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後日談 クリスマス〜日本とドイツ〜
3-1 ドイツ
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翌年。
美桜と恭司はドイツでクリスマスを迎えていた。
人がとても多いので、少しだけ離れた石畳の上で、会場を見守っていた。
恭司がベビーカーのハンドルを把持していて、シートの上では生まれたばかりの子どもがスヤスヤ眠っている。近くで黒猫ミオが枯葉を踏んで遊んでいた。
(恭司さんが言ってた通り、男の子だった)
どうして分かったのかと以前尋ねてみたら、恭司から返事があった。
曰く――。
『本能的に美桜の取り合いになりそうだなって思ったんだよ』
――らしい。
(恭司さんの野生の勘、恐るべし)
キラキラと装飾されたツリーの下へ向かう。
意外と人が少なくて穴場のようだ。
「クリスマスマーケットは今年も大盛況ですね」
「ああ、そうだな。こいつも誰に似たんだか、ぐうたらしてるな。起きたらツリーを見せてやりたいがな」
恭司が我が子のことを眺めた。
今まで見た中でも穏やかで優しい笑顔で、見ている美桜まで嬉しくなった。
「ぐうたらって、赤ちゃんは眠るのが仕事ですよ」
「それもそうだな」
それにしたって……。
(恭司さんがだいぶ子煩悩ですごいことになってる)
部屋の中がベビーグッズで溢れかえっている。
そもそも動物好きで世話好きの恭司だったので、ものすごく子どものことも可愛がってくれていた。
「美桜、行こうか」
そうして、二人は少しだけ喧騒から離れた。
初めて出会った橋の元へと向かう。
河の流れは穏やかで、時折人々とすれ違った。
橋から遠くを見つめると、クリスマスのために装飾されたハイデルベルグ城が目に入った。
実は美桜が妊娠していたので、結婚式はまだしていない。
そこで、出産後の来年春にハイデルベルグ城で挙式することになったのだ。
『お姫様と騎士が好きなら、古城でちょうど良いんじゃないか?』
恭司の学生時代の友人たちも呼びやすいからと、とんとん拍子で決まったのだった。
(お父さんとお母さんも、あんなに仲が悪かったのに、孫の顔を見たらすっかり仲良くなったから良かったかな?)
美桜の両親も楽しそうだ。
(佳代ちゃんも新宮社長と一緒にドイツに来てくれるらしいし)
破談になってはずの佳代と順一だったが、どうやら婚約関係が復活したらしい。
(恭司さん、恭司さんのお父さんと義理のお母さんも呼んだらしいし……)
『過去のことはどうしようもないだろう? 一応、実の母親から、妹分の面倒もって言われてるからな』
思うところはあるようだが、恭司の母親が恭司の義理の母親を大切に思っていたらしいので、その気持ちを汲んでいるらしい。
(私なら、昔虐めてきた人のことは許せないかも)
恭司は器が広いのだろう。
美桜と恭司はドイツでクリスマスを迎えていた。
人がとても多いので、少しだけ離れた石畳の上で、会場を見守っていた。
恭司がベビーカーのハンドルを把持していて、シートの上では生まれたばかりの子どもがスヤスヤ眠っている。近くで黒猫ミオが枯葉を踏んで遊んでいた。
(恭司さんが言ってた通り、男の子だった)
どうして分かったのかと以前尋ねてみたら、恭司から返事があった。
曰く――。
『本能的に美桜の取り合いになりそうだなって思ったんだよ』
――らしい。
(恭司さんの野生の勘、恐るべし)
キラキラと装飾されたツリーの下へ向かう。
意外と人が少なくて穴場のようだ。
「クリスマスマーケットは今年も大盛況ですね」
「ああ、そうだな。こいつも誰に似たんだか、ぐうたらしてるな。起きたらツリーを見せてやりたいがな」
恭司が我が子のことを眺めた。
今まで見た中でも穏やかで優しい笑顔で、見ている美桜まで嬉しくなった。
「ぐうたらって、赤ちゃんは眠るのが仕事ですよ」
「それもそうだな」
それにしたって……。
(恭司さんがだいぶ子煩悩ですごいことになってる)
部屋の中がベビーグッズで溢れかえっている。
そもそも動物好きで世話好きの恭司だったので、ものすごく子どものことも可愛がってくれていた。
「美桜、行こうか」
そうして、二人は少しだけ喧騒から離れた。
初めて出会った橋の元へと向かう。
河の流れは穏やかで、時折人々とすれ違った。
橋から遠くを見つめると、クリスマスのために装飾されたハイデルベルグ城が目に入った。
実は美桜が妊娠していたので、結婚式はまだしていない。
そこで、出産後の来年春にハイデルベルグ城で挙式することになったのだ。
『お姫様と騎士が好きなら、古城でちょうど良いんじゃないか?』
恭司の学生時代の友人たちも呼びやすいからと、とんとん拍子で決まったのだった。
(お父さんとお母さんも、あんなに仲が悪かったのに、孫の顔を見たらすっかり仲良くなったから良かったかな?)
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思うところはあるようだが、恭司の母親が恭司の義理の母親を大切に思っていたらしいので、その気持ちを汲んでいるらしい。
(私なら、昔虐めてきた人のことは許せないかも)
恭司は器が広いのだろう。
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