【R18】犬猿の仲の幼馴染は嘘の婚約者

おうぎまちこ(あきたこまち)

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ハネムーン後の物語「隠し子騒動?」

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 翌朝。
 ベッドの上で目を覚ました。

「おはよう、ルイーズ」

「おはよう、ギル……」

 昔は私の方が早起きだったのに、最近はすっかりギルフォードの方が早起きである。

(学生時代以上に、体力が有り余っているわね……)

 まだ身体は気怠いが、彼の方はといえば、すっきりと爽やかな表情を浮かべている。
 彼が優しく私の髪を梳いてくると、とっても幸せで、まだ夢見心地だった。
 今日は仕事も休みだし、のんびりとした朝を迎えることができそうだ。

「ルイーズ、どうだ、具合は悪くないか?」

「ええっと、そうね、媚薬の時のように、身体がおかしくはない気がする」

「そうか、だったら良かった」

 そういうと、彼は私の額にちゅっと口づけを落としてくる。
 ふわふわとホイップクリームのような甘いキスの嵐に、心が蕩けていきそうだ。
 ふと、脳裏に昨日の母子の姿が浮かぶ。

「ギルには私だけだって言われてすごく嬉しい」

「そうか、それなら毎日でも言ってやるよ」

 そうして、しばらく彼と口づけを交わした。

「それにしても……気になるわね」

「何がだ?」

「あの子はいったい……?」

「あの子?」

「ええ、実はね……」

 ギルフォードに向かって、昨日の出来事を語り掛けたのだった。



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