転校生にパンツを狙われて困ってます

獅月 クロ

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『 最悪、死ねばいいのに.... 』 

「 何度も謝ったじゃん、君だって悪いんだよ?いや....吹き出した俺も悪いけど.... 」

「「( なんでオリビアさん、鬼嶽のジャージ着てんの!!? )」」

カフェオレカラーになったカッターシャツなんて着せれるわけもなく、手洗いで洗ってその辺に干してる間に、俺のジャージを貸した

今日は体育がないから、俺が部活用に持ってきたものだ

此所の学園は律儀に胸元に名字が書かれてるから、彼女が“ 鬼嶽 “って書かれたジャージを上に着てたら直ぐに分かるだろうね

それに綺麗だから、うん....洗って持ってきたのだから....

『 はぁー....萎えた 』

「 君の100倍は俺も萎えてるよ 」

「「( それも仲良さげ!? )」」

仲良くないわ、喧嘩してる最中みたいだから俺もまた不機嫌だと自分でも分かる

ボカボカしてるとか、制服より暑苦しいとかで文句言われるし....

『 と言うか、エアコンもう少し強く出来ないの?暑い.... 』 

「「( ジャージ下げるなんて!それも中を着てない!? )」」

男子の考えてることが手に取るように分かる
首まで上げていたジャージのファスナーを下げていく彼女は胸元が見えても気に求めず、教科書を扇ぐ

そりゃカッターシャツより暑いけど....って、確かに暑くない?

「 つーか、マジで暑いよな?エアコン付いてなくね? 」 

「 なんか、隣の教室のやつが言ってたけど。点検らしくて昼までエアコンつかないらしい 」

「「 マジか 」」

いや、それは俺も言いたい
こんな日に限ってつかないとか....

『 あー、暑い.... 』

「 窓開けよう、すこしはまし.... 」

朝だから涼しいと思ったのに
開けた瞬間、むわっとした熱風が入ってきて即カーテンと共に閉めた

現在は7月の終わり、猛暑だと言われる日がある時もあるのにこれは悲惨だ

「 お前等座れよー。なんでオリビアさん。くそ暑くなる日にジャージきてんだ?まぁいい、今日はエアコンの点検日で昼までエアコンはつかない。気合いでのりきれー 」

「 ふざけんなよ! 」

「 エアコン育ちなめんなー! 」

「 あーちーー!! 」

そりゃそうだ、エアコンをずっと使ってたここの生徒なら暑がるのも無理はない
俺は部活で暑いのは慣れてるけど、俺の背後に此所にいる誰よりも暑苦しい格好してる生徒が一名いるからね....

『 日焼けを選ぶか.... 』

「( 既に乱れてる!! )」

ジャージの袖をめくり上げ、教科書で扇ぐその姿に誰もが言葉を失った

「 ゴホン....それじゃ、出席取ってから古典を始めるぞ 」

態とらしい咳払いをした教師の言葉で、出席が取られ誰もがやる気のない返事のまま
授業は始まる

こんなにもエアコンが無い教室は暑かっただろうか
閉め切ってるせいも有るんじゃないかと思うぐらい、座ってるだけで汗が滲んでいく 

時より腕で拭くほど、汗が滲む俺は背後へと視線をやれば彼女は汗一つかいてはなかった

「( えっ、美人は汗をかきませんって?凄くない? )」

清々しい顔ではないが、それでも冷めた表情のまま授業を聞いてる様子は凄いと思う

1時限目のチャイムが終わったと同時に、各自飲み物を買いに行き飲んだりしたり外に出る奴もいる

「 これ....飲みな? 」

『 ....こっち向くなよ 』

「 もう吹き出さないって 」

俺も取り敢えず着せたジャージで熱中症なんてさせたくないから、スポドリ買って来て渡せば彼女は仕方なく呑んでいく
よく見れば、じんわりと汗をかいてるのは分かる

「 さて、2時限目だ 」

「「 あちーーー 」」

水分補給だけしっかりしていれば大丈夫だろ
ちゃんと本人も気を付けて多め呑んでるのは分かる

俺もそれを見て安心しては、勉強へと意識を向けた

3時限目が始まる頃にはセミの鳴き声が尚更、暑くなる気がして
熱風とかした風すら、今は心地いいほど
教師も暑そうにネクタイを外したクールビズって奴になるぐらい、この教室を含めて学校全体は暑い

3時限目も終わり、4時限目の移動教室は尚更空気の換気をしてない暑い場所だった

『 暑い.... 』

「 ごめん、脱がせなくて 」

『 脱ぎたい 』

「 脱いじゃダメ 」

「「( 二人とも暑くて色っぽいから、変な意味に聞こえてしまう!! )」」

流石に暑くて授業どころじゃないね、これ.... 
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