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生意気な辺境伯は赤ずきんちゃんがお好き――追放されたら、狼じゃなくて悪魔伯に溺愛されました――
6※
しおりを挟む横抱きにされた私は、そのまま彼の寝室に向かう。
そうして、大きなベッドの上に横たえられた。
はだけたドレスを、ヴィオレの手によって、ゆっくりと脱がされた。
「本当、お前が熊のところから逃げてきてくれて良かったよ。危うく、綺麗なお前が汚されるところだった」
生まれたままの姿になった私の全身に、彼は口づけを落としていく。
彼の唇が触れるたびに、身体がぴくんぴくんと震えた。
「身体で払うの、強制じゃないからさ。やめたいなら、やめるって言って良いよ」
彼は一度唇を離すと、金の髪をかき上げながらそう言った。
私は首をふるふると横に振る。
だけど、一つだけ気になったことがあった。
「あの、ヴィオレ様、『ずっと俺が養う』っていうのは……」
「そんなの言葉通りの意味だよ。お前は、俺の下で、ずっと研究の手伝いをするんだ。そうして、ずっと俺のことだけを考えて生きてなよ」
(それはやはり、家事手伝いとしてという意味?)
そんなことを考えていると――。
「ルージュ!!! ここにいるのは分かっているんだよ……!」
まさかの予期せぬ人物が来訪したのだった。
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