彼女は父の後妻、

あとさん♪

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第七章

40.辺境伯城の混乱(side:辺境伯城)

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 クエレブレに夕闇が迫り始めたころ、辺境伯城は混乱の坩堝るつぼに陥っていた。
 ラミレス公爵令嬢フォルトゥーナ・クルスが城内から忽然と姿を消したのだ。

 クラシオン夫人がさめざめと泣きながら申し訳ありませんとひたすら繰り返す。
 うっかり自分が目を離した隙に令嬢の行方が分からなくなったことを悔やんでいた。

 幼児退行していたころのフォルトゥーナ嬢ならば、夫人は目を離さなかった。その頃の令嬢は部屋から一歩も出ないか、活発に歩き回るようになってもそれは辺境伯令息ルーカスを探してのこと。行方知れずになったことなどない。
 だが完全回復した現在、公爵令嬢としての矜持や責任まで思い出したフォルトゥーナが軽々しい行動をとるだなんて、夢にも思っていなかったのだ。

 クラシオン夫人の懺悔と供述を聞き終えた辺境伯と老執事は、ひとつの結論に達していた。

「もしや令嬢はルーカス様を追って死の山へ赴いたのでは」

「それしかありえないだろう」

 もともとフォルトゥーナ嬢はルーカスの捜索を希望していた。
 いっこうに探そうとしない辺境伯に焦れていたようでもあった。
 彼女はルーカスの契約精霊である風のゼフィーから、ルーカスのいる場所を聞いている。
 さらに彼女が幼児退行していたあいだ、彼女の契約精霊が先達しルーカスの行く先々へ赴くようになっていた。

 それらすべての条件から導き出される答えはひとつ。
 フォルトゥーナ嬢は、精霊を道しるべにルーカスの後を追いかけたのだ。

「フォルトゥーナ嬢の捜索隊をだすぞ」

 クラシオン夫人に聞き取り調査をすると同時に、城内の使用人たちにも同じように調査をした辺境伯はそう決めた。

「早めに発見できればよろしいのですが」

 老執事も心配そうに言う。

 なんせ、フォルトゥーナ嬢がめざした死の山の向こうには、本当になにもないのだ。
 あるのは石と岩。そしてはてしなく続く広大な荒地。さらには砂漠。

 つまり、とんでもなく厳しい自然が待ち構えている。

 身を寄せる木々もない。
 川もないから水もない。
 日中は日に焼かれ、夜は寒さに震えることになる。
 本物の公爵令嬢であるフォルトゥーナ嬢が、なんの装備も持たず(城にある水の魔石や携帯食などの紛失がなかったゆえ、彼女は丸腰であると判断された)護衛すらなく砂漠へ出たら、早晩干からびてしまうのは目に見えている。

 そんな土地なのに、魔獣だけはウヨウヨいる。
 砂漠の砂に隠れた巨大なサンドスコーピオンやグランワーム。毒液を撒き散らすヴェノメスリザードも砂の中から突然出現する。

 フォルトゥーナ嬢自身の口から、防御結界を仕込んだ魔導具を身に着けていることは聞いている。
 だから魔法や物理的な要因で彼女の身に被害が及ぶことはないと確信してはいる。

 だが彼女は深窓の令嬢なのだ。
 討伐に慣れた騎士たちならいざ知らず、見慣れぬ魔獣を目前にすれば、さぞ怖い思いをするに違いない。
 ルーカス捜索に向かうにしても、手ぶらで赴くような場所ではないのだ。

 四大精霊を従えているルーカスならば、そんな過酷な環境下であっても問題ないだろう。
(辺境伯が積極的にルーカスを捜索しないのはそのせい。息子ならば生き抜けると彼は信じているのだ)

 あいにくフォルトゥーナ嬢の契約精霊は火。凍え死ぬことはないだろうが、水の確保ができなければどうにもならない。

「近場で動けなくなっていてくれれば、すぐに見つけられましょう……果たしてフォルトゥーナさまは……」

 彼女はどこまでルーカスを探しに行ったのだろうか。
 ルーカスの足ならば遥か彼方まで、それこそ地の果てまで到達していてもおかしくない。
 そんな場所にいる人間を追うなんて、なんて無謀なことをするのだと辺境伯はこめかみを押さえる。

