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イタズラ続出
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翌日、元が渉に近寄り、
「松田さん、おはようございます」
挨拶した。渉は
「ああ。今日もおそらく干支は動くぞ」
そう言うと元は
「はい、絶対捕まえましょう」
了解した途端、署内放送が流れた。
『南区の詠利美術館で干支が出現しました』
渉は立ち上がり、
「来い神谷、俺の車で行くぞ」
そう言って元は
「え、は、はい!」
戸惑いながら言い、駐車場に向かった。
2人で車に乗り、現場に向かう最中、元が
「そういえば、放送では干支が出現って
言ってるのに実際に行くといませんよね?」
疑問を聞くと、渉は
「干支出現は、十二支のイタズラの目撃合図だ」
そう教えた。そのまま事件について話しながら
現場に着いた。2人は車から降りて美術館前の
警察たちに話を聞いて館内に入り、遺体のある3階
に向かった。3階は最も高そうな美術品ばかりが
飾られていて奥の大部屋に進んで扉を開けると
冷気が身体中に当たり、中央には
真っ白な人型の彫刻が飾られていた。
彫刻は、手の平を合わせて互い拳を握りしめて
正座をして神に祈るようなポーズをしていて、
元は
「遺体なんて、どこにも無いですねー」
そう言うと渉は
「お前、あれ見てどう思う」
人型彫刻の作品を見ながら聞いた。元は
「俺は美術品とかよく分かんないですけど
良く出来てると思います。でも、こんな大部屋の
中央に置くのか?」
そう言い、渉は
「....あれは美術品なんかじゃない」
険しい表情で言うと元は
「え?」
一言発して渉は
「あれは.......遺体だ」
作品を睨みながら言った。元は理解できず、
「あれが遺体って何言ってるんですか」
半笑いで聞くと渉は話し出した。
「あれは、牛の殺し方だ」
「彫刻がですか?」
「お前、この部屋に入って何か思わなかったか?」
「そういえば、何か、寒かった....です」
「逸話では、牛は努力家。人を殺した後に
拉致して遺体を牛乳漬けでコーティングをして
固めてるんだ」
それを聞いた元は
「じゃぁ、まさか....あれは.......」
信じられないと思う表情で言い、渉は
「そして美術館に運んだ後は牛乳が剥がれない
ように冷房で部屋中を冷やす」
牛の殺人法を話した。元は恐る恐る口を開いた。
「そんな事を人が?、仮にも干支たちは俺たちと
同じ人間ですよ」
「あいつらに、そんな概念通じねぇよ。イタズラ
だけに執着した悪人だから」
「....こんなの.....人のやる事じゃない」
元は絶望しながら呟いた。
その後、遺体処理班が彫刻にされた遺体の
固まった牛乳を剥がして渉が確認すると頬に“丑”の
印があった。渉は
(毎度毎度、わざわざ拉致して3日間も牛乳牢獄に
閉じ込めやがって。
逸話通りの努力家で反吐が出る)
怒りの思いだった。
そして2人は署に戻り、元は部署に行き、
考え込んでいた。渉が
「どうした神谷」
そう言うと元は
「ここまでしてくるなんて。俺、信じられなくて。
あんなのもう.....」
悔やみながら言い、渉は
「お前、俺に言ったよな?。犯人を捕まえるために
刑事になったって」
元が言った言葉を言うと元は
「....はい」
一言発して頷いた。渉は
「だったら耐えろ。どんなに辛い現場でも無残な
遺体でも俺たち刑事は耐えて犯人を捕まえる事を
考えるんだよ」
説教すると元は
「.....松田さん。....はい!、俺は松田さんと一緒に
全ての干支を捕まえます」
意気込むと渉は
「だけど、足引っ張るなよ」
あの時の言葉を言った。
そして署内放送が流れた。
『西区1丁目でビルの崩壊』
放送を聞いた渉は部署を飛び出して駐車場に向かい、
元も渉の跡を追った。現場に着くと
ビルが崩壊して工事現場の人たちが大勢亡くなって いた。元は
「遅かった....」
悔やんで渉の言葉を思い出し、
「松田さん」
名を呼ぶと渉は怒りの表情をしていた。元は
「松田、さん?」
疑問口調で言うと渉は
「....虎」
重い怒声で呟いた。元は
「どうしたんですか、松田さん」
そう言うと渉は
「いや、何でもない」
何かを隠すように言った。元は
(何か、隠してる?)
