【R18】突然すみません。片思い中の騎士様から惚れ薬を頼まれた魔術師令嬢です。良ければ皆さん、誰に使用するか教えていただけないでしょうか？

後日談

10※

　そうして、彼は腰を揺り動かしはじめる。
　先ほどまでと違って繋がりあって上下に跳ねる。

「ふあっ、ああっ、あっ、ああっ……」

　ぱしゃぱしゃと身体が動くたびに、快感が全身を駆け抜けていく。
　熱塊はどんどん膨張していき肉壁を拡げていく。

「ふあっ、ああっ、お腹の中、アーサー兄さまでいっぱい……」

「ああ、リーリア、俺もそろそろだ……」

　二人の呼吸がどんどん促迫していく。
　ただでさえ熱い室内に熱気がますますこもる。
　ばしゃばしゃと湯面が激しく波立った。
　肉壁の中で熱棒が律動をはじめる。
　そうして――

「ああっ……――！」

「リーリア……」

　二人して湯船の中で果てる。
　風呂の中でも分かるぐらいに、下腹がより一層熱くなる。
　相手の精に充たされると同時に、幸福感で満ちていく。
　ズルリと相手が抜け出すと、二人して愛し合った跡が流れてく。
　三度果ててぐったりした私の身体をアーサー兄さまが抱き寄せた。

「すまない、リーリア、子どもの時みたいに、楽しい水遊びのようにはいかなかった……」

「いいえ……アーサー兄さま……」

　そうして、二人して荒い呼吸を整える、
　逞しい彼の身体にそっと身を委ねると、ますます幸せだった。
　その時、アーサー兄さまが耳元で囁いてきた。

「リーリア」

　その声音は、まるで懺悔するかのようで、びくりと体が震える。

「リーリア、フープ侯爵の件でこちらに走ってきている時、お前に何かあったらと心配になったよ……
俺にも魔術の才能があれば、瞬時に飛んでいけたのかと……自分に魔力がないことを思い出してしまった……」

「そもそも……転移の魔術を使える人はこの世にほとんどいません。お兄様だって知っているでしょう
？」

「それは知っているが、な……」

　アーサー兄さまは少しだけ寂しそうに微笑んだ。

「フープは……あいつは昔っからお前にちょっかいばかり掛けてきていたからな……もしやと思ったが案の定だった……」

「そういえば、フープ侯爵は確かにおかしなことを話していた気がします……」

　昔から好きだったとかなんとか……

「フープ侯爵は魔力持ちではあったが魔術師としては大成できず、ああいう奇抜な行動ばかりしでかすようになっていたんだよ、俺に対しても逆恨みのような言動が続いた」

　アーサー兄さまが少しだけ寂しそうに微笑んだ。

「多少は魔力を持っていたフープ侯爵だが、それ以上は鍛錬に励むではなくくすぶって過ごして、親の威光で偉そうにして……最終的には犯罪行為に及んだ。そうでないと社会との接点がなかったんだろう……」

「アーサー兄さまは優しすぎます。犯罪者のこともかばうのですね……」

「ああ、一歩間違えたら、俺もあいつみたいになっていたかもしれないなと思ってな」

「え？」