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Episode7
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ユーリ様の手を借りて馬車から降りると、
「ルナお嬢様ですね。お待ちしておりました。店主のフローリア・クリスフォードと申します」
宿の前でワンピースにエプロン姿の美女が出迎えてくれる。
「初めまして、ルナと申します。今日からしばらくお世話になります」
「ご丁寧にありがとうございます。どうぞ、中までご案内致します」
「ありがとうございます」
ギィィィ。
扉を開けると、店内はレトロで落ち着いた雰囲気だ。
うーん、いい!こういうお店大好きだな。テンション上がっちゃう。
「どうかされましたか?」
「申し訳ありません。とても素敵なお店でしたので、少し見入ってしまいました」
「ありがとうございます。そう言って頂けると私も嬉しいです」
ずっと無表情だったフローリアさんは少し安心したように笑う。
緊張してたのかな。
それから2階の宿泊部屋まで案内してもらい、窓の外を眺めていると、
コンコン。
「ルナお嬢様、ユーリです」
「どうぞ」
「失礼致します」
ユーリ様とレイ様が入ってきた。
「宿の方はいかがですか?」
「はい。とても気に入りました。ヘルック様が通うのも頷けます」
この宿は、丁度宿選びで悩んでいる時にヘルック様がいい宿があると教えてくれたのだ。
王様が紹介してくれる宿はどこも高級志向で正直落ち着かないし、煌びやか過ぎて眠れそうになかった。
あれじゃ王宮よりちょっと部屋が狭いだけで全然変わんないし。
「それは良かった。ここは私やレイもよく来るので、気に入って頂けて嬉しいです。それで、これからの事ですが」
「そうですね。出来れば王都を見て回りたい所ですが…」
「まずはお食事ですね」
ニコッと笑うユーリ様には私のお腹事情がよくお分かりのようだ。
「申し訳ありません」
「大丈夫ですよ。フローリアには着き次第食事をすると伝えてありますので、もう用意は出来ております」
さすがです!騎士団長様!
「ありがとうございます」
「それでは参りましょう」
「はい」
下のホールに行くと、本当にフローリアさんが食事を用意して待ってくれていた。
あれ?
しかし、食事はカウンター席に1人分だけだった。
「では、ごゆっくりどうぞ。私とレイは外におりますので、何かありましたらお声がけ下さい」
「あの、ユーリ様とレイ様はお食事されないのですか?まだ何も食べておられませんよね?」
「私とレイは非常食がありますので、それを外で頂きます」
「非常食、ですか」
「はい。騎士たるものいつ何時敵が来ても対応出来るよう備えなくてはなりませんので。それでは」
そうなんだ。私の為だもんね。うん、分かってるんだけどさ…
「あの!」
外に出ようとするユーリ様とレイ様を呼び止める。
「私と一緒にお食事して頂けませんか?」
「「え?」」
ユーリ様はもちろん、ずっと黙っていたレイ様まで驚いている。
「いえ、あの、食事というのは誰かと一緒に頂いた方が美味しいですし、護衛も私と離れてるより一緒にいた方がいいのではないかなと…」
しどろもどろになりながらも必死で説得する。
2人ともまだきょとんとした顔だ。
「そ、それに、私も非常食とやらを食べてみたいのです!」
最後にそう叫ぶと、
「「ぷっ、あっはははは!」」
2人とも腹を抱えて笑いだした。
「あ、あの…」
「非常食を食べたいと仰るのはルナお嬢様くらいですよ」
少ししてユーリ様が笑いながら言った。
「わがままなのは十分承知しております。ですが…」
「分かりました。では、有難く私達も一緒に食事を頂きますね」
「はい!ありがとうございます!」
私は嬉しくてつい大きな声で返してしまった。
「ルナお嬢様ですね。お待ちしておりました。店主のフローリア・クリスフォードと申します」
宿の前でワンピースにエプロン姿の美女が出迎えてくれる。
「初めまして、ルナと申します。今日からしばらくお世話になります」
「ご丁寧にありがとうございます。どうぞ、中までご案内致します」
「ありがとうございます」
ギィィィ。
扉を開けると、店内はレトロで落ち着いた雰囲気だ。
うーん、いい!こういうお店大好きだな。テンション上がっちゃう。
「どうかされましたか?」
「申し訳ありません。とても素敵なお店でしたので、少し見入ってしまいました」
「ありがとうございます。そう言って頂けると私も嬉しいです」
ずっと無表情だったフローリアさんは少し安心したように笑う。
緊張してたのかな。
それから2階の宿泊部屋まで案内してもらい、窓の外を眺めていると、
コンコン。
「ルナお嬢様、ユーリです」
「どうぞ」
「失礼致します」
ユーリ様とレイ様が入ってきた。
「宿の方はいかがですか?」
「はい。とても気に入りました。ヘルック様が通うのも頷けます」
この宿は、丁度宿選びで悩んでいる時にヘルック様がいい宿があると教えてくれたのだ。
王様が紹介してくれる宿はどこも高級志向で正直落ち着かないし、煌びやか過ぎて眠れそうになかった。
あれじゃ王宮よりちょっと部屋が狭いだけで全然変わんないし。
「それは良かった。ここは私やレイもよく来るので、気に入って頂けて嬉しいです。それで、これからの事ですが」
「そうですね。出来れば王都を見て回りたい所ですが…」
「まずはお食事ですね」
ニコッと笑うユーリ様には私のお腹事情がよくお分かりのようだ。
「申し訳ありません」
「大丈夫ですよ。フローリアには着き次第食事をすると伝えてありますので、もう用意は出来ております」
さすがです!騎士団長様!
「ありがとうございます」
「それでは参りましょう」
「はい」
下のホールに行くと、本当にフローリアさんが食事を用意して待ってくれていた。
あれ?
しかし、食事はカウンター席に1人分だけだった。
「では、ごゆっくりどうぞ。私とレイは外におりますので、何かありましたらお声がけ下さい」
「あの、ユーリ様とレイ様はお食事されないのですか?まだ何も食べておられませんよね?」
「私とレイは非常食がありますので、それを外で頂きます」
「非常食、ですか」
「はい。騎士たるものいつ何時敵が来ても対応出来るよう備えなくてはなりませんので。それでは」
そうなんだ。私の為だもんね。うん、分かってるんだけどさ…
「あの!」
外に出ようとするユーリ様とレイ様を呼び止める。
「私と一緒にお食事して頂けませんか?」
「「え?」」
ユーリ様はもちろん、ずっと黙っていたレイ様まで驚いている。
「いえ、あの、食事というのは誰かと一緒に頂いた方が美味しいですし、護衛も私と離れてるより一緒にいた方がいいのではないかなと…」
しどろもどろになりながらも必死で説得する。
2人ともまだきょとんとした顔だ。
「そ、それに、私も非常食とやらを食べてみたいのです!」
最後にそう叫ぶと、
「「ぷっ、あっはははは!」」
2人とも腹を抱えて笑いだした。
「あ、あの…」
「非常食を食べたいと仰るのはルナお嬢様くらいですよ」
少ししてユーリ様が笑いながら言った。
「わがままなのは十分承知しております。ですが…」
「分かりました。では、有難く私達も一緒に食事を頂きますね」
「はい!ありがとうございます!」
私は嬉しくてつい大きな声で返してしまった。
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