そう思いつつ、ビルの周辺を調べたが、印は
見つからず、元は
「今回は、干支は関係してないか」
独り言を言うと渉が背後から話しかけた。
「いや、今回も干支のイタズラだ」
「でも干支の印が見つかりませんよ」
「この後、見つかる」
「どうゆう事ですか?」
「虎はな、自分の縄張りがあるんだ。テリトリーに
入った侵入者は容赦無く食い殺される。
建設予定の場所は縄張りと呼ばれるから
干支の虎は、その場所に特殊爆弾を仕掛ける
そして時間になると核を潰して崩壊させる」
「それが、虎の.....やり方」
「どんな物体にも核はある。虎は、ちょうど核の
真下に爆弾を仕掛けるから爆破威力が弱くても
崩壊させて大勢を殺す」
「でも、今回も虎の仕業だったって断言は
出来ないと思いますけど」
「虎は建設中に見かける注意呼び掛けの看板に
印をつけてる」
「看板に?」
「今は、ビルの下敷きになってるけど後から
見つけて取り出す」
2人が話してる間に他の刑事や遺体処理班が
来ていた。そして遺体は回収されて看板も
見つかり、確かに“寅”の印があった。
その後、2人は署に戻ろうとした時、無線に
連絡がきた。
『南区3丁目で干支が出現しました』
すぐに向かい、現場を確認した。遺体は
全皮膚が剥がされていて蛇の殺人だと分かった。
元は
「この殺し方、あの時の...」
そう言い、渉は
「何度見ても痛々しい殺害法だな」
目を反らしながら言った。その後、遺体処理班が
遺体を回収して2人が車に乗ろうとした時、
「松田ぁ!」
名を呼ぶ声が聞こえて渉は振り返った。声の方向を
見ると茶髪パーマの男性刑事がいて、渉は
「達貴さん」
そう言うと男性刑事は近寄り、話しかけてきた。
「久しぶりだな」
「はい。達貴さんも、まだこの事件を?」
「まあな」
2人で話してると元が
「松田さん、この人は?」
そう聞くと渉は
「この人は、平野 達貴(ひらのたつき)さん。
党情警察の優秀な刑事だ」
元に教えて、達貴は
「松田、そいつ誰だ?」
質問すると渉は答えた。
「新人の神谷です」
「もしかして新しい相棒か?」
「いえ、違います。俺の相棒は、和紀だけです」
「松田....お前」
達貴は辛そうに言った。元は
(和紀って誰だ?)
そう思うと渉は
「じゃぁ、失礼します」
一言伝えて車に乗り、達貴は
「ああ。」
暗い表情で言い、車に乗った。元も渉の車に乗り、
署に戻ってると元は
「松田さん」
名を呼び、渉は
「何だ」
素っ気なく答えて、元は
「平野さんとは、どういった仲なんですか?」
質問して渉は
「あの人は信頼できる先輩だ」
そう言うと元は再び質問した。
「どこで知り合ったんですか?」
「2年前、十二支のイタズラを調査してた時に
知り合った」
「そうだったんですか」
それから沈黙が続いて、元が
「和紀さん、って....誰ですか?」
恐る恐る聞いたが、渉は無視して黙っていた。
そして署に戻り、渉は仮眠室に入って
自分の私物を漁って1枚の写真を見つけて
悲しい表情で眺めて
「和紀.....ごめんな」
申し訳なさそうに呟いた。写真には、渉と茶髪の
男性刑事が笑顔で肩を組んで写っていた。
その日の勤務時間は終わり、刑事たちは自宅に
帰って行った。
翌日、渉は早めに出勤した。そして“十二支の
イタズラ”を調べていると署内放送が流れた。
『北区1丁目で干支が出現しました』
元が来ていなかったが、渉は駐車場に向かい、
車に乗って1人で現場に行った。現場には
1台の車が電柱にぶつかって事故を起こしていた。
車の前方は潰れて破損していて、運転手は
割れたフロントガラスが顔や首に刺さり、出血死
していて渉は車の扉の“辰”印に気づいて
(竜か。過去にもあったが、エンジンルームに
小銭を仕組んでエンジントラブルと不具合を
起こさせたか)
推理していると他の刑事たちや遺体処理班がきて
調査を始めた。その間に元から電話が
掛かってきて着信に出ると元が聞いてきた。
『松田さん、今どこですか?』
「現場だ。お前は署で待機しとけ」
『でも、干支なんですよね?、俺も行きます!』
「もう現場は俺が確認....」
そう言いかけて車の速すぎる走行音が聞こえて、
左を見ると大型トラックが勢い良く突っ込んで
きていた。渉は
「嘘だろ」
焦り呟いて
「全員、ここから離れろーー!!」
全力で叫び、道端に全速力で走って
刑事たちや遺体処理班は渉の声に気づいたが、
逃げるのに遅れて轢き殺された。それでも
トラックは停まらずに進んで渉の車も潰して
その先の建物に激突した後、ガソリンが漏れて
周辺を道連れに爆発した。
電話の奥では、
『松田さん!?、何があったんですか!?、
応答してください!、松田さん!!』
元が全力で呼びかけていた。渉は
「トラックが....突っ込んで.....大勢の人が
巻き込まれた、救急車を呼んでくれ!」
怒りの表情と震える声で頼んで、元は
「わ、分かりました!」
了解した。渉は爆発したトラックを眺めて背後の
トランク部分に“亥”の印があって
「....猪か」
そう呟いてトラックがきた方向を見ると上下黒服で
猪の仮面マスクを被った人物が渉を見ていた。
渉は目を見開いて
「嘘....だろ」
怒りの表情で驚いて呟くと猪マスクの人物は
右方向に走り出した。渉は
「逃さねぇ!」
そう言い、全速力で追いかけたが、速すぎて
見失った。渉は
「クソッ!、猪だからって速すぎだろ」
悔しそうに言った。
その後、救急隊がきて状態確認したが、手足の骨が
砕けていたり、内臓器が飛び出てたり、肉片が
エグれて散らばってて辺り一面血の海で
全員手遅れだと判断して救えなかった。渉は
歩いて署まで帰った。部署に戻ると、元が
「松田さん」
名を呼んで近寄り、
「大丈夫でしたか?、何があったんですか」
質問してきて渉は
「竜と猪に....やられた」
暗い表情で言い、自分の席に座って顔を伏せた。
元は自分の机に入れた資料を見て
(車の内部を細工してエンジンを乗っ取る殺人法。
ブレーキ機能を奪って速度を増加させて
猪突猛進をイメージした殺し方)
声に出さずに、心で読み上げて
「これが.....猪のやり方....」
怒り声で呟いた。それから翌日の情報で
猪により、党情警察の刑事が16名と遺体処理班
19名亡くなった事が判明した。
党情警察、渉と元も“十二支のイタズラ”解決を
目指して今まで以上に
全力で調査を進めると警察魂に誓った。
「松田さん、おはようございます」
挨拶した。渉は
「ああ。今日もおそらく干支は動くぞ」
そう言うと元は
「はい、絶対捕まえましょう」
了解した途端、署内放送が流れた。
『南区の詠利美術館で干支が出現しました』
渉は立ち上がり、
「来い神谷、俺の車で行くぞ」
そう言って元は
「え、は、はい!」
戸惑いながら言い、駐車場に向かった。
2人で車に乗り、現場に向かう最中、元が
「そういえば、放送では干支が出現って
言ってるのに実際に行くといませんよね?」
疑問を聞くと、渉は
「干支出現は、十二支のイタズラの目撃合図だ」
そう教えた。そのまま事件について話しながら
現場に着いた。2人は車から降りて美術館前の
警察たちに話を聞いて館内に入り、遺体のある3階
に向かった。3階は最も高そうな美術品ばかりが
飾られていて奥の大部屋に進んで扉を開けると
冷気が身体中に当たり、中央には
真っ白な人型の彫刻が飾られていた。
彫刻は、手の平を合わせて互い拳を握りしめて
正座をして神に祈るようなポーズをしていて、
元は
「遺体なんて、どこにも無いですねー」
そう言うと渉は
「お前、あれ見てどう思う」
人型彫刻の作品を見ながら聞いた。元は
「俺は美術品とかよく分かんないですけど
良く出来てると思います。でも、こんな大部屋の
中央に置くのか?」
そう言い、渉は
「....あれは美術品なんかじゃない」
険しい表情で言うと元は
「え?」
一言発して渉は
「あれは.......遺体だ」
作品を睨みながら言った。元は理解できず、
「あれが遺体って何言ってるんですか」
半笑いで聞くと渉は話し出した。
「あれは、牛の殺し方だ」
「彫刻がですか?」
「お前、この部屋に入って何か思わなかったか?」
「そういえば、何か、寒かった....です」
「逸話では、牛は努力家。人を殺した後に
拉致して遺体を牛乳漬けでコーティングをして
固めてるんだ」
それを聞いた元は
「じゃぁ、まさか....あれは.......」
信じられないと思う表情で言い、渉は
「そして美術館に運んだ後は牛乳が剥がれない
ように冷房で部屋中を冷やす」
牛の殺人法を話した。元は恐る恐る口を開いた。
「そんな事を人が?、仮にも干支たちは俺たちと
同じ人間ですよ」
「あいつらに、そんな概念通じねぇよ。イタズラ
だけに執着した悪人だから」
「....こんなの.....人のやる事じゃない」
元は絶望しながら呟いた。
その後、遺体処理班が彫刻にされた遺体の
固まった牛乳を剥がして渉が確認すると頬に“丑”の
印があった。渉は
(毎度毎度、わざわざ拉致して3日間も牛乳牢獄に
閉じ込めやがって。
逸話通りの努力家で反吐が出る)
怒りの思いだった。
そして2人は署に戻り、元は部署に行き、
考え込んでいた。渉が
「どうした神谷」
そう言うと元は
「ここまでしてくるなんて。俺、信じられなくて。
あんなのもう.....」
悔やみながら言い、渉は
「お前、俺に言ったよな?。犯人を捕まえるために
刑事になったって」
元が言った言葉を言うと元は
「....はい」
一言発して頷いた。渉は
「だったら耐えろ。どんなに辛い現場でも無残な
遺体でも俺たち刑事は耐えて犯人を捕まえる事を
考えるんだよ」
説教すると元は
「.....松田さん。....はい!、俺は松田さんと一緒に
全ての干支を捕まえます」
意気込むと渉は
「だけど、足引っ張るなよ」
あの時の言葉を言った。
そして署内放送が流れた。
『西区1丁目でビルの崩壊』
放送を聞いた渉は部署を飛び出して駐車場に向かい、
元も渉の跡を追った。現場に着くと
ビルが崩壊して工事現場の人たちが大勢亡くなって いた。元は
「遅かった....」
悔やんで渉の言葉を思い出し、
「松田さん」
名を呼ぶと渉は怒りの表情をしていた。元は
「松田、さん?」
疑問口調で言うと渉は
「....虎」
重い怒声で呟いた。元は
「どうしたんですか、松田さん」
そう言うと渉は
「いや、何でもない」
何かを隠すように言った。元は
(何か、隠してる?)
そう思いつつ、ビルの周辺を調べたが、印は
見つからず、元は
「今回は、干支は関係してないか」
独り言を言うと渉が背後から話しかけた。
「いや、今回も干支のイタズラだ」
「でも干支の印が見つかりませんよ」
「この後、見つかる」
「どうゆう事ですか?」
「虎はな、自分の縄張りがあるんだ。テリトリーに
入った侵入者は容赦無く食い殺される。
建設予定の場所は縄張りと呼ばれるから
干支の虎は、その場所に特殊爆弾を仕掛ける
そして時間になると核を潰して崩壊させる」
「それが、虎の.....やり方」
「どんな物体にも核はある。虎は、ちょうど核の
真下に爆弾を仕掛けるから爆破威力が弱くても
崩壊させて大勢を殺す」
「でも、今回も虎の仕業だったって断言は
出来ないと思いますけど」
「虎は建設中に見かける注意呼び掛けの看板に
印をつけてる」
「看板に?」
「今は、ビルの下敷きになってるけど後から
見つけて取り出す」
2人が話してる間に他の刑事や遺体処理班が
来ていた。そして遺体は回収されて看板も
見つかり、確かに“寅”の印があった。
その後、2人は署に戻ろうとした時、無線に
連絡がきた。
『南区3丁目で干支が出現しました』
すぐに向かい、現場を確認した。遺体は
全皮膚が剥がされていて蛇の殺人だと分かった。
元は
「この殺し方、あの時の...」
そう言い、渉は
「何度見ても痛々しい殺害法だな」
目を反らしながら言った。その後、遺体処理班が
遺体を回収して2人が車に乗ろうとした時、
「松田ぁ!」
名を呼ぶ声が聞こえて渉は振り返った。声の方向を
見ると茶髪パーマの男性刑事がいて、渉は
「達貴さん」
そう言うと男性刑事は近寄り、話しかけてきた。
「久しぶりだな」
「はい。達貴さんも、まだこの事件を?」
「まあな」
2人で話してると元が
「松田さん、この人は?」
そう聞くと渉は
「この人は、平野 達貴(ひらのたつき)さん。
党情警察の優秀な刑事だ」
元に教えて、達貴は
「松田、そいつ誰だ?」
質問すると渉は答えた。
「新人の神谷です」
「もしかして新しい相棒か?」
「いえ、違います。俺の相棒は、和紀だけです」
「松田....お前」
達貴は辛そうに言った。元は
(和紀って誰だ?)