「タイムリミットは三日。三日間のあいだに令嬢を捜索し見つけだす!」

「三日という数字はどこから?」

「ルーカスが言っておったではないか。人間は飲まず食わずでも七十二時間は生き永らえると」

「体力のない女性でも同じなのでしょうか」

「……早ければ早いにこしたことはないな」


 辺境騎士団にすぐ通達され、フォルトゥーナ嬢のための捜索隊が組まれた。

 騎士団長エドムンドを筆頭にした捜索隊の出発は夜になってしまった。
 捜索隊が夜に出るのは異例中の異例である。
 だが今回は、公爵令嬢の足ではあまり遠くまで行っていないだろうという推測と、なにもない荒野で恐らく火を熾している令嬢を探すのは夜目でも容易だろうと踏んだからだ。

 捜索隊がルーカスの張った『風の守護結界』の辺りに到達したころ。

 突如、巨大な爆発音がとどろいた。

 いまのはなんだ、死の山の向こうからしたぞと、捜索隊の面々が顔を見合わせ警戒態勢に入ったとき。

 二度目の爆発音が響き渡ると同時に、巨大な火柱が死の山の向こうに聳え立ったのを捜索隊の面々はもとより、クエレブレの民ほぼ全員が目撃した。

 その常軌を逸した巨大な炎の柱の出現に、もしや令嬢の仕業ではないかという意見がでた。
 彼女の魔法指南役を務めていたシエラ副団長がすぐに進言したのだ。

 いわく、フォルトゥーナ嬢の魔法だと思う。だが、それにしては大きすぎるのが気になると。

 煌々と燃え続ける炎の柱はフォルトゥーナ嬢からのなんらかのメッセージかもしれないと結論づけ、あれを目指そうとした矢先。


「緊急事態発生! 魔獣侵攻!」

 とんでもない報が入り、辺境伯城の混乱は極まった。
 城から見て西の方角、ルーカスが施している『風の守護結界』がある辺りに、魔獣が押し寄せているという報が入ったのだ。
 辺境伯は状況を確認するために物見の塔の最上階へ上った。



 

 緊急報告を城へ送った最前線では、令嬢の捜索任務を一端凍結。
 すぐに対魔獣用の緊急討伐任務に切り替えた。

「こんなときに、死の山の向こうから魔獣が来るとは」
「スタンピードか?」
「まだわからん」
「令嬢はだいじょうぶなのか⁈」
「シエラ副団長いわく、令嬢には最上級の守護結界が張られているから心配するなと」
「あの火柱サインは魔獣侵攻これを警戒しろという意味だったのでは?」
「たしかに、方角的にはあちらからだ」
「死の山の向こうで、なにかがあったんだ。令嬢は我々にも分かるように警告してくれたのだ」



 緊急討伐任務についた辺境騎士団員たちは驚愕に飲み込まれた。
 ふだん彼らが相手にしている魔獣と、種類が違うのだ!
 いつもは巨大なサンドスコーピオンやグランワーム、サンドスパイダー、ヴェノメスリザードなど、砂漠や荒れ地に特化した魔獣たちを相手にしていたのだが、今回は違う。

 いつもの魔獣たちとともに、ホーンラビットやビッグフットベア、ダークホーンウルフなど森林にいるような魔獣たちも姿を見せたのだ。


 騎士団長エドムンドは魔獣たちの前で驚愕に目を見開いた。

「こいつぁいったい、どういうことなんだ?」

 いつもと違う種類の魔獣どもがいる。
 これは、まあいい。(よくはないが)
 問題は、やつらが『風の守護結界』がある辺りでことだ!
 どの魔獣も結界に行く手を阻まれ、荒れ狂っている。

「『風の守護結界』は人や魔物を止めるものではないと聞いていたが……シエラ?」

 騎士団長の問いにその妻シエラも戸惑いながら首を捻る。

「たしかに、そう聞いていたんだけど……よく分かんないけど強化されてるってことだよね」

「つまり、守りを考えずに打って出れるってことっすよね?」

 嬉々としながら口を挟んだのは第一小隊の隊長ボニート。
 副隊長のラウロも続く。

「あー、なんかを守りながらの戦闘って、難儀なんすよね。気が散るから。背後を気にしないでしかも図鑑でしかお目にかかったことないやつらを倒せるなんて、サイッコー!」

 第一小隊の面々が瞳をキラキラと輝かせてラウロのことばに頷いている。
 クエレブレの騎士たちは、基本みな脳筋なのである。
 自分のちからを試したくてうずうずしているような連中なのである。

