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第三十七章
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ジュリアンがレイモンドに似たのは、美麗な容姿だけではなかった。彼もまた、明晰な頭脳の持ち主だった。
特別努力をせずとも元が勤勉なこともあり、学園の試験でも常に好成績を収めていた。
そんなジュリアンに、偶然が味方をした。
「交換留学、ですか?」
「そう。君も制度については知っているだろう?」
その日、放課後にジュリアンは教師に呼ばれた。話の内容は、隣国の学園との交換留学だった。
学園では、毎年数名の生徒が選抜されて、親睦を兼ねて交換留学制度がある。成績が見合えば希望することもできるが、多くは教師からの推薦だった。
「君が常から学業に励んでいたのは、私も他の教師たちも認めているんだ。良い機会だと思うよ。夏季休暇を挟んで三カ月ほどだ」
帰ってくる頃には、車窓から晩秋の風景を楽しめるぞと、教師は楽しい旅の誘いのようなことを言った。
ジュリアンは、それまで王都から出たことがなかった。従兄弟は伯父に連れられて領地に赴くことはあったが、ジュリアンはそれにも同行することはなかった。
誘われたことは何度もあったが、毎回断っていた。将来家を出る自分には、領地は無縁の土地だった。自分の旅支度に金銭的な負担をかけたくないとも思っていた。
だが、教師の誘いはジュリアンの心を揺らした。隣りの国というのも、突拍子もなく離れているわけでもなく、夏から秋という季節にも恵まれている。
『旅をしてみたいんです。広い世界を見てみたい』
ハリエットが言った言葉が脳裏に蘇った。
広い世界という言葉に、触発されるものを感じた。
ジュリアンは、文官を志望している。仮に登用されたなら、学園を卒業した後には王城住まいとなるだろう。
そうなれば、ジュリアンの元より狭い世界は更に狭まり、王城だけが彼の生きる空間となる。
それを不足と思う気持ちはなかったが、チャンスがあるなら一度くらい、本当の「世界」を見てみたいと思った。
「家族と相談したいと思います」
そう言って、教師には一旦答えを保留にしたが、帰りの馬車の中で、もう心は決まっていた。
邸に戻って制服のまま、真っ直ぐ伯父の執務室を訪ねた。
自分から意思表示をすることの少ないジュリアンが、行き成り現れたことで伯父は驚いていた。
だが、教師からの推薦のことを打ち明けると、とても喜んでくれた。
「三カ月なんてあっという間だ。羽根を伸ばすつもりで行ってくるといい」
我儘なんて言ったことはなかった。同じくらい、自分から何かを望むこともしなかった。
そんなジュリアンを、伯父なりに気にかけていたようだ。
「文官になりたいのだろう?他国との交流は、良い経験になるのではないかな」
そう言った伯父は、それから「ああ」と思い出したように付け加えた。
「エイブリンには黙ってるんだ。何も伝えずともよい」
母はジュリアンをレイモンドの分身のように思っている。ジュリアンの存在だけが、父と母とを繋ぐ縁だと思い込んでいる。
そんな母の前からジュリアンが姿を消したなら、一体母はどれほど取り乱すことだろう。きっと伯父や伯母にも迷惑をかけてしまうと、そこだけは心が沈んだ。
翌日ジュリアンは、交換留学に申し込みたいと教師に伝えた。それからはトントン拍子に事は進み、あっという間に初夏となった。
この頃の学園は、夏の舞踏会の話で浮かれるような空気が漂っていた。
学園が夏季休暇に入るとすぐに、王城で王家主催の舞踏会が催される。
その際に、十六歳となる令嬢たちはデヴュタントを迎える。
一年生の女子生徒たちがこの時期、デヴュタントと舞踏会の話題で気も漫ろになるのは毎年のことだった。
その日の昼食時にも、話題はそのことだった。
「それで、ハリエットのエスコートはアレックスがするというのね」
ロレーヌがそう言うと、アレックスは頷いた。
「ハリエットが淑女の仲間入りをするんだぞ?私のほかに、誰がエスコートに相応しいと?」
「まあ。凄い自信ね」
ロレーヌは、呆れたようにアレックスを見た。
ハリエットには婚約者がいない。そうなれば、社交場でのエスコートは親族がすることとなる。
父のオーランドはロウェナ夫人のエスコートをするし、宰相として王族の傍にいることが多い。
