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後日談 クリスマス〜日本とドイツ〜
3-2 /恭司side
しおりを挟む広大な河を背景に、恭司が美桜のことを見つめていた。
「ほら、クリスマスの贈り物だ」
そうして、恭司がコートのポケットから黒い箱を取り出した。
中に入っていたのは……。
「可愛い……! イヤリングですね!」
小粒のダイヤが煌めく愛らしいイヤリングだった。
「今年も首輪は買いそびれたな」
恭司が冗談を言いながら、そっと美桜の耳朶にイヤリングをつけてくれた。
「恭司さん、ありがとうございます」
美桜が笑っていると、恭司の指が伸びてくる。
そうして、彼女の黒髪を耳にかけてきた。
「美桜、あんたのいう幸せな家庭とやらを俺は目指しているが、どうだ? ちゃんとあんたの理想に近づけてるか?」
思いがけない問いかけだった。
美桜は首を横に振った。
「もうなってますよ」
「ん?」
美桜は恭司の目を見つめると断言した。
「恭司さん、私も赤ちゃんも恭司さんも、三人で幸せな家庭をもう築けてます」
「そうか、だったら安心だな」
ちょうど風が吹いて、恭司のサラサラの黒髪を揺らす。
ベビーカーで眠る我が子がむにゃむにゃと声を出した。
「ああ、おいで」
美桜が赤ん坊を抱き抱えると、あやしはじめる。
黒猫ミオがにゃあと鳴いた。
***
恭司の瞳が川面の光を反射する。
美桜が赤ん坊をあやしながら微笑みかけた。
「私と恭司さんのところに生まれてきてくれてありがとう」
慈愛に満ちた聖母のようだ。
(ああ、そういやあ……)
出会った当初、美桜が黒猫ミオを抱き抱える姿を見て――赤ん坊を抱きしめている錯覚を覚えたことを思い出した。
自分自身が抱いた想像通り――いいや、想像以上に理想の妻として、恭司の瞳に美桜が映った。
そうして――。
唐突に抱きしめたい衝動に駆られ、恭司は赤ん坊ごと美桜のことを抱きしめた。
「わわ、恭司さん、どうなさったんですか?」
「ああ、いや、ついな」
美桜と赤ん坊は――抱きしめると甘いミルクの香りがして心地が良かった。
幸せな家族なんて経験したことがなくて、子どものことを愛せるかどうかわからないと思っていた。
だけれど、愛おしい美桜がお腹を痛めて産んでくれた子どもを愛せないはずはなかった。
ちゃんとした父親になれているかは分からないが、彼女のおかげで着実に幸せな家庭の父親の道を歩めている気がしている。
少しだけ言葉にするのが苦手だから、伝えたい言葉を選んで――最愛の妻に愛の言葉を囁く。
「美桜、俺に新しい家族を――幸せな家庭をありがとう。愛している。未来永劫、俺にはあんただけだ」
「恭司さんこそ、私に新しい家族と幸せな家庭をありがとうございます。私も愛しています。ずっとずっと貴方だけです」
恭司と美桜の二人は永遠の愛を再び誓い合った。
クリスマスのイルミネーションが輝く河沿い。
幸せな家庭に憧れた二人は、初めて出会ったこの場所で、一年の月日を経て――子どもと飼い猫と一緒に幸せな家族になれたのだった。
(後日談おわり)
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きよぴかさん、美桜は恭司と出会ってどんどん強くなりました(*^^*)美桜パパは行き過ぎ感があります💦恭司は酔っ払っている場合では……(作者の性癖でぐだつかされている)ということで続きをお待ち下さいませ✨
きよぴかさん、予定通りなんですけど、やや拗らせすぎたかもしれないと作者も思ったり😂関係もだけど恭司が拗らせてる😂美桜はわりと気にしてない感じが✨すっきり終わるように最後まで駆け抜けますね😊✨ご感想ありがとうございます✨
金浦桃多さん、恭司はミオに対して色々と既視感を覚えて拾っています。
あの朝のすれ違いは――27話更新した今もいまだに解けて……(笑)
いつもご感想ありがとうございます♪