【R18】冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい

おうぎまちこ(あきたこまち)

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後日談 クリスマス〜日本とドイツ〜

3-1 ドイツ

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 翌年。
 美桜と恭司はドイツでクリスマスを迎えていた。
 人がとても多いので、少しだけ離れた石畳の上で、会場を見守っていた。
 恭司がベビーカーのハンドルを把持していて、シートの上では生まれたばかりの子どもがスヤスヤ眠っている。近くで黒猫ミオが枯葉を踏んで遊んでいた。
 
(恭司さんが言ってた通り、男の子だった)

 どうして分かったのかと以前尋ねてみたら、恭司から返事があった。
 曰く――。

『本能的に美桜の取り合いになりそうだなって思ったんだよ』

 ――らしい。

(恭司さんの野生の勘、恐るべし)

 キラキラと装飾されたツリーの下へ向かう。
 意外と人が少なくて穴場のようだ。

「クリスマスマーケットは今年も大盛況ですね」

「ああ、そうだな。こいつも誰に似たんだか、ぐうたらしてるな。起きたらツリーを見せてやりたいがな」

 恭司が我が子のことを眺めた。
 今まで見た中でも穏やかで優しい笑顔で、見ている美桜まで嬉しくなった。

「ぐうたらって、赤ちゃんは眠るのが仕事ですよ」

「それもそうだな」

 それにしたって……。

(恭司さんがだいぶ子煩悩ですごいことになってる)

 部屋の中がベビーグッズで溢れかえっている。
 そもそも動物好きで世話好きの恭司だったので、ものすごく子どものことも可愛がってくれていた。

「美桜、行こうか」

 そうして、二人は少しだけ喧騒から離れた。
 初めて出会った橋の元へと向かう。
 河の流れは穏やかで、時折人々とすれ違った。
 橋から遠くを見つめると、クリスマスのために装飾されたハイデルベルグ城が目に入った。
 実は美桜が妊娠していたので、結婚式はまだしていない。
 そこで、出産後の来年春にハイデルベルグ城で挙式することになったのだ。

『お姫様と騎士が好きなら、古城でちょうど良いんじゃないか?』

 恭司の学生時代の友人たちも呼びやすいからと、とんとん拍子で決まったのだった。

(お父さんとお母さんも、あんなに仲が悪かったのに、孫の顔を見たらすっかり仲良くなったから良かったかな?)

 美桜の両親も楽しそうだ。

(佳代ちゃんも新宮社長と一緒にドイツに来てくれるらしいし)

 破談になってはずの佳代と順一だったが、どうやら婚約関係が復活したらしい。

(恭司さん、恭司さんのお父さんと義理のお母さんも呼んだらしいし……)

『過去のことはどうしようもないだろう? 一応、実の母親から、妹分の面倒もって言われてるからな』

 思うところはあるようだが、恭司の母親が恭司の義理の母親を大切に思っていたらしいので、その気持ちを汲んでいるらしい。

(私なら、昔虐めてきた人のことは許せないかも)

 恭司は器が広いのだろう。
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