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ランチは何方かとご一緒しましょう
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「もう学園に来ても良いの?」
お昼時のテラスで声を掛けられた。
入学して暫くは、一緒に昼食時をテラスで過ごしていた。
それも随分前の事。
すっかり一人飯に慣れたのが、久しぶりに昼時のテラスで聴く声に真っ先に出たのが、
「どうなさったの?(マリエル様はどうなさったの?)」
であった。真意が伝わったか不明であるが。
質問に質問で返されたトーマスは、別に気にする風も無く
「記憶が戻ったと聞いたから」と答えた。
初めから無くしておりませんけどね。
「ご心配お掛けして申し訳ありませんでした。もうすっかり良くなりましたので」
お気になさらず、と続けようとしたところで
いらっしゃいましたよ、貴方様の恋心の君が。
「トーマス様、こちらに」
いらしたの?と、
小走りでトーマスに駆け寄ってきたマリエル様が、ミレーヌに気付いて「あっ」と小さく声を漏らす。
修羅場!
もう面倒、こんなこと。
マリエルに振り返っているトーマスの表情は分からない。
けれど、気にする必要など無い。
「トーマス様、ご心配有難うございました。私はこれで」
失礼、とばかりにその場を離れた。
二人がどんな顔でこちらを見ているのかなんて、気にしてはいけない。
そんな顔、見たってきっと良い事など無い。
昼食場所を失って、仕方がないので外で食べようとテラスを出る。
何処かベンチにでも、と探していると
「ミレーユ様!」と、声を掛けられた。
今日は声掛けが多い日である。
「御機嫌よう、イヴ様、シリル様」
熱々ほかほかのカップルに挨拶をする。
こちらへどうぞと誘われて、宜しいの?是非ご一緒しましょう等と、久しぶりに若い令嬢らしい会話に花を咲かせた。
ランチを一緒にしながら、誰かと会話を楽しむ。
こんな当たり前の事を、随分していなかった。
もし、初めから婚約者がいない身であったなら、こんな時間をもっと過ごせていたのかしら。
一人で昼時を過ごすのも、決して誰にも誘われなかったからではない。
いつか貴方が、誘ってくれるのではないか、また誘ってくれるのではないか、そうやって待っていただけなのだ。
一人飯は寂しいのだぞ!
他愛のないお喋りに、ああ、食事が美味しいと思った。誰かの動向に心を曇らせながらの食事は、味気ないものであった。
お昼時のテラスで声を掛けられた。
入学して暫くは、一緒に昼食時をテラスで過ごしていた。
それも随分前の事。
すっかり一人飯に慣れたのが、久しぶりに昼時のテラスで聴く声に真っ先に出たのが、
「どうなさったの?(マリエル様はどうなさったの?)」
であった。真意が伝わったか不明であるが。
質問に質問で返されたトーマスは、別に気にする風も無く
「記憶が戻ったと聞いたから」と答えた。
初めから無くしておりませんけどね。
「ご心配お掛けして申し訳ありませんでした。もうすっかり良くなりましたので」
お気になさらず、と続けようとしたところで
いらっしゃいましたよ、貴方様の恋心の君が。
「トーマス様、こちらに」
いらしたの?と、
小走りでトーマスに駆け寄ってきたマリエル様が、ミレーヌに気付いて「あっ」と小さく声を漏らす。
修羅場!
もう面倒、こんなこと。
マリエルに振り返っているトーマスの表情は分からない。
けれど、気にする必要など無い。
「トーマス様、ご心配有難うございました。私はこれで」
失礼、とばかりにその場を離れた。
二人がどんな顔でこちらを見ているのかなんて、気にしてはいけない。
そんな顔、見たってきっと良い事など無い。
昼食場所を失って、仕方がないので外で食べようとテラスを出る。
何処かベンチにでも、と探していると
「ミレーユ様!」と、声を掛けられた。
今日は声掛けが多い日である。
「御機嫌よう、イヴ様、シリル様」
熱々ほかほかのカップルに挨拶をする。
こちらへどうぞと誘われて、宜しいの?是非ご一緒しましょう等と、久しぶりに若い令嬢らしい会話に花を咲かせた。
ランチを一緒にしながら、誰かと会話を楽しむ。
こんな当たり前の事を、随分していなかった。
もし、初めから婚約者がいない身であったなら、こんな時間をもっと過ごせていたのかしら。
一人で昼時を過ごすのも、決して誰にも誘われなかったからではない。
いつか貴方が、誘ってくれるのではないか、また誘ってくれるのではないか、そうやって待っていただけなのだ。
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他愛のないお喋りに、ああ、食事が美味しいと思った。誰かの動向に心を曇らせながらの食事は、味気ないものであった。
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