ハリエットのエスコートは、アレックスが適任だった。
「君はどうするんだ?」
アレックスが、ハリエットを挟んで座るジュリアンに聞いてきた。
「どうって?」
「舞踏会だよ。誰をエスコートするんだ?」
ジュリアンには、エスコートするような婚約者はいなかった。なにより、ジュリアンは社交場に姿を現すことはない。
若かりし頃の父を鏡に映したようなこの姿を、人前で晒すつもりは毛頭なかった。
「僕は舞踏会には参加しないよ。したこともない」
「え?一度も?」
「ああ。その必要がないからね」
嫡男であるアレックスにとって、社交場で貴族たちと交流することは、日常的なものだろう。祖父が前王の弟である彼は、高位貴族との付き合いは切っても切れないものである。
それに引き換えジュリアンは、あと半年もすれば王城に士官する文官となる。社交界とは生涯無縁の身だった。
それに、
「夏は隣国にいるし」
「は?」
ジュリアンの言葉に、アレックスは驚いたようだった。
「なんでだよ」
「交換留学するんだ。隣国に」
「そんなこと、私は聞いてないぞ」
アレックスは、まるで恋人から今更秘密を打ち明けられたような、そんなことを言った。
「いつ行くんだよ」
「夏休みに入ったらすぐ」
「どうして行くんだよ」
「先生から勧められたんだ」
「なんだって」
隠しているつもりは全くなかった。敢えて人に話すことでもないと思っただけだった。
だがアレックスは、酷く驚いて顔色をすっかり変えてしまった。
「なんてこった」
なぜかとてもショックを受けている。
「夏休みは、君を誘おうと思ってたんだ。いろいろ計画してたんだ」
なぜ、そんな勝手な計画をいろいろしていたのだろう。
「ごめんね」
ジュリアンは取り敢えず謝った。
だが、アレックスは呆然となって答えがない。
「ごめんね、アレックス」
もう一度、そう言ったジュリアンは、なぜアレックスがそんなにがっかりするのか理解ができなかった。だが、できないなりに謝った。
人の心に鈍感な自分が、何か間違えていたのかと思ったから、申し訳ないあまり上目遣いになってしまった。
「まあ!天使がここにいるわ」
その様子にロレーヌが言った。
艶のある金色の前髪、その隙間から澄んだ青い瞳が覗いている。上目遣いになるジュリアンは、儚く麗しく人心を惑わす神話の住人のようだった。
特別努力をせずとも元が勤勉なこともあり、学園の試験でも常に好成績を収めていた。
そんなジュリアンに、偶然が味方をした。
「交換留学、ですか?」
「そう。君も制度については知っているだろう?」
その日、放課後にジュリアンは教師に呼ばれた。話の内容は、隣国の学園との交換留学だった。
学園では、毎年数名の生徒が選抜されて、親睦を兼ねて交換留学制度がある。成績が見合えば希望することもできるが、多くは教師からの推薦だった。
「君が常から学業に励んでいたのは、私も他の教師たちも認めているんだ。良い機会だと思うよ。夏季休暇を挟んで三カ月ほどだ」
帰ってくる頃には、車窓から晩秋の風景を楽しめるぞと、教師は楽しい旅の誘いのようなことを言った。
ジュリアンは、それまで王都から出たことがなかった。従兄弟は伯父に連れられて領地に赴くことはあったが、ジュリアンはそれにも同行することはなかった。
誘われたことは何度もあったが、毎回断っていた。将来家を出る自分には、領地は無縁の土地だった。自分の旅支度に金銭的な負担をかけたくないとも思っていた。
だが、教師の誘いはジュリアンの心を揺らした。隣りの国というのも、突拍子もなく離れているわけでもなく、夏から秋という季節にも恵まれている。
『旅をしてみたいんです。広い世界を見てみたい』
ハリエットが言った言葉が脳裏に蘇った。
広い世界という言葉に、触発されるものを感じた。
ジュリアンは、文官を志望している。仮に登用されたなら、学園を卒業した後には王城住まいとなるだろう。
そうなれば、ジュリアンの元より狭い世界は更に狭まり、王城だけが彼の生きる空間となる。
それを不足と思う気持ちはなかったが、チャンスがあるなら一度くらい、本当の「世界」を見てみたいと思った。
「家族と相談したいと思います」
そう言って、教師には一旦答えを保留にしたが、帰りの馬車の中で、もう心は決まっていた。
邸に戻って制服のまま、真っ直ぐ伯父の執務室を訪ねた。