「よぉしっ野郎どもっ! いまこそ第一小隊の真のちからを見せるときだ! 俺さまに続けーーーーー!!!」

 おぉーーーー! というときの声がボニートの煽りに応え、第一小隊の面々はわれ先にと魔獣たちのもとへ突撃していった。

 このすぐあと、魔獣たちが足止めされる守護結界が人間には作用しないと判り、彼らのテンションは爆上がりした。



 ◇



 魔獣たちは真っ直ぐ侵攻するのを諦めたのか、結界に沿って左右に分かれた。

「手薄なところから討伐せんかっ! あやつら、闇雲に突進しおってからにっ!」

 辺境伯はクエレブレを一望できる物見の塔の最上階から、騎士たちの戦闘を見守っている。彼は身体強化で自身の視力を極限まで高め遠望しているのだ。(ちなみに、老執事もできる)

 歴戦の将軍でもあった辺境伯には、じつに久しぶりの魔獣侵攻である。
 ちょっとだけ昔を思い出して自分が打って出たくなった。

「私の槍を持て!」

「現在の閣下は将軍ではありませんっ! 領主! 一番動いてはいけない人なんですっ! こちらで団長たちの戦いぶりを見守っててくださいっ」

 老執事はすかさず止めるが、辺境伯は浮き立つ気持ちを隠そうともしない。

「えぇいっ! つまらん!」

「いざとなったら出動要請が来ますからっ!」

「早く“いざ”とならんか」

 落ちついてくれと辺境伯を制しながら、老執事は心の中でルーカスに助けを求めていた。

(若さま~っ、本当の意味で閣下を止められるのはあなたさましかいないのですよーーーーっ!!)

 とはいえ。
 老執事の目から見ても、騎士団の優勢だとは思えなかった。
 能力のせいではない。彼らは善戦している。
 ただ単に、魔獣の数が多すぎるのだ。このままでは人間側の疲労がさきに来てしまう。

『風の守護結界』が魔獣相手に機能しているのが確認されたので、城壁内の守りが薄くなっても融通がきく。辺境警備隊(本来の任務は城壁内の治安維持)へも魔獣討伐に向けた参戦要請をしている。すぐにでも人員は増えるだろうが果たしてどうなるのか結果が読めない。

 ここはひとつ、現状打破のためにも辺境伯閣下に魔獣討伐へ出向いてもらった方がよいかもしれない。

 最近の辺境伯が鬱々とした気持ちを抱えていたのを老執事はよく解っている。
 ルーカスの出奔と、続くフォルトゥーナ嬢の失踪のせいだ。

 いま魔獣の相手をすれば、主の精神衛生向上うさ晴らしになるのではなかろうか。

 そう思ったとき。


 月灯りが霧によって遮られた。クエレブレの空はあっという間に霧に覆われる。

 隣にいる人間の姿がやっと見えるくらいの霧が辺りに漂う。

 魔獣との最前線の戦場、その上空に得体のしれない霧が集まり始めたかと思うと、みるみるうちに巨大な人の形になる。

 両手を顔の前で合わせ、祈りを捧げる髪の長い女性の上半身像が姿を現した。

 城からも街からも、クエレブレのどこからでもよく見えたその女性像は神々しさすら感じさせた。

 人々が呆然と見守るなか、霧でかたどられた巨大な女性の胸像はおもむろに両手を広げ天を仰いだ。形のよい唇が開くと音声が響き渡る。

【この地の名はクエレブレ。かつて竜神がこの地を人へ譲った。ここはそなたらのいる場ではない】

 その音声を聞いた魔獣たちまで動きを止め、天空に浮かぶ女神像に注目している。

 その声はまるで清らかな小川のせせらぎのような。
 それでいて燃え盛る炎が爆ぜるような音声だった。
 女性のそれのようであり、力強い男性の声のようにも聞こえた。

【そなたらの生息地はあの山の向こう。く、去れ!】

 巨大な霧の女神は、腕を払う。
 同時に、疾風が起きた。『風の守護結界』の外側にいた魔獣たちが一斉にその風に飛ばされた。

 あんなにも多種多様、地の色が分からなくなるほど数多く押し寄せていた魔獣たちが、あっというまに死の山の向こう側へ飛ばされその姿が見えなくなった。


 霧がゆっくりと晴れ、そこに女神の姿があったことすらよく分からなくなったころ。

 東の方角から朝日が昇った。

 
 飛ばされたのは魔獣だけ。
 いつのまにか、死の山の向こうにあった炎の柱もなくなっていた。
 クエレブレの民は呆気にとられたまま、魔獣が消えた空を見送っていたのである。


 




 






バイバイキーン✧
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