血肉の花弁

柘榴

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第9話 血肉の花Ⅲ

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 事件は連日連夜報道され、「戦後最大の残虐殺人事件」と称され大きな注目を浴びた。事件の残虐性と共に犯人である俺の異常かつ身勝手な動機や発言が更に話題を呼び、今や日本中でこの事件と真衣を知らない人間はいないとも言えるほどだった。
 犯人である俺は、自身の理想とするアイドル像と担当アイドルのギャップに憤りを感じ、3人を殺害。その後は3人の死体をバラバラにし、3人の死体のパーツ……被害者Mの頭部、被害者Sの胴体、被害者Rの手足を接合した異様な死体を造った。
 そして、俺は被害者の身体のパーツを「血肉の花弁」と表現した。それらが揃うことによって始めて血肉の花が咲く……つまり、理想のアイドルを象った死体が完成することを示している、と俺は事件についての説明をした。
 この内容はすぐに報道され、世間を騒がせた。俺の家族や親類は職場や学校を追われ、毎日のように嫌がらせや脅迫を受けていると逮捕後に聞いた。
 俺は、被害者3人を始め多くの人間を傷付け、不幸にしたのだと改めて実感した。
 けれど、そうまでしても俺は……世間から真衣が忘れ去られ、その痕跡が跡形もなく消えてしまう事の方が耐えられない。
 だからこそ、自分のしたことを過ちだとは今でも思っていない。

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