47 / 70
5 4人の邂逅
47 マリーン
しおりを挟むそうして――現在。
耳をつんざくような鳴き声で、マリーンははっとなった。
のろのろと見上げれば、恋敵にあたるミリーの姿がそこにある。
「ミリー……さん」
彼女の艶やかな黒髪は、昔、自分を庇ってくれた女性を髣髴とさせる。
そんな彼女の腕の中には、泣き止まない赤ん坊の姿があった。
生まれてまだ間もないから、まだ首は据わってはいない。
「私の……赤ちゃん……私の……」
半裸のマリーンの瞳はまだ虚ろなままだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
485
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる