転移したら勇者に選ばれた話

駐車場のネコ

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勇者として過ごしているんだが

体を鍛えているんだが

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王様に勇者だと言われてからここ2ヶ月くらいずっと体を鍛えてます。

一応旅行とかで結構険しいところ歩いたりしてたつもりなんですけど、レベルが違いましたね。

疲れたと思って休憩しようとすると騎士団の人が目を光らせていて優しい顔で怒るんですよ。

優しい顔の人ってなんであんなに怒ると怖いんですかね?不思議です。

そろそろ王国が取り仕切ってるダンジョンと呼ばれる所で修行をしろと王様から厳命を受けまして、他に何人もいる先輩勇者たちと一緒に向かいました。

最初はあんまり仲が良くなかったんですけど、同じ地球に住んでいて、言葉もしっかり伝わるので、今ではみんなで愚痴を言い合う仲になりましたよ。

副団長はキレると怖いとか王様はいつも座ってるだけで役立たずとか、もう聞かれたらクビが飛びそうなことばっかり言ってますよ。

まあみんなが同じ気持ちだから誰もチクったりしないですけどね。

そんなこんなでダンジョンに着きました。とは言ってもいつも見えてるものでした。

この国が所有するダンジョンはタワーになっていて、攻略すると上に上がっていくシステムでした。

一階から十階まではノンストップで行けました。

何せ人数が多いんで魔物を取り合ってしまうような感じでした。

それではレベルアップに差が出るとお叱りを受けてラーメン屋に並ぶ列のように一列に並んでみんなで進んで行きました。

お陰できた時より体が軽くて疲れにくくなったような気はします。

なんていうかもう少しきちんとステータスがわかるようにはならないんでしょうかね?

十五階まで上がる頃には倒すのに時間がかかる人が少なからず出てきました。

それでもまだ僕は下の階層と変わらないペースで討伐することが出来ました。

もしかして才能あるのかな?

二十階でとうとう倒しきれない人が出てきたので、今日は終わりになりました。

レベルアップを繰り返してステータスも上がった僕はまだまだ体力が有り余っていましたが、一人で上る訳にも行かないのでみんなと一緒に帰りました。

御飯時には合宿所のように大きな部屋でみんなで同じものを食べさせられました。

ご飯と肉と野菜っていうかなりの質素なメニューで、栄養をとって言うだけで食事のような気がしませんでした。

すべて塩のみで味が付いています。

グルメの僕には焼き加減や切り方、ご飯の炊き方に色々と思うことがありましたが、言ったから変わるとも思えなかったのでしょうがなく食べました。

僕が出世したらまずご飯を変えようと思います。

風呂も厳しく時間が決められていて、一人十分程しか与えられませんでした。

長風呂が好きな僕は死刑宣告のようでした。

ここも変えたいですね。

布団は大きな部屋に勇者たちと雑魚寝をしてます。

場所は毎日クジ引きで勝手に決めてるんですが、イビキのうるさい人の隣に行くとみんな落胆します。

寝相が良くスヤスヤ寝る人に周りを囲まれると勝ち誇ったような顔で眠りにつきます。

ここ最近は運悪くうるさい人に囲まれてるので、今日こそは良いところを引きます!

クジを引いたら、、、?

やった!端で静かな人ばっかりだ!

今日はよく眠れそうです。

でもなんて言うかこんな小さいことに喜ぶのはなんだか、悲しくなってきます。

それではおやすみなさい。   ZZZ ZZz zzz
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