転校生にパンツを狙われて困ってます

獅月 クロ

文字の大きさ
63 / 77

03

しおりを挟む
 

何かまたイベントなのかと思った
それも食べ物系で時間を奪いに来るのかと思ったけど、案外そうではなかった

「 将太&シルキーペア、おめでとうございます!残り時間、全てプラネタリウムを堪能してください! 」

「 それはいいね、楽しそう 」

『 うん!! 』

残り時間、それがミルクティーもそうだけど時間が巻き戻しされるのはこの為だったのかと思う
体育館付近にある、天体観察部専用のプラネタリウム
聞いていたけど部員しか使えないことを知っていた

一度は観てみたかった為に普通に嬉しいと思って、シルキーと共に中へと入り
2人しか居ない中でいい席へと座る

「 座席を倒して見てください 」

『 わっ!輝夜、伏せだよ。待っててな 』

案内で先に倒されたシルキーは仰向けになるほど座席を倒されれば、輝夜を伏せにさせ、撫でてから見上げた

俺もまた座席を同じぐらい倒せばふっと横に、シルキーの顔が有ることに気付く

「 っ.... 」

『 楽しみだな 』

「 ....そうだね 」

ゲームに一生懸命で忘れてたけど何度も、手錠のせいで身体や手とか触れてたし、ずっとカップルさんと言われて居たんだった
改めて意識すると、何となく恥ずかしい

“ では、最初からどうぞ “

柔らかな声と共に星座の成り立ちや説明が聞こえてくる、楽しそうにキラキラと目を輝かせてみるシルキーの横顔の方が見ていたくなった

『 あ、獅子座.... 』

「 そうだね....俺は牡牛座だからあれだ 」

手錠で繋がれた指が触れ、一瞬ドキッとするもシルキーの指が俺の手の平に触れる

少しだけ、この雰囲気にのまれるように指を重ねて握れば彼女もまた優しく握ってきた

「( これは、プラネタリウムに集中出来ないや...... )」

指先から伝わる熱はきっと俺の方で、身体や顔が熱くなる感覚に一人で恥ずかしくて仕方なかった

時間を巻き戻す為に頑張ったのに、今はちょっとだけ早送りして欲しいぐらいだ

それでも終わった頃には、まだ物足りなくも感じるのはプラネタリウムをしっかり聞けなかったせいだ

「 それではお疲れ様です。手錠ははずしますね 」  

鍵は此処にやって来るのだろ、俺達の手首から手錠は外れればシルキーは手首を動かし笑った

『 やっぱり少し痺れた 』

「 確かに解放感がある 」

「 ふふっ、缶バッチは持ち帰って下さい。外さず2人セットで3年の屋台を回ればお1つは無料になります 」

たこ焼きなら6個入りが無料とか、ゲームなら1回無料
それは確かに有り難いと言うか敢えて廻りたくなって楽しみだと思う

『 残り1時間あるし、まだ見て回ってもいい? 』

「 もちろん、沢山楽しんでから戻ろうか 」

少しだけ手錠が無いのは寂しい気もするけど、最初に見て廻るよりずっと距離が近付いても違和感無いのは嬉しいかも知れない

「 そう言えば優勝したカップルにはベストカップル賞として掲示板に載るの伝えたか? 」

「 あ“、忘れてた!! 」

「 まぁいいか、勝手に載せよう。いい写真も幾つも取れたし 」

この機会が3年の企画部と写真部によって行われてるとは俺達は知らなかったし、知るはずもない
 
今は楽しめばそれでいいと、残り時間を楽しんだ

『 金魚すくいしたい!! 』

「 輝夜がいるからダメだよ 」

『 なら、ヨーヨー! 』

「 それはいいよ 」

歩き回る時はシルキーへの視線やら声をかけようとしてた人はいたが、今は居ないのは何故だろ

まぁいいか、変な邪魔が入るよりマシだ

「 彼奴等か、彼女の為にカレーとミルクティー食って飲んだやつ 」

「 すげぇな....俺ならギブアップするわ 」

何となく行く先々で聞こえる声は、俺達の事かな?って思うのはちらほら有るけどシルキーが可愛いから気にならない

『 見て、水玉模様!これパンツ柄みたい 』

「 ふふっ、そう思うのは君だけだよ 」

「「( ラブラブかよ!! )」」

学園祭なんてつまらなかったけど、シルキーと一緒なら楽しいのは嬉しいね

ギリギリまで遊んでから、射的へと戻った

『 青井君、焼きそば上げる。無料でもらった 』

「 ん?ふぁ、サンキュー 」

「 飲み物とか色々貰ったからあげる。ついでに休憩してきな 」

「「( あの特典いいな )」」

3年生、張り切ってるから屋台の数が多くて廻りきるのに大変だったとか思いながら
余ったものを渡して休憩を交代した
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...