【R18】突然すみません。片思い中の騎士様から惚れ薬を頼まれた魔術師令嬢です。良ければ皆さん、誰に使用するか教えていただけないでしょうか？

本編

14※

　ベッドの上、アーサー兄さまに押し倒されてしまった。
　彼の片手には惚れ薬の入った小瓶。
　いつものように髪を撫でられているはずなのに、なんだか手つきがいつもと違って誘惑でもされているようだった。

「あっ……」

　唐突にアーサー兄さまから寝間着の上から羽織っていたローブを剥ぎ取られると、銀灰色の髪がベッドの上に零れ落ちる。
　長い指で鎖骨を何度も撫ぜられると段々身体が火照ってきた。

「ケンダルにおかしなことをされてしまったのはショックだったが、今から俺がお前の全てを塗り替えてみせるよ……」

「ケンダル様？　いったい何を……あっ……」

　首元に顔を埋められたかと思うと、首筋を分厚い舌で舐められ、ゾクゾクとした感覚が背筋を駆けのぼった。

「んんっ……」

「は……さすがに肌を舐められたことはないだろう？」

　肌の敏感なところで囁かれるとピクンと身体が跳ね上がった。

（確か犬型の魔獣にぺろぺろされたことがあるわ……）

「舐められたことは、ありますが……」

「なんだと……」

　アーサー兄さまは翠玉の瞳をこぼれんばかりに見開いていた。

「アーサー兄さま……きゃあっ……」

　今度は首筋の肌をきつく吸われてしまう。
　唇の粘膜が触れてくるのが気持ちが良くて、ついつい腰をよがらせてしまった。

「んんっ……」

「俺の可愛いリーリアが……」

「あっ……」

　ふるりと零れた乳房の先端をしばらくの間、相手の優美な手つきで弄られる。
　綺麗な唇で食まれると、しばらくの間しゃぶられる。
　視線を移せば、兄さまが舌先をチロチロ舐める姿が目に入ってきて、恥ずかしくておかしくなりそうだ。
　あげく、相手の視線と出会うと気恥ずかしく仕方がない。

「あっ、ひゃあっ、あっ……」

　先端が相手の唾液でぐっしょりと濡れてしまう。

「綺麗だ……」

「ふあっ……ああっ……」

　抵抗したいけれども、片思い中の相手から与えられる快楽に、どうしても流されてしまう。
　このままいっそ流されてしまいたいが――

（ダメよ、リーリア……せっかく兄と妹のような関係を築きあげてきたのに……）

　失恋した後もこれまでのようにせめて兄妹のように過ごしたい。

「すまない、俺としたことがケンダルに色々されたのかと思うと悔しくて我慢ができなかった……」

　さっきからやけにケンダル様の話をしているのも引っかかる。

「……好きでもない男に触れられるのも不快だっただろう。ここから先はちゃんと薬が効いてからだ。さあ、小瓶を使おう……」

　そうして、アーサー兄さまが小瓶の蓋に手をかけようとする。