そう思うと渉は
「じゃぁ、失礼します」
一言伝えて車に乗り、達貴は
「ああ。」
暗い表情で言い、車に乗った。元も渉の車に乗り、
署に戻ってると元は
「松田さん」
名を呼び、渉は
「何だ」
素っ気なく答えて、元は
「平野さんとは、どういった仲なんですか?」
質問して渉は
「あの人は信頼できる先輩だ」
そう言うと元は再び質問した。
「どこで知り合ったんですか?」
「2年前、十二支のイタズラを調査してた時に
知り合った」
「そうだったんですか」
それから沈黙が続いて、元が
「和紀さん、って....誰ですか?」
恐る恐る聞いたが、渉は無視して黙っていた。
そして署に戻り、渉は仮眠室に入って
自分の私物を漁って1枚の写真を見つけて
悲しい表情で眺めて
「和紀.....ごめんな」
申し訳なさそうに呟いた。写真には、渉と茶髪の
男性刑事が笑顔で肩を組んで写っていた。
その日の勤務時間は終わり、刑事たちは自宅に
帰って行った。
翌日、渉は早めに出勤した。そして“十二支の
イタズラ”を調べていると署内放送が流れた。
『北区1丁目で干支が出現しました』
元が来ていなかったが、渉は駐車場に向かい、
車に乗って1人で現場に行った。現場には
1台の車が電柱にぶつかって事故を起こしていた。
車の前方は潰れて破損していて、運転手は
割れたフロントガラスが顔や首に刺さり、出血死
していて渉は車の扉の“辰”印に気づいて
(竜か。過去にもあったが、エンジンルームに
小銭を仕組んでエンジントラブルと不具合を
起こさせたか)
推理していると他の刑事たちや遺体処理班がきて
調査を始めた。その間に元から電話が
掛かってきて着信に出ると元が聞いてきた。
『松田さん、今どこですか?』
「現場だ。お前は署で待機しとけ」
『でも、干支なんですよね?、俺も行きます!』
「もう現場は俺が確認....」
そう言いかけて車の速すぎる走行音が聞こえて、
左を見ると大型トラックが勢い良く突っ込んで
きていた。渉は
「嘘だろ」
焦り呟いて
「全員、ここから離れろーー!!」
全力で叫び、道端に全速力で走って
刑事たちや遺体処理班は渉の声に気づいたが、
逃げるのに遅れて轢き殺された。それでも
トラックは停まらずに進んで渉の車も潰して
その先の建物に激突した後、ガソリンが漏れて
周辺を道連れに爆発した。
電話の奥では、
『松田さん!?、何があったんですか!?、
応答してください!、松田さん!!』
元が全力で呼びかけていた。渉は
「トラックが....突っ込んで.....大勢の人が
巻き込まれた、救急車を呼んでくれ!」
怒りの表情と震える声で頼んで、元は
「わ、分かりました!」
了解した。渉は爆発したトラックを眺めて背後の
トランク部分に“亥”の印があって
「....猪か」
そう呟いてトラックがきた方向を見ると上下黒服で
猪の仮面マスクを被った人物が渉を見ていた。
渉は目を見開いて
「嘘....だろ」
怒りの表情で驚いて呟くと猪マスクの人物は
右方向に走り出した。渉は
「逃さねぇ!」
そう言い、全速力で追いかけたが、速すぎて
見失った。渉は
「クソッ!、猪だからって速すぎだろ」
悔しそうに言った。
その後、救急隊がきて状態確認したが、手足の骨が
砕けていたり、内臓器が飛び出てたり、肉片が
エグれて散らばってて辺り一面血の海で
全員手遅れだと判断して救えなかった。渉は
歩いて署まで帰った。部署に戻ると、元が
「松田さん」
名を呼んで近寄り、
「大丈夫でしたか?、何があったんですか」
質問してきて渉は
「竜と猪に....やられた」
暗い表情で言い、自分の席に座って顔を伏せた。
元は自分の机に入れた資料を見て
(車の内部を細工してエンジンを乗っ取る殺人法。
ブレーキ機能を奪って速度を増加させて
猪突猛進をイメージした殺し方)
声に出さずに、心で読み上げて
「これが.....猪のやり方....」
怒り声で呟いた。それから翌日の情報で
猪により、党情警察の刑事が16名と遺体処理班
19名亡くなった事が判明した。
党情警察、渉と元も“十二支のイタズラ”解決を
目指して今まで以上に
全力で調査を進めると警察魂に誓った。
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