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後日談
後日談4 夫は妻の子どもがほしい(前編)⑤※
しおりを挟む寝室に戻り、フィオーレはさっそくドレスをいくつか、クローゼットから取り出した。
カエルラ達が手入れをしてくれていたのだろう、ドレスは綺麗なままだった。
夫に退出するようにお願いしたのだが――。
「着替えを見なきゃいいんだろうがよ? なんで裸を見慣れてんのに、着替えを見られたくないのか、全然意味が分かんねぇ」
「デュラン様は、女心を分かってないです――」
「ああ、はいはい、見なきゃいいんだろうが――ほら、さっさと着替えろ」
仮面をはずしてベッドに腰かけるデュランダルが、やれやれと言った調子で窓の方へと視線をやった。
鏡の前に立つフィオーレは、急いで夫から借りた衣服を脱ぎ、淡いピンクのドレスに袖を通す。
(は――! これは――!)
「デュランダル様……それが――見てください――!」
「ああ? さっき見るなって言ってたのに、もう見て良いのかよ――?」
(まさかだった……!)
なんと、デュランダルと会っていない間に、フィオーレの胸が大きくなっていて、ドレスが入らなくなっていたのだ。
ふふふ、とドレスを途中まで着たフィオーレは微笑む。
(幼い女の子に間違えられてたけど、デュランダル様の言う通り、来ていた洋服が大きかったから、子どもに見えただけね――)
彼女がにこにこしていると――。
「ああ? まあ、確かに、持てるようにはなってるからな――」
「ひゃっ――!」
いつの間にか背後に迫っていたデュランダルから後ろ手に乳房を持ち上げられ、フィオーレは小さな悲鳴をあげる。
「デュランダル様、いやらしい手つきで触って来ないでください――! ……ひゃぁっ……!」
夫の手が、ゆっくり妻の膨らみの形を変え始めた。
「別に減るもんでもねぇだろうが――お前も、なんかドレス着ないで、にやにやしてただけだし――ああ、しかし触ってたら変な気分になってきた」
「えええっ――!? ひゃっ、はぅっ……あっ……」
上半身裸のフィオーレはデュランダルの胸に引き寄せられる。
彼女の耳元で、彼は囁きはじめた。
「ああ、ほら、フィオ――お前が可愛い声出すのが悪ぃ――」
「そんな……はぅっ……は……あんっ……」
ゆっくり胸をもみしだかれ、フィオーレはあられもない声を上げる。
突起をデュランダルにきゅっと摘ままれ、彼女は小鳥のような嬌声をあげた。
「は……デュランさまぁ……」
胸に刺激を与えられ、フィオーレの脚ががくがく震えはじめる。
「この一年で、めちゃめちゃ、感度上がってんじゃねぇか――ほら、フィオ――自分で鏡で見てみろよ――」
以前は、彼の大きな手にすっぽり覆われていた白い膨らみが、今は彼の指の隙間からはみだしていた。
彼の淫らな手つきを見ていると、彼女の頬にさっと朱が差す。
途中まで身に着けていたドレスが、足元に落ちていき、いよいよフィオーレは裸になってしまった。
「はぅ……デュラン……あっ……あ……」
硬くなった突起を、彼の長い指が弾き、びくんと身体が大きく跳ねる。
「ああ、もうこんなに熟れちまって――本当、前はあんなにガキだったのに、だいぶ大人の女になりやがって――」
そういうと彼は、妻の耳介をゆっくりとなめる。
「ひゃっ……あっ……」
フィオーレが一際大きな声を出しかけた、その時――。
「あ、カリバーン君――」
その時、デュランダルが開放していた窓の下方から、女性の声が聴こえる。
フィオーレは正気に返った。
「デュラン様……! 窓が開いて――ひゃんっ……!」
だけど、夫は手を休めてはくれない。
彼女の腰に、硬いものが当たった。
「もう、限界だ――窓を閉めにいく余裕がねぇ――」
「ええっ……! そんな……ひぅっ……」
彼の猛りを腰にこすりつけられ、ぞくぞくとした感覚が全身に走る。
「デュ……んんっ……」
「フィオ――」
デュランダルは、フィオーレの首筋を吸い上げる。もちろん、胸に当てた手の動きはやめない。
(もう、こんなになったデュランダル様は止められない気がする――)
覚悟を決めたフィオーレは、口をきゅっと結んで、愛撫に集中してる夫を窓の方へと誘導することに決めたのだった――。
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