今日もとてもおいしい~!
前世では、病院生活で味気ない食事ばかりだったので、本当に全てが美味しく感じる。
『ミシェルが美味しそうに食べてくれるのを見ているだけで、私も満足にお腹いっぱいになる気がするよ。』
「んむ。だめですよ!アラン様も食べてくれないと私が心配になりますっ はい。あーん。」
少し慣れてきた今では、私からあーんもしちゃうこともある////
だって本当に放っておくとアラン様は私の世話だけで満足してしまうんだもの。
私と出会う前は前世のサプリメント的な総合栄養剤のような食材だけで済ましていたんだとか・・・
『ところでミシェル、私たちの婚姻だが、2か月後を予定しようと思う。』
「へ!?!2か月後ですか????は、早くないですか・・・・?」
前世でも読んでいた異世界転生ものは、早くて婚約から婚姻までだいたい1年というイメージだ。
『帝国での貴族の婚姻の承認者は私だからね。明日にも結びたいところなんだが、貴族院どもの調整に2カ月は必要でね。本当に煩わしい限りだ。いや・・・貴族院自体を始末してもいいな・・・』
言葉にはなかなか棘があるが、はぁっと色気たっぷりに憂いの表情を浮かべながら結構不穏なことを言っている。
「わー!婚約期間も貴重な時間ですし、特別な感じがして大事にしたいですっ」
『ミシェルがそう言うならば・・・・』
控えている侍女アンナのグッジョブというのがにじみでた視線と目が合った。
私の頬を撫でながら宝石のように美しいロイヤルブルーの瞳が私を見つめる。
耳上までの銀髪が動くたびサラリと揺れ、窓からの光を受けるたびにきらめいている。
今日もこの世のものとは思えない美しさだわ・・・アラン様の色気にあてられて真っ赤になっている私がその瞳にうつっている。
『書類上でも早く君を私のものにしたい。』
と頬にあてた手の親指で私の唇をなぞる。
はぁ・・・またいい匂いがする・・・・私も思考がぼんやりなってきて目もとろんとしてしまう・・・・
とアラン様ともっと近づきたい・・・と自然と二人の距離がより近くなり・・・・
「こほん」
アンナの咳払い。
ひゃ!我に返った私はぐいっと姿勢を正した。アンナ正気に戻してくれてありがとう。
アラン様と視線が合うと理性が薄れていく感覚がだんだんと強くなっている気がする・・・・気をつけなきゃ////
『ち。ミシェルに関わると皆主人が誰か分からなくなるようだね。』
アラン様時々口や態度が悪くなるのよね。男性とは思えないくらい芸術のように美しすぎる見た目なのに、なんかそのギャップもかっこいいと思ってしまう私は、もう重症なのかもしれない。
「アラン様、私そろそろ貴族としての必要な学びを始めたいです」
『・・・やはり諦めてなかったんだね。今のままのミシェルで完璧なのに。むしろ私がいなくては困るくらい依存して欲しいんだけどな。』
とアラン様の瞳の奥が少し怪しげに揺らいだ気がする。
「私が何と言われてもいいんです。ですが、そのせいでアラン様の評判まで落とすことになります。アラン様に少しでも相応しくありたい気持ちは変わりません。」
『私にふさわしい者など君以外いないんだが。ミシェルは意外と頑固だからね。ふふ。だが家庭教師は準備しているんだ。さっそくつけよう。』
「ありがとうございます!!」
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さっそく翌日から家庭教師がつけられた。
学ぶ教科はマナー、ダンス・音楽、歴史、算術、魔法学である。
貴族男性はこれに剣術や政治・戦術など学ぶようだが貴族女性にはない。
体が自由になった今世はいろいろ体を動かす体験がしたいので、剣術は実はしたかったので残念・・・・
アラン様におねだりしたら『練習であってもミシェルに剣を向けたやつは許せないと思うから毎回使い捨てになるだろうね』という不穏な発言が出たので却下だ。
マナーはアンナから学べるが、他は家庭教師がつけられた。お察しの通り全員女性教師だ。
算術は前世の算数レベルなので、簡単すぎてむしろ違う公式を提案してみたりして教師を驚かせることもある。
歴史は前世でも読書が趣味(くらいしかすることがない)の私を舐めないでほしい。速読もお手の物なので、どんどん吸収しこれも問題なさそう。
マナー、ダンス・音楽は2カ月後の婚姻式のためにも急ピッチで仕上げないといけない。
剣術は無理だったが実は私は陰ながら筋トレ、ストレッチに励んでいる。だって前世のあこがれだったのだ!体を鍛えることが!
この世界では女性の運動はダンスと散歩くらいなものらしく、線が細い人が多いが、実は私の憧れは前世のアンジェ〇ーナジョリーなのである。
ミシェルはこの世界では色気のあるボディではあるようだが、憧れの姿には程遠く線が細い。
日々の鍛錬は1カ月くらいすると効果が見えてきて、ダンスや歩き方などアンナに褒められえるようにもなってきた。
音楽は楽器と声楽なのだが、楽器は貴族女性は一つでいいので何かできるようにならないといけないらしい。
前世ではキーボードで遊んでいたことがあるのでピアノは何とかそれっぽくはできた。前世の曲を披露してみたので、先生は驚いていたが、この世界の音楽を少しずつ覚えていけば大丈夫そうだ。
歌は前世から好きで、病室なので小声だったがよく歌っていた。ここでは目いっぱい感情を乗せて声を出して歌えるのがすごく気持ちいい。
自由に曲を歌えと言われたので、前世で大好きだったアニメソング「紅〇華」を大熱唱したらこれまた先生は驚き、侍女の双子が泣くという異常事態も発生した。アラン様が聞きつけお披露目したら、金輪際自分以外に聞かせるわけにはいかないと歌のレッスンは終了してしまった。残念だ。
私が一番楽しいのは魔法学だ。乙女ゲームの『PRINCE LOVER』ではミシェルは悪役令嬢として魔法も使って嫌がらせをしていたので、魔力はちゃんとあるはず・・・なのだが、何度やっても全く発現できない・・・魂の変化で何かおかしくなったのかしら・・アラン様に相談したところ、アラン様直々のレッスンをすることになったのだった。
---------------------------------------------------------------------------
※いつもご覧くださりありがとうございます!家庭教師目線パート作成予定ですので実は非凡なミシェルの様子をぜひお楽しみに♪
※もう一点宣伝させてください!並行してBLヤンデレストーリーも描き始めましたのでご興味ある方はぜひそちらも見守ってくださいm(_ _)m
応援ありがとうございます!
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