自分から意思表示をすることの少ないジュリアンが、行き成り現れたことで伯父は驚いていた。
だが、教師からの推薦のことを打ち明けると、とても喜んでくれた。
「三カ月なんてあっという間だ。羽根を伸ばすつもりで行ってくるといい」
我儘なんて言ったことはなかった。同じくらい、自分から何かを望むこともしなかった。
そんなジュリアンを、伯父なりに気にかけていたようだ。
「文官になりたいのだろう?他国との交流は、良い経験になるのではないかな」
そう言った伯父は、それから「ああ」と思い出したように付け加えた。
「エイブリンには黙ってるんだ。何も伝えずともよい」
母はジュリアンをレイモンドの分身のように思っている。ジュリアンの存在だけが、父と母とを繋ぐ縁だと思い込んでいる。
そんな母の前からジュリアンが姿を消したなら、一体母はどれほど取り乱すことだろう。きっと伯父や伯母にも迷惑をかけてしまうと、そこだけは心が沈んだ。
翌日ジュリアンは、交換留学に申し込みたいと教師に伝えた。それからはトントン拍子に事は進み、あっという間に初夏となった。
この頃の学園は、夏の舞踏会の話で浮かれるような空気が漂っていた。
学園が夏季休暇に入るとすぐに、王城で王家主催の舞踏会が催される。
その際に、十六歳となる令嬢たちはデヴュタントを迎える。
一年生の女子生徒たちがこの時期、デヴュタントと舞踏会の話題で気も漫ろになるのは毎年のことだった。
その日の昼食時にも、話題はそのことだった。
「それで、ハリエットのエスコートはアレックスがするというのね」
ロレーヌがそう言うと、アレックスは頷いた。
「ハリエットが淑女の仲間入りをするんだぞ?私のほかに、誰がエスコートに相応しいと?」
「まあ。凄い自信ね」
ロレーヌは、呆れたようにアレックスを見た。
ハリエットには婚約者がいない。そうなれば、社交場でのエスコートは親族がすることとなる。
父のオーランドはロウェナ夫人のエスコートをするし、宰相として王族の傍にいることが多い。
ハリエットのエスコートは、アレックスが適任だった。
「君はどうするんだ?」
アレックスが、ハリエットを挟んで座るジュリアンに聞いてきた。
「どうって?」
「舞踏会だよ。誰をエスコートするんだ?」
ジュリアンには、エスコートするような婚約者はいなかった。なにより、ジュリアンは社交場に姿を現すことはない。
若かりし頃の父を鏡に映したようなこの姿を、人前で晒すつもりは毛頭なかった。
「僕は舞踏会には参加しないよ。したこともない」
「え?一度も?」
「ああ。その必要がないからね」
嫡男であるアレックスにとって、社交場で貴族たちと交流することは、日常的なものだろう。祖父が前王の弟である彼は、高位貴族との付き合いは切っても切れないものである。
それに引き換えジュリアンは、あと半年もすれば王城に士官する文官となる。社交界とは生涯無縁の身だった。
それに、
「夏は隣国にいるし」
「は?」
ジュリアンの言葉に、アレックスは驚いたようだった。
「なんでだよ」
「交換留学するんだ。隣国に」
「そんなこと、私は聞いてないぞ」
アレックスは、まるで恋人から今更秘密を打ち明けられたような、そんなことを言った。
「いつ行くんだよ」
「夏休みに入ったらすぐ」
「どうして行くんだよ」
「先生から勧められたんだ」
「なんだって」
隠しているつもりは全くなかった。敢えて人に話すことでもないと思っただけだった。
だがアレックスは、酷く驚いて顔色をすっかり変えてしまった。
「なんてこった」
なぜかとてもショックを受けている。
「夏休みは、君を誘おうと思ってたんだ。いろいろ計画してたんだ」
なぜ、そんな勝手な計画をいろいろしていたのだろう。
「ごめんね」
ジュリアンは取り敢えず謝った。
だが、アレックスは呆然となって答えがない。
「ごめんね、アレックス」
もう一度、そう言ったジュリアンは、なぜアレックスがそんなにがっかりするのか理解ができなかった。だが、できないなりに謝った。
人の心に鈍感な自分が、何か間違えていたのかと思ったから、申し訳ないあまり上目遣いになってしまった。
「まあ!天使がここにいるわ」
その様子にロレーヌが言